爽亭 朝得そば 390円
早朝の駅そばといえば、駅そば「爽亭」のこのメニューです。
材料費に人件費、輸送費に燃料費など、食品を提供するための色々なコスト増により過去の安いと言われた代名詞のファストフードも軒並み価格改定を続ける中、未だに安いと思える価格帯にて、トッピングも豊富に、朝7時から営業してくれるという、まさに朝得という名前に相応しい食事を提供してくれることに感謝しきりです。ありがとうございます。
こちらが朝得そば、「きつね」と「たぬき(揚げ玉)」と「わかめ」がセットになっています
360円→380円→390円 と少しずつではありますが値上げしておりますが、エキナカでは断トツのコストパフォーマンス
主に利用するのは、休日早朝の電車移動の時になりますが、個人的おすすめの「そば屋のカレーそば」や季節限定メニューで味を変えても、複数回続いてくると流石に他のものを食べたくなります。ただ、エキナカで早朝に開店しているお店は少ないため、選択肢はそれほど多くありません。今日は、5 CROSSTIES COFFEEの謎モーニング(サイドメニューがよくわからないものがセットになっているので)でも食べようかと思ったところで、目に留まったのが、エキュート上野3階にある蕎麦屋、そば処 蕎香でした・・・え、あそこ3階なのですね。
そば処 蕎香
数えきれないくらい前は通っていましたが、掲げられているおすすめメニューが1000円クラスなので
どうしても他の駅そばと比較してしまい選択することがありませんでした
入口の券売機で購入するのですが、やはり高めな金額設定
「かけそば 620円」ですからね
*朝定食というものもありまして、「ごはん、生卵、納豆、そば」で480円、これは安いです
正直、このお店は、価格帯を見て避けていたこともありまして、今まで数回しか訪れたことがなく、前回来たのはいつだったのか思い出せない程にスルーしていたお店でした。入口の自動券売機で購入するのですが、やはりお高めな金額設定。朝得そばのようなお得メニュー「朝そば」で680円ですからなかなかです。
今回は、「朝そば」を購入。中に入ってみると立ち食いではなく座れますし、セルフではなくお店の人が持ってきてくれるようです。券売機による事前購入以外は、普通のお店ですね。それほど待つこともなく頼んだ蕎麦がやって来ました。食べるてみると・・・いや、美味しいです。つゆも麺も具材もいい味でして、普通の蕎麦屋としても美味しいと思えるレベルでした。そこで、今更ながら気が付いたのは、この店は、JR系列がやっていますが、他の駅そばとはコンセプトの違う、普通に駅ナカにあるお蕎麦屋さんなのだと言うことでした。
スナップで適当に撮ったため、ボケててすみません
こちらが朝そば、半熟卵にわかめが付いています
一般的な駅そばのイメージは、「安い・早い・便利」という駅構内で手軽に食事をするためのお店かと思います。昭和から続く今までの駅ナカにある蕎麦屋がそんなお店ばかりでしたし、普通の蕎麦屋として営業をしている場合は、それなりの分かり易い店構えをしていたので、区別が出来ていました。おそらく入口の自動券売機や早朝から営業している営業形態が今までの駅そばのイメージをもたせる要因になっていたため、駅そばなのにあんなに高いというイメージがついてしまっていたのかと思います。
JR上野駅は、多くの駅そばのお店を今でも残す駅ですので、今まで通りのそういったファストフード的なお店はそのままに、ちょっと美味しい食事をしたいというニーズに応えるのが、そば処 蕎香の位置付けなのかもしれません。今までの認識違いを反省したいです。
※ こちらのお店のオープンは、2010年12月。すでに20年以上続いているのですね。しかも旧NRE系列の店舗、知りませんでした。
上品で弾力に優れたそば粉を使用した風味豊かな蕎麦を提供する蕎麦専門店です。自社工場で製麺し、店舗で茹でたてをお召し上がりいただけます。サクサク揚げたてのかき揚げも自慢の逸品です。(ecuteホームページより)
そう考えると、同じようなコンセプトを持っていたのが東京駅にあった 「そは'二〇」(そばにわ) だったのかと思い至ります。
今でも変わりませんが、早朝の東京駅は、非常に食事に困る駅となっています。改札外に出れば、越後そばや喫茶店など少ないながらも見つけられますが、駅改札内となるとコンビニ以外は「ほんのり屋」のおにぎり位でしょうか。そんな食糧事情を抱えた東京駅で2020年に登場した「そは'二〇」と「蕎麦29東京」には期待が集まりましたが、タイミング悪くコロナ禍という状況となったことはありますが、結果的にユーザーニーズと合致しなかったのではないかと思います。蕎麦29東京は、ガッツリ食べたいユーザー向けというニーズで何とか差別化を図れているように思えますが、そは'二〇は、ワンランク上の美味しい蕎麦を提供したいというお店のコンセプトと、ステレオタイプの駅そばを求めるユーザーニーズが全くマッチしませんでした。鉄道の発車までの間という制約を抱える早朝のユーザーに対して、やけに時間のかかる高い店という評価になってしまったと思います。朝からあのクオリティは正直要らないですからね。今は、店舗が「そばいち」に変更されて、お互いのニーズの中庸を取った感じになったように感じます。
今はなき そは'二〇 店舗
駅のコンコースに作ってしまったことも勘違いの一因であったかと思います
2023年6月、店舗は、「そばいち」に変更されました
肉そばをメインとした肉蕎麦専門店「蕎麦29東京」
こちらは立ち食いオンリーの店舗で、朝からがっつりを求めるユーザー向けに人気です
『蕎麦29東京』は、蕎麦・肉・つけ汁にこだわった新しいブランドです
日本最大のターミナル駅である東京駅を利用するビジネスパーソンに合わせ
スピーディにお食事をお楽しみいただけることと、ボリュームにご満足いただけるメニューラインナップを目指しました。
コンセプトも納得です
JR東日本としては、過去の蕎麦とも言い難い駅そばからの脱却を図るための活動を「いろり庵きらく」への統合化やこういったコンセプト店舗の出店から感じます。ただ、利用者からすれば、そんな高級なもので無くても、出店者がしのぎを削るような色々な店舗の方が嬉しいですし、駅ナカという利用形態を考えた店舗経営をもう少し考えて欲しいと思ってしまいます。
兎にも角にも、そば処 蕎香は、他のメニューも食べてみたくなるような美味しさでした。これからは、美味しい蕎麦が欲しい時には是非とも訪問したいと思います。
皆さんも本格蕎麦をエキナカで気軽に味わえるこちらのお店、足を運んでみてはいかがでしょう。
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