魅惑のウィンダーランド
ウィンダーくんはいつも酔っ払っているか具合悪そうにしている
いぬくそ看板を語る前に、あるドラッグストアの事を紹介させてほしい。前回ちょっとお伝えしていた「ウィンダーランド」である。このドラッグストアが私の街角観察、そしていぬくそ看板撮影の原点だ。
仕事の都合でよく利用していたスーパーやドラッグストアで注目していたのが店内POPだ。チェーン店ごとにテンプレートがあり、それをもとに店員さんが手を加えてオリジナリティを出している。有名どころだとツルハドラッグのつるちゃん、クリエイトSDのヒッポちゃん、くすりの福太郎の福ちゃんあたりだろうか。それらは大手のキャラクターということもあり、マスコットキャラクターらしい愛らしさと落ち着きがある。安心して見ていられる。
ドラッグストア業界のマスコットキャラクター達と一線を画す「ウィンダーくん」とは何者か。ウィンダーランドを展開していた高田薬局は、Wikipediaによると、--かつて存在した日本のドラッグストアチェーンである。 --とある。静岡県を中心に南関東と東海に展開していたが、今はウエルシアに吸収され、存在しない。もちろんマスコットキャラクターのウィンダーくんも消えてしまった。
まずはこの画像を見て欲しい。ドラッグストアのキャラクターなのに酔っ払っている。他にも駄菓子やカップ麺といったジャンクフードを食べたり、健康とは程遠い。薬局のキャラなので、常に体調不良にされているのも趣深い。特筆すべきは、店員さんのオリジナルウィンダーだ。
これは「死にそう」というより「死んでいる」感じがする。何より店員さんの「愛」を感じてならない。ウィンダーくんへの愛着や、お客様へのアピール。ウィンダーくんをうまく使って表現している。
「愛」。いぬくそ看板に通じる概念である。
(つづく)