飼い猫の遠吠え

とにかく気持ちは前向きに寝る間を惜しんでほふく前進・・・

西武安比奈線へようこそ

2016-03-19 23:13:35 | スポットなたしなみ

1967年に休止が決まったまま、半世紀を迎えてしまった西武安比奈(あひな)線。

西武新宿線 南大塚駅(埼玉県川越市)から安比奈駅(今は無いです)に至る3.2kmの西武鉄道の貨物線で、入間川で採取した砂利の運搬を目的として1925年に開業し、1967年に入間川での川砂利採取が禁止されたことが大きな理由となり、休止扱いのまま今に至ります。
計画はいろいろあったようですが、休止線で利用されないままとなっている状況では、メンテナンスされることも無く、世間では、都会からアクセス可能な廃線ツアーが楽しめるお散歩コースとして有名となっていました。

そんな休止という中途半端な状況も先日までの話。
2016年2月10日に発表された西武ホールディングスの決算発表にて、投資した用地費など約126億円を特別損失として計上し、安比奈線の廃線が決定したのでした。



当社の連結子会社である西武鉄道株式会社は、同社が所有する安比奈車両基地用地におきまして、その整備計画を廃止する決定をいたしました。それにともない減損の兆候が認められたことから「固定資産の減損にかかる会計基準」に基づき、当該固定資産を回収可能価値まで減額し、減損損失12,640百万円を特別損失に計上することといたしました。
(平成28年2月10日 西武ホールディングス発表より)


廃線を聞いて、2015年訪問時の写真を引っ張り出して記事にしてみました。少し昔の内容ですので、もしかすると今はまた変わっているのかもしれません。



スタート地点は、西武新宿線南大塚駅
とはいえ、目的の安比奈線は、こちらの出口ではなくて北口となります


駅とは別に通常との路線を離れ左側に走っていくレール
こちらが噂の安比奈線です


少し線路沿いを歩いて、駅方面を振り返ると
既にレールが切れていました・・・


今は道路になっている場所にもレールの跡が残っています
しかし、よく見ると先にある本線らしきレールとずれていますね


駅の近くということもあり、線路や架線柱などの鉄道跡は、このあたりに一番残っています


中に入って歩いている人もいるようですが
休止とはいえ、西武鉄道の所有地の為、線路内の立ち入りは禁止です


しかし、もし復旧となった場合でも使えるのですかね


そして、国道16号線に
以前は、16号を横断するレール跡が見えていたようですが
今は、突如として向かいに線路が出現する不思議な光景となっています


横断禁止の為、ちょっと離れた歩道橋を経由しないとなりません
右側の黄色い建物の横を走っているのですが、上から見ても分かりませんね


神社で狛犬にご挨拶


こちらのお店の左側を線路が走ります
このあたりは、焼団子でも有名ということで


食べ歩きしながらでも行きましょう


このあたりからは線路も判然としなくなってきます
いや、というよりは、なんだか畑になっているような


道路には線路跡が残りますが


ここまでくると、完全に庭になっていますね


長年使い続けているためか、通路まで出来ていますし


区画で何とか判別できるものの、線路が見えなくなってしまいました


川を渡る橋の部分は、よく遺構が残っています
ここでは枕木も見ることが出来ます


そうそう、以前、いちご大福の時に紹介した「ふじ乃」さんも
このあたりにありますので、是非一回食べてみてください
〒350-1162 埼玉県川越市南大塚1-25-21



並走する道は無くなってしまいますが、線路とクロスできるラインも増えてきます
ここが一番の見所でしょうか、鉄橋が残っています


下を通過する道もありますので、下から覗いて見ることもできます


途切れ途切れのラインを方向を確認しながら追いかけます


たまにこういった「ここ・・・だよね?」ポイントに当たります


きちんと残っている場所と、全く無くなってしまった場所
その理由を考えながら歩くのも楽しいものです


線路を歩いていければ、それはそれで、楽しいのでしょうけれど
それが出来ないからこそ、追いかけ甲斐があるというものです


新しい道路は、線路が見えない・・・かとおもいきや、やはりうっすら残っていますね


そして、線路跡が無くなりました


歩いていけば見つかるもので架線柱も復活


架線まで残っているなんて・・・いやはやご立派
ただ、大丈夫なのでしょうか・・・


そして行き止まりにあるこの森は、撮影の有名スポット
この日もコスプレの方が撮影をされていました


この先は、森の中ということで、森の横を迂回します


反対側から見ると、このような感じ
確かに撮影映えしそうな森のトンネルです


そして交通量が激しい大通りに出てきました
この左手にあるのがNHK 朝の連続ドラマ小説「つばさ」の撮影でも使われたスポットです


・・・ここも立入禁止なのですね
それでも田舎の景色といった感じで、良い景色です


歩いてお腹が空いてくるころに出てくるのが、武蔵野うどんのお店「武蔵野うどん 竹國」
「肉汁うどん」と「武蔵野うどん」は、最近よく見かけるようになりました


そのうどん屋さんの十字路の先にある八瀬大橋の下に先程の道は繋がります


見に行ってみると・・・これは凄い


そして、八瀬大橋方面に向かって行くと、橋に激突・・・これは酷い
1993年にできた橋ですが、既に通す気ないじゃないですか・・・


橋をくぐる場所も無いため、川側のくぐれる道に迂回した後、再び線路を探します


終わっているかと思いきや、まだちゃんとレールが残っていました


午後になり逆光となってしまいました
川沿いの何もない場所を歩くのは不安ではありましたが、前方からは大きなエンジン音が響きます
このあたりは、モトクロスバイクの練習場になっているようです


バイクだけではなく、オフロードカーのスポットでもあるようです


そして、ここで線路上を巨大な木が阻んでおり、路線もここで終わりの様子


ここが安比奈駅跡・・・ということでした
残っているものといえば、後は車止めが置かれていた位でしょうか



何かありそうな場所の最後は、このあたりでしょうか
ここで、安比奈線散策の旅も終わりです


引き返すのも何だかつまらないので、そのまま川沿いを抜けてみることにします


高台を上ると、なんだかきれいな舗装道路となりました


運動公園を横目に街中も抜けて進んでいけば


新狭山駅に到着です
電車で2分乗車すれば着いてしまう一駅区間の散歩でしたが
結果的にかなり歩いた気がします



<行程・所要時間>
新大塚 ~ (2時間) ~ 八瀬大橋 ~ (25分) ~ 安比奈駅跡 ~ (1時間10分) ~ 新狭山駅

※ 行動時間 4時間 (食事・寄り道含む)


世間的にも有名なコースですので、道に迷うことは少ないかと思います。
完全な並走は難しいですが、線路沿いを見ながら歩くルートもかなり多くありますので、廃線好きにも楽しめるコースが組めると思います。ただ、警告も出ている通り、線路内は立入禁止ですので、線路上を歩くコース取りは、楽しそうであってもルールを守れない歩きとなってしまいますのでご注意ください。

2016年11月末に今の路線も撤去予定となるということですので、行くのであれば、今のうちということとなってしまいました。まだ行ったことのない方も、昔に行ったことがあって懐かしいと思われる方も、春のお散歩がてらに如何ですか?


< おまけ >

狭山市の消防用のマンホールが格好いいです。









幼少のころに見ていたら、調べていたでしょうね



狭山市章と狭山市の花(つつじ)・木(茶の木)・鳥(おなが)のマンホールといい、荒川右岸のマンホールといい、何とも素晴らしいマンホールが多くて感心してしまいました。


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