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フェイクシティ ある男のルール

2009年02月15日 12時20分26秒 | 映画 は行
評価:★★★[3/5]



惜しい!良い題材だったのに
脇を固める出演者も重量級でとても良かったのに・・
あ~!もったいない。



ロサンジェルス市警のベテラン刑事トム・ラドローは
正義のためには手段を選ばない一匹狼。
その強引なやり方が同僚たちからも問題視されていたものの、
上司のジャック・ワンダーだけはトムを信じ、庇い続けていた。
ある日、トムはかつての相棒ワシントンが
彼を内部調査部に密告しようとしているとの情報を掴み
警戒していたところ、当のワシントンが強盗事件に巻き込まれ
彼の目の前で殺されてしまう。
犯人を取り逃してしまったトムは、
自分に疑惑が向きかねない証拠を処分してしまう一方、
自ら犯人を挙げるべく独自で捜査を進めていくが。
<allcinema>



この野獣と化した刑事は元々なのか
妻の死によってそうなったのかが気になるところ。
もし、妻の死でそうなったとしたら
不倫相手の男が登場してもよかったのではないか。

野獣と化したのは妻の死によってではなく
不倫された自分への怒りが半分を占めており
結局はプライドの高い男という設定に
しておけば、その後の変貌ぶりに
割合、納得できると思ってしまった。

本作は、
ある誘拐事件の囮捜査のXデーの朝から始まる。
ベッドで目覚めたラドローは徐に銃の分解チェック。
このシーンは好きですね。
なんか殺人マシーン化した刑事みたいで
この後にやってくる展開にワクワクしたものです。



囮捜査も結構斬新でした。
銃のバイヤーに扮したラドロー刑事は
超重量級の大型マシンガンを乗せ
相手との取引に車ごと奪われるようにする。
あの新型ダッジ・チャージャーSRTは
ラドローの専用車両でありGPS機能により
犯人らのアジトを割り出すという作戦だ。

囮捜査失敗なように見せかけた冒頭は
なかなか上手い演出でしたね。

その銃取引の相手が実は
少女誘拐事件の犯人であり、ラドローは
応援を呼ばず単独でアジトに踏み込むや
その瞬間的動体視力の賜物なのか知らないが
有無を言わさず全員を射殺して行くのである。

相手は1発も反撃できないまま。

しかし、ここでラドローは
この現場を作り変える工作をする。
死人に銃を持たせ入口ドアに数発発砲という
事件現場を動かすという行為に出る。

まぁ、これは映画ではよくあるシーンですけどね。

その事件解決後にラドロー刑事の報告書や
査問会で調書を受ける地味なシーンを取り入れたのは
こういうクライムアクションでは珍しい。



ラドローの行き過ぎた事件解決方法は
結構、所内からも後ろ指を指されていましたね。
そんなころ
元相棒だった警察官がコンビニで射殺される。
偶然、店内に居合わせたラドローは応戦するも
犯人を取り逃がしてしまう。

この事件が後に、本作のクライマックスへ繋がる
重要な糸口となっている。

巨匠ジェームズ・エルロイの原作は
問題なかったと思うんですが
何故、こんなB級映画になってしまったのか?

それは多分に
ラドローの野獣的捜査を描く時間が全体の役半分を占め
その割には、所内の人間関係や内部調査課ビッグスの描きが
不足していたのが大きな原因だと思われる。
このビッグスという美味しい素材をもっと前面に押し出して
ラストへのどんでん返し的な持って行き方をした方が
もっと盛り上がったのではないかな。

そして、まだある登場して欲しかった人物として
先にも挙げたが、生前の妻と云う存在が
まったく見えてこなかったのが
この主人公に対し感情移入できなかったトコロでしょう。


おまけ)
・あのラストシーンは『ダーティーハリー』に似てません?
ハリーと同じ左利きのラドローは“あれ”を
川に投げ捨てるのかとスクリーンを凝視してしまった。

・「コニチワ!」「コニチワ!」って・・
その台詞を聞いてラドローはもしかして宇宙人?かと思った。
何処かに球体でも現れるんじゃないかと
ここでもスクリーンを凝視してしまったとか・・。

・最近のロス市警の捜査車両はハイスペックカーで
とっても羨ましいです。



『ミラーズ』でも元ロス市警のK・サザーランドが
乗っていた車もダッジ・チャージャーだったしな~。
でもあちらはラドローのSRTよりロースペックの
RTでしたけどね^^

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監督:デヴィッド・エアー
脚本:ジェームズ・エルロイ/カート・ウィマー/ジェイミー・モス
撮影:ガブリエル・ベリスタイン
音楽:グレーム・レヴェル


出演:キアヌ・リーヴス/フォレスト・ウィッテカー/ヒュー・ローリー
   クリス・エヴァンス/コモン/マルタ・イガレータ


『フェイクシティ ある男のルール』







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2 コメント

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☆エルロイ映画☆ (TiM3)
2009-02-15 23:58:13
エルロイ系なんですね。

キアヌの撃ちまっせポーズばかりが目立ってるので、
もっと軽薄な原作者なのかと思ってました。

して、キアヌ君、どうなんでしょう?

まだまだ不安定な俳優人生を歩んだはるのでしようか(・ω・)
返信する
TiM3さん (ituka)
2009-02-16 00:37:17
>キアヌの撃ちまっせポーズばかりが目立ってるので、

そうなんですよね。
このポスターの作りがB級にしているように思います。
本作はロス市警の同僚やビックス、ワシントンなど
脇役だけを評価するなら満点評価です。
そしてそれに対抗できる主役してラッセル・クロウに出演してもらいたかった^^;

>まだまだ不安定な俳優人生を歩んだはるのでしようか(・ω・)

所帯を持ったら安定するのかもしれないですね^^
キアヌくんはSF映画がいちばん安定しているように感じたのは
ワタシだけなんでしょうね^^;
返信する

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