![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/01/99b4eea141456183a495724f27f2ceb3.jpg)
評価:★★★★[4/5]
小ネタのオンパレードで、まったく飽きさせない。
終始、クスクス笑えるネタの数々は
南極という特異な場所だからこそ生きていたのだろう。
メンバーは総勢たった8人のクルー。
しかし、それぞれの人物像に個性があって
誰ひとりとしてカブらないメリハリの良さには唸るばかりだ。
◇
日本からはるか14,000キロの彼方、
平均気温マイナス57℃という過酷な場所に建つ南極ドームふじ基地。
ここに、観測隊の一員としてやってきた西村淳の任務は、
総勢8名の男たちの食事を用意すること。
日本に残してきた妻と8歳になる娘、
そして生まれたばかりの息子のことが気に掛かりながらも、
腕によりをかけた料理で男たちの胃袋を満たしていく。
とはいえ、食材は豪華でも新たな調達のきかない最果ての地で、
日々のメニューに変化を付けるのは至難のワザ。
おまけに、想像を絶する過酷な生活で隊員たちの疲労と
フラストレーションもピークに達していくが…。
<allcinema>
◇
メンバーそれぞれの派遣された任務に対する仕事ぶりは
ほとんど描かれていなかった。
主人公の元海上保安庁の西村淳(堺雅人)のプロ並みの
手料理のレパートリーを眺め、それにむさぼりつく
個性ある隊員たちの食事シーンで映画の大半を占めている。
他の映画で出てくる“南極観測隊”は、暇すぎて死にそうだとか
そういう描かれ方が多いので本作のパターンでも
まったく違和感はありませんね。暇が普通というイメージ。
撮影カメラがいいのか、その手料理がものすごく綺麗で
盛り付けにも細心の注意を傾けるのは
やはり料理人としてのプライドなんでしょうね。
もちろんコックとして派遣されているだけに
免許はあって、その気になれば店だって出せる腕前。
◇
限られた食材といわれてますが、基地の周りには
食材の入った段ボールがまるでピラミッドのように積まれ
量に関しては全く問題なさそうにみえたんですが
案外、素朴なものが足りなかったりしてましたねって
これは、深夜に徘徊して、つまみ食いする隊員がいるからですね。
隊長自ら率先してつまみ食いしたりして、それが見つかっても
まったく動じず。むしろ調理のコツを聞く始末(笑)
基地に居るメンバーのほとんどが非常にゆるいキャラなので
緊張感なんていうものが一切存在しない。
ただただ、天然な会話が可笑しくて終始笑わせてくれます。
初めの頃、「俺たちは飯を食いに南極に来たんじゃない!」と
吐き捨てていた本さん(生瀬勝久)であったが
西村君のストライキで食事の大切さが
身に染みて分かったメンバーたちでもあった。
隊長「西村く~ん、僕の体はラーメンで出来てるんだよ」
この隊長(きたろう)は、ラーメンが底を付いたショックで
気力が失せ、夢遊病者のようにこんなことを言ってくるのです。
爆笑させるような場面はないんですが、クスクス笑いが
初めから最後まで続き、途中でホロリとさせるシーンもあり
メンバーが初めて作ってくれたカラ揚げを西村くんが食べるシーンに
ワタシも思わずもらい泣きしてしまいました。
おまけ)
・ひとりの人間が1年間に飲み食いする量は約1トンらしい。
・カニなら山ほど残っているって感覚が笑いのツボ?
・スズキくん(宇梶剛士)の胴上げのシーンはハラハラした
まさか、あそこで落下によるアレなのかと思ったら
意外にもそう来たか!という印象でしたね。
それにしても、お気の毒でした(笑)
・通話料1分/740円。電話の横には砂時計ってお洒落ですね。
----------------------------------------------------------
監督:沖田修一
脚本:沖田修一
撮影:芦澤明子
音楽:阿部義晴
出演:堺雅人/生瀬勝久/きたろう/高良健吾/豊原功補/西田尚美/
宇梶剛士/嶋田久作
『南極料理人』
小ネタのオンパレードで、まったく飽きさせない。
終始、クスクス笑えるネタの数々は
南極という特異な場所だからこそ生きていたのだろう。
メンバーは総勢たった8人のクルー。
しかし、それぞれの人物像に個性があって
誰ひとりとしてカブらないメリハリの良さには唸るばかりだ。
◇
日本からはるか14,000キロの彼方、
平均気温マイナス57℃という過酷な場所に建つ南極ドームふじ基地。
ここに、観測隊の一員としてやってきた西村淳の任務は、
総勢8名の男たちの食事を用意すること。
日本に残してきた妻と8歳になる娘、
そして生まれたばかりの息子のことが気に掛かりながらも、
腕によりをかけた料理で男たちの胃袋を満たしていく。
とはいえ、食材は豪華でも新たな調達のきかない最果ての地で、
日々のメニューに変化を付けるのは至難のワザ。
おまけに、想像を絶する過酷な生活で隊員たちの疲労と
フラストレーションもピークに達していくが…。
<allcinema>
◇
メンバーそれぞれの派遣された任務に対する仕事ぶりは
ほとんど描かれていなかった。
主人公の元海上保安庁の西村淳(堺雅人)のプロ並みの
手料理のレパートリーを眺め、それにむさぼりつく
個性ある隊員たちの食事シーンで映画の大半を占めている。
他の映画で出てくる“南極観測隊”は、暇すぎて死にそうだとか
そういう描かれ方が多いので本作のパターンでも
まったく違和感はありませんね。暇が普通というイメージ。
撮影カメラがいいのか、その手料理がものすごく綺麗で
盛り付けにも細心の注意を傾けるのは
やはり料理人としてのプライドなんでしょうね。
もちろんコックとして派遣されているだけに
免許はあって、その気になれば店だって出せる腕前。
◇
限られた食材といわれてますが、基地の周りには
食材の入った段ボールがまるでピラミッドのように積まれ
量に関しては全く問題なさそうにみえたんですが
案外、素朴なものが足りなかったりしてましたねって
これは、深夜に徘徊して、つまみ食いする隊員がいるからですね。
隊長自ら率先してつまみ食いしたりして、それが見つかっても
まったく動じず。むしろ調理のコツを聞く始末(笑)
基地に居るメンバーのほとんどが非常にゆるいキャラなので
緊張感なんていうものが一切存在しない。
ただただ、天然な会話が可笑しくて終始笑わせてくれます。
初めの頃、「俺たちは飯を食いに南極に来たんじゃない!」と
吐き捨てていた本さん(生瀬勝久)であったが
西村君のストライキで食事の大切さが
身に染みて分かったメンバーたちでもあった。
隊長「西村く~ん、僕の体はラーメンで出来てるんだよ」
この隊長(きたろう)は、ラーメンが底を付いたショックで
気力が失せ、夢遊病者のようにこんなことを言ってくるのです。
爆笑させるような場面はないんですが、クスクス笑いが
初めから最後まで続き、途中でホロリとさせるシーンもあり
メンバーが初めて作ってくれたカラ揚げを西村くんが食べるシーンに
ワタシも思わずもらい泣きしてしまいました。
おまけ)
・ひとりの人間が1年間に飲み食いする量は約1トンらしい。
・カニなら山ほど残っているって感覚が笑いのツボ?
・スズキくん(宇梶剛士)の胴上げのシーンはハラハラした
まさか、あそこで落下によるアレなのかと思ったら
意外にもそう来たか!という印象でしたね。
それにしても、お気の毒でした(笑)
・通話料1分/740円。電話の横には砂時計ってお洒落ですね。
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監督:沖田修一
脚本:沖田修一
撮影:芦澤明子
音楽:阿部義晴
出演:堺雅人/生瀬勝久/きたろう/高良健吾/豊原功補/西田尚美/
宇梶剛士/嶋田久作
『南極料理人』
私も思わず涙でした
あんなに暇で、標高も高いところだと、
あのドクターや隊長みたいにゆるいキャラじゃないとユライでしょうね~。
あんなに遊んで燃やしたお肉も、
あんなにジューシーで・・・、少し腹が立ちました(うそ)
見た目で水っぽい唐揚げって分かりましたよね(笑)
なんで自分が食べるのは、いつもこんなんだ!?という感じでしょうかね。
でも、2個目を取りに行ったときにワタシもグッときましたよ。
あの隊長のユルさは可愛かったです。
それとマーガリン男も(爆)
松明じゃあるまいしね^^
それにしても肉とワインだけって、なんと贅沢な!が印象に残ってしかたなかったです(笑)
これは是非観たいと思う一作です。鑑賞が叶えばゆっくりと再訪させて頂きますね。(*^_^*)
出演者さん、みんな結構いいですよね。
極地に派遣されると人間ってこうなるのかな~と思いました。
ユルいキャラばっかりで、ある意味、癒される映画だと思います^^
基地の内部構造を知る上ではタメになるかも。
特にトイレ付洗面所は^^;
あまり邦画は見ないのですが、このような雰囲気の作品は邦画ならでは、日本人ならではの空気感がたまらなくホットしますね。
豊原さんって、ポーカーフェイスがお似合いののか、究極のポジティブ人間がぴったりでしたね。
あのバーへは私も毎夜足を運びそうです(笑)
名古屋弁ありがとう!
オリーブリーさんも東寿司店でいつもそう言ってるんですか?(爆)
>日本人ならではの空気感がたまらなくホットしますね。
良くいえば癒し系。悪くいえば次の洋画への箸休め。
ワタシは後者で観に行ったんですが、意外に良かったよ~って感じです。
昼間は診療所。夕方からバーに変貌するなんて笑っちゃいますよね^^
今回の豊原さんは不思議と自然な感じに見えて印象良かったです。
>あのバーへは私も毎夜足を運びそうです(笑)
まぁ!タダ酒ですしね^^;
ワタシは中国文化研究会のサークルに入るかもしれません。
高良くんもこれで気が楽になるかも(爆)
観てまいりました。3週目ながら満席、立ち見が続出状態でした。
私もitukaさんと同じところでもらい泣き・・・でもその“泣き”をさらりと“笑い”に変えるあたり、この監督さんのいい意味での年若さを感じました。
>スズキくんの胴上げのシーンはハラハラ
実は私もそう思いました。(^_^;)
結局は違ったけれど、それにしても大怪我じゃなくて良かったです。
3週目でも満席なんですか。
口コミで徐々に良いうわさが広がっているのかもしれないですね^^
それにしても、立ち見って、なんと懐かしい言葉なんでしょう!
映画館は立ち見客があってこそ、シートのありがたみが分かるんですよね(笑)
>でもその“泣き”をさらりと“笑い”に変えるあたり、
そうなんですよね!
この辺りのテクニックは、舞台かなにかで応用出来そうですよね。
それとも、逆に舞台のネタからヒントを得たとか。
でもこの監督作品は今後、要チェックしていきたいです^^
この作品、シュールな小ネタで面白そうですね☆
劇場では観逃したので、DVD化されたら観ようかな。
欧米のような“ベタな笑い”を追求して
大失敗だった『しんぼる』は別としても
日本人はシュールな笑いが好きですよね~^^
これは“笑い”のレベルが高いということを
某ベテランお笑い芸人が言ってました。
厳格な式典やお葬式という、笑えない場所で
ネタを振り、相手を困らせるというような笑い。
本作のシュールさも泣き笑いが含まれているので
飽きないと思います^^