(11日目・ 5月1日) 甲の浦~25番札所 津照寺 修業の道場高知県に入り、室戸半島東側は路
線バスで。本日半日行動日
曇り後快晴、但し肌寒い。5:30起床、準備→7:30道の駅東洋町発(路線バス)
→8:10室戸ジオパーク乗換→8:13発(路線バス)→8:40岬ホテル下車→御蔵洞→遍路
道→9:15 24番札所 最御崎寺(ほつみさきじ)→室戸岬灯台→寺で朝食(昨日の東洋
白浜リゾートホテルでのテイクアウト朝食)10:40→12:40太田旅館→歩き遍路サロ
ン 夫婦善哉で昼食→13:15 25番札所 津照寺→夫婦善哉でCoffeeとおやつ買出→14:40
太田旅館泊り
室戸半島は、日程と体力とそして津波のリスクから少しでも逃れるために、路線バ
スを利用し『迅速に』移動した。東洋町(甲の浦)から約40Kmの間何人の歩き遍路
さんを追い抜くか数えてみたら8人だった。そのうち一人の方は、途中のバス停から
乗られまた途中のバス停で下車、おそらく、別格霊場へ行かれるのだろう。40Kmで8
人ということは10Kmに2人。歩き遍路は少ない。偶然かどうか分からないが、この
区間を歩かれる方は健脚、アスリートタイプではなく少し高齢でマイペース、中には
キャリアバックを引っ張って歩いておられるカップルの方もおられた。この区間は国
道55号が遍路道そのもので、歩道がない区間も多く自動車も多い。津波が来れば逃げ
る場もない。そういう意味では本当に修行の道場なのだろう。ちなみに自転車遍路さ
んも8名だった。これはGWにしては、歩きよりもっと少ないか。
室戸岬先端近くにある、青年空海が修行をして自らの名を定めたといわれている御
蔵洞(みくらど)に再会した。空海はこの洞で修行し、広大な空と海(太平洋)を見
て自らを空海と名乗ったと言われている。なるほど、青年空海だなあと実感した。余
談ながらこれには諸説あって、万物は仮の姿で海も仮の姿、本質は空(くう)で、そ
れを指して空海(くうのうみ)とか言った説もあるけれど、いずれにしても後世の人
たちによるオーソライズなんだろうなあ。20年前の御蔵洞は洞窟が一つしかなかった
が、いまはツインである。中に入ると以前は沢蟹のような蟹と、イソメゴカイがうじ
ゃうじゃいて、磯独特の腐臭で臭くてとても修業どころではないと思った。それどこ
ろか一晩もいればこちらが食い尽くされて骨になってしまいそうなどと思ったのが感
想だったが、今は祭殿が飾られ、厳かな雰囲気となっている。洞窟の入り口には落石
除けの金網も設置されている。
御蔵洞の先の遍路道から岬の山の上にある最御崎寺(H165m)まで登る。約20分で遍
路道に建立されている山門着。観光客の若者たちと写真を撮りあい、交流した後お参
り。そのあと境内を歩き、20年前に来た時に多分ユースホステルだったと思うが、
『遍路センター』があって、今度来るときには此処で泊まろうと思っていたのだが、
今回は予約時から連絡が取れなかった。来てみると、建物は立派になっているのだけ
れど、休業中か何かで営業していなかった。コロナの影響なのかなあ、歩き遍路のオ
アシスなのにちょっと寂しいなあ、との思い。
最御崎寺を出て、室戸市の街並みを見ながらスカイラインを降り25番札所津照寺を
目指す。相変わらず自動車での遍路さんは結構多いがバスツアーはほとんど見かけな
い。自転車やバイクの遍路さんは若い人が多い。GWが過ぎれば、また静かな遍路道
に戻るのだなあと思いつつ。
自転車遍路の時も気付いたのだが、室津港に来ると大きな紀貫之の記念石碑が建立
されている。『おとこがすなる日記というものを、をんなもせむとてすなり』の一説
が思い浮かぶ。昼過ぎに本日の宿泊先の太田旅館着。本日は朝にバス異動で、バス停
ホテル前から半日行動に決めている。明日の宿泊予約は、自転車遍路の時にいい感じ
だった、ビジネスホテルなはり、でその翌日には印象に残った神峰寺(こうのみね
じ)を経て、高知市内へと入っていく。
ところで、”#NO WAR” ”RESPECT HUMANRIGHTS”のゼッケンに、ほとんど声がか
からない。多くの人はチラッとは視線を向けるのだが。最御崎寺で若者グループに写
真を撮ってもらったが、やはり同様だった。(本日Wi-fi使えず)
(本日移動距離、約40km、うち歩行、18,725歩 距離13,1km)
(空海が籠って修行したといわれる御蔵洞)
(御蔵洞の先、最御崎寺への歩き遍路道登り口)
(歩き遍路道)
(歩き遍路のウェルカムゲート、最御崎寺山門)
(24番札所 最御崎寺境内)
(室戸岬灯台)
(灯台からの太平洋)
(室戸市内にも何か所かある)
(室津漁港にて)
(25番札所 津照寺山門)
(津照寺本堂)
(昔ながらのレトロな室津漁港の裏通り)