年度末進行が本気モードに突入し始めました。
そんな忙しさに反比例するような瀕死の我が零細企業は、それこそ奇跡的な悪路・・・もといアクロバティックな自転車操業を展開し続けております。でも来期は、自分の部も無くなってしまうんですが・・・。なんてことを、ブログが更新されていない言い訳にしようとしておりますが、なんとか幽霊ブログでないことをアピールしておきたいと思います。
雫井 脩介 「クローズド・ノート」(角川書店・1575円+税)
『火の粉』『犯人に告ぐ』の俊英が贈る、新たなる感動作!
香恵はバイトとサークルに勤しむごく普通の大学生だ。ある日、前の居住者が置き忘れたノートの束を見つける。興味本位でノートを手にする香恵。そのノートが開かれた時、彼女の平凡な日常は大きく変わり始める。
雫井さんといえば、「おいおいっ、そんなんありかよ!」とか「おいおいっ、それで(そんな)終わりかよ!」と毎回物議をかもしつつも、やっぱり楽しく一気読みをさせてくれる作家として(個人的に)定着しております。今回は、恋愛小説。なんでも携帯サイトで連載されていたものだそうで、とても感動する作品として本屋でも紹介されておりました。ということで、読んでみたわけですが・・・あっ、この後はちょっとネタばれですね。
自分の専門が推理小説メインなので、こういったベタな内容を読むというのは、じれったいというか、気恥ずかしいというか、そんな気持ちになってしまいます。特に、この小説、最初の予想に違わない予想される通りの展開ですから、結果が分かっている小説を読まされているような気分・・・。
と思ってしまいましたが、見方を変えて、そんなことにすら気がつかないオトボケ主人公の香恵や、ひたむきに頑張りながらも普通の恋愛で悩む先生にどっぷり感情移入してみると、より楽しめる小説になりますね。ちょっと、天然オトボケ系の方には、ぴったりな小説となること請け合いです。そんなわけで、やっぱり女性向けの小説と言えるのでしょうが、最後は、そんな斜に構えた自分でもホロリと来てしまいましたから、やっぱり良い小説ですね。
読了後、万年筆を使ってみたくなるってことは、まんまと、はまってるんでしょうね。
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