20220121
イソじいのいち押しブック-2021年夏(6月~8月)
私の読書のペースは、2週間で約3冊。年間52週(365日÷7日/週=52.1週)だ
から年間約80冊となります。但し現役労働者をリタイア、その結果往復3時間
以上かかる通勤時間に本を読んでいたのができなくなり、その分読了ペースが
落ちました。なお、私は溜る一方で、過剰在庫になる本を処分するのが忍び難
いということで、本は買わない主義で市民図書館や大学図書館で借りて読んで
います。2019年以降の読書歴を書いていますが、それ以前に読んだ本は後日
『心に残った本』としてチョイスして後日アップする予定
というわけで、今回は2021年夏(6月~8月)に読んだ本の紹介です。「丸
まった背中が2ヶ月で伸びる」「日本国憲法のお誕生」「焼けあとのちかい」
(半藤一利さん)「まるごと早わかり四国八八個所」「マップル四国88ヶ所
お遍路の旅」「石川文洋 四国88ヶ所私の遍路旅」「臨床の砦」(小説)
「15才のお遍路」「四国88カ所を歩く」(山渓)「四国88ヵ所めぐり
(マップル)」「四国88か所をあるく大人の遠足BOOK」「JR上野公園駅」
(柳美里・直木賞作品)「おどろき京大ウィルス学講義」「男が介護する」
「はやぶさ2 最強のミッションの真実」(2回目)「戦争記事たちの真
実」「歴史探偵忘れ残りの記」(半藤一利)「脊柱管狭窄症自力で克服」「心
の歌よ」「満州国朝鮮人の植民地解放前後史」以上の20冊、プラス論文・雑
誌。
思惑があってやたら『遍路もの』が多い。山渓の本は自身が2000年から
初めて結願までした自転車遍路の時の愛用資料の改訂版。『遍路もの』と対局
の柳美里さんの思い告発の小説、旅立たれた戦中戦後日本の知性である半藤一
利さんの本、若手の真摯な研究者の博士論文という「満州国・・・」これは大
作。もう少し調査の筋になる筆者の論点を出せばいいのかなあ、とも思う。夏
は多様多種な読書だったが、中でも一押しは「男が介護する」。心当たりのあ
る方には一押し以上二押し三押しです。
20220121
イソじいのいち押しブック-2021年秋(9月~11月)
今回は2021年秋(9月~11月)に読んだ本の紹介です。「時代の異端者た
ち」「広島を暴いた男」「長寿社会を生きる」「海外引揚の研究-忘却された
『大日本帝国』」「吹田市の昭和」(写真集)「アルルカンと道化師」(池井
戸潤)「奇跡のバックホーム」(元阪神タイガース横田選手)「湯川秀樹日記
1945」「ふくしま人のものがたり」「死のクレバス アンデス氷壁の遭難」
「人新生の資本論」「聞き書き南相馬」「幻の『カフェ』時代-夜の京都のモ
ダニズム」「こうして生まれた日本の歌-心の歌よⅡ」「治安維持法の『現
場』」「水のように」以上16冊、プラス論文・雑誌。
市民図書館で予約待ち2か月以上の本がやたらと多く、ドドっと入ってき
た。池井戸潤さんの小説はすべて読んでいる。山崎豊子さん以来かなあ、面白
かった。「海外引揚・・・」「治安維持法・・・」「湯川秀樹・・・」「広島
を・・・」など真摯な歴史・研究論文、資料を読むたびに歴史修正主義者の卑
劣さに怒りを覚える。戦中海軍の依頼で原子爆弾の開発研究をしていた湯川先
生は、普通に大本営発表に一喜一憂(一憂はないか)していたが、戦後の葛藤
を経て積極的平和主義(戦争が絶対悪との信念を持ち行動する)を信念とし、
やがてノーベル物理学賞を受賞するが、その葛藤と信念がよく知ることができ
た。一押しは『人新生の資本論』人新生という地質学時代を置いていることに
若き研究者の卓越した視点とメッセージ性を思う。歴史は人類史をスケールと
して俯瞰しなければならないと私は確信している。そうすることによって近現
代史における歴史的事象や諸現象への解析がストンと落ちる。著者の斎藤さん
はまた、グレタ・トウェンべリさんら個性が輝き自分らしく生きることを主張
する世界の若者達と同調している。そこにも卓抜した感性を感じる今後注目の
研究者だが、著者と世界の若者のコラボが叶えば、ひょっとするとマルクスと
エンゲルスが出会ってパートナーとして協働したことに続く、人類史のエポッ
クメーキングの可能性があるのではないか、とも思っている。『何を入れ込ん
で!!』と思われると思うが、まずは記しておきたい。