
評価:★★★★★【5点】
感動するツボを実に上手く押さえた秀作だ。
テレビでドラマを見なくなってから久しいが
まさかこんなにも面白いものがあったなんて知らなかった(笑)
出来るなら再放送などでいちどチェックしたいそんな作品。
◇
足を洗って堅気となり、
コンビニ店員として働く元極道者の翼彦一。
ある日彼は、コンビニ強盗に入った老人を
見逃してやったことから、自分も逮捕されてしまう。
獄中でその老人、蔦井雄三と再会した彦一。
元極道の雄三から困ったときにはと、
彼がかつて属していた“極鵬会”を紹介される。
元極道者の生きづらさを痛感した彦一は出所後、
極鵬会のもとを訪ね、再び裏の仕事に手を染めることに。
しかしそれは、老人を闇金で食い物にした上、
破産した彼らを老人介護施設とは名ばかりの
劣悪施設に囲い込み、生活保護や年金までせしめる
あまりにも非道な貧困ビジネスだったのだが…。
<allcinema>
◇
高齢化社会の産物という身近な問題をベースに
人情味あふれる極道が介護ヘルパーとなって
極悪社会に一石を投じる痛快娯楽作品です。
なにより、主人公のヒーローぶりが凄くいい。
主人公である翼彦一という人間性はまさに男の憧れ!
これをそのまま見せつけられるもんだから
面白くないわけがない(笑)
本作のなかで蔦井葉子(安田成美)の家族もまた
軽度の認知症で要介護2の母を持つことから
自宅老人介護の限界を見せつけられる。
また介護のため女性ヘルパー(訪問介護員)による
虐待など辛い部分もあったり、娘との不和とか
結構、問題提起が的を得ていて自然と惹き込まれます。
ゴミ溜めのような介護施設が半端なく酷い。
個人のスペースは畳一畳分くらいで脱走しないように
手足をロープで壁にくくり付けられている。
こんな場所で世間から見放された老人たちの半数以上は
認知症もあり、生きてる実感などないのが実情だろう。
老人らに闇金ローンを組ませ、自己破産させて
生活保護費、年金を回収する貧困ビジネスを
こんなに分かりやすく描いているところも
高感度アップですね。
ラストでは『のぼうの城』じゃないけど
「あいつ、…死ぬ気だ」と甲斐姫(榮倉奈々)の
台詞がそのまま使えそうでした(笑)
【今週のツッコミ】
・中盤あたりで蔦井葉子が母を一流介護施設から
強引に連れ出すところから「あ、ヤバい!来るぞ来るぞ!」^^
車のエンジンが掛らず車内で家族全員が泣いてるシーンから
男の子が泣きじゃくりながら翼彦一に駆け寄る一連のスローシーン。
キー折れに、笑いながら涙腺決壊!という可笑しな状態に。
・蔦井葉子が女手一つで家計を切り盛りし尚且つ母の介護と
くれば夜のお仕事(ホステス)も仕方ありません。
しかし豪華な衣装から見える腕の絆創膏が切なすぎる。
・翼彦一が終始気に掛けていた老人って、もしかしたら
彼の過去に大きな影響を与えた人物ではないかと。。
これって、深読みか?
脱走しようとして、一緒に家を探そうと言われてた老人です。
・音楽使い方が非常に巧いと思ったし旋律も文句なし!!!
こういうところは近年の韓国ノワールの影響なのか。
『チェイサー』『哀しき獣』に通じる雰囲気グッドです。
・終盤にかけて「うみねこの家」の老人たちが
見違えるように元気になって行くところは感動その2だ!
自分らの過去の仕事の経験が蘇ってくるシーン。
たとえ無職であっても、専業主婦としての
掃除、洗濯、料理という家事のノウハウは体が習得してますもんね。
・これも終盤ですが「うみねこの家」が復活するところで
蔦井葉子の長男と元ホステスの弟たちが見分けられない^^;
・りりィ演じる「うみねこの家」の管理人キャラ最高!
キャラで言えば、獄中で全裸身体検査中の草くんが
かなり強烈なヤクザに見えてしまった。
ちなみにあの髪型ってズラか本物か?(笑)
・本作と『アウトレイジ』はセット鑑賞がお薦めです。
・最近のカスタムバイクってあんなに電飾使ってるの?
・蔦井葉子の子供時代の父の思い出は背中の指圧がメインらしい。
父の背中のツボを押すのに、絵柄を言えばピンポイント(爆)
「あ~そこは富士だな。鯉の目を押して」さらに
家事をしながら母も「鯉の目よ」と、さすがは伴侶だ(笑)
・本作と関係ないけど、草(←なぎが文字化けして見えてる?)
ワタシは自分のPCだから普通に見えてるだけか^^;
草くんのの字“弓前刀”って覚えたわ(爆)
これ、どこかの剣術か?(笑)
-------------------------------------------------
監督:西谷弘
脚本:池上純哉
撮影:山本英夫
音楽:高見優
出演:草剛/安田成美/夏帆/風間俊介/黒木メイサ/堺正章/
杉本哲太/宇崎竜童/香川照之/りりィ
『任侠ヘルパー』
感動するツボを実に上手く押さえた秀作だ。
テレビでドラマを見なくなってから久しいが
まさかこんなにも面白いものがあったなんて知らなかった(笑)
出来るなら再放送などでいちどチェックしたいそんな作品。
◇
足を洗って堅気となり、
コンビニ店員として働く元極道者の翼彦一。
ある日彼は、コンビニ強盗に入った老人を
見逃してやったことから、自分も逮捕されてしまう。
獄中でその老人、蔦井雄三と再会した彦一。
元極道の雄三から困ったときにはと、
彼がかつて属していた“極鵬会”を紹介される。
元極道者の生きづらさを痛感した彦一は出所後、
極鵬会のもとを訪ね、再び裏の仕事に手を染めることに。
しかしそれは、老人を闇金で食い物にした上、
破産した彼らを老人介護施設とは名ばかりの
劣悪施設に囲い込み、生活保護や年金までせしめる
あまりにも非道な貧困ビジネスだったのだが…。
<allcinema>
◇
高齢化社会の産物という身近な問題をベースに
人情味あふれる極道が介護ヘルパーとなって
極悪社会に一石を投じる痛快娯楽作品です。
なにより、主人公のヒーローぶりが凄くいい。
主人公である翼彦一という人間性はまさに男の憧れ!
これをそのまま見せつけられるもんだから
面白くないわけがない(笑)
本作のなかで蔦井葉子(安田成美)の家族もまた
軽度の認知症で要介護2の母を持つことから
自宅老人介護の限界を見せつけられる。
また介護のため女性ヘルパー(訪問介護員)による
虐待など辛い部分もあったり、娘との不和とか
結構、問題提起が的を得ていて自然と惹き込まれます。
ゴミ溜めのような介護施設が半端なく酷い。
個人のスペースは畳一畳分くらいで脱走しないように
手足をロープで壁にくくり付けられている。
こんな場所で世間から見放された老人たちの半数以上は
認知症もあり、生きてる実感などないのが実情だろう。
老人らに闇金ローンを組ませ、自己破産させて
生活保護費、年金を回収する貧困ビジネスを
こんなに分かりやすく描いているところも
高感度アップですね。
ラストでは『のぼうの城』じゃないけど
「あいつ、…死ぬ気だ」と甲斐姫(榮倉奈々)の
台詞がそのまま使えそうでした(笑)
【今週のツッコミ】
・中盤あたりで蔦井葉子が母を一流介護施設から
強引に連れ出すところから「あ、ヤバい!来るぞ来るぞ!」^^
車のエンジンが掛らず車内で家族全員が泣いてるシーンから
男の子が泣きじゃくりながら翼彦一に駆け寄る一連のスローシーン。
キー折れに、笑いながら涙腺決壊!という可笑しな状態に。
・蔦井葉子が女手一つで家計を切り盛りし尚且つ母の介護と
くれば夜のお仕事(ホステス)も仕方ありません。
しかし豪華な衣装から見える腕の絆創膏が切なすぎる。
・翼彦一が終始気に掛けていた老人って、もしかしたら
彼の過去に大きな影響を与えた人物ではないかと。。
これって、深読みか?
脱走しようとして、一緒に家を探そうと言われてた老人です。
・音楽使い方が非常に巧いと思ったし旋律も文句なし!!!
こういうところは近年の韓国ノワールの影響なのか。
『チェイサー』『哀しき獣』に通じる雰囲気グッドです。
・終盤にかけて「うみねこの家」の老人たちが
見違えるように元気になって行くところは感動その2だ!
自分らの過去の仕事の経験が蘇ってくるシーン。
たとえ無職であっても、専業主婦としての
掃除、洗濯、料理という家事のノウハウは体が習得してますもんね。
・これも終盤ですが「うみねこの家」が復活するところで
蔦井葉子の長男と元ホステスの弟たちが見分けられない^^;
・りりィ演じる「うみねこの家」の管理人キャラ最高!
キャラで言えば、獄中で全裸身体検査中の草くんが
かなり強烈なヤクザに見えてしまった。
ちなみにあの髪型ってズラか本物か?(笑)
・本作と『アウトレイジ』はセット鑑賞がお薦めです。
・最近のカスタムバイクってあんなに電飾使ってるの?
・蔦井葉子の子供時代の父の思い出は背中の指圧がメインらしい。
父の背中のツボを押すのに、絵柄を言えばピンポイント(爆)
「あ~そこは富士だな。鯉の目を押して」さらに
家事をしながら母も「鯉の目よ」と、さすがは伴侶だ(笑)
・本作と関係ないけど、草(←なぎが文字化けして見えてる?)
ワタシは自分のPCだから普通に見えてるだけか^^;
草くんのの字“弓前刀”って覚えたわ(爆)
これ、どこかの剣術か?(笑)
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監督:西谷弘
脚本:池上純哉
撮影:山本英夫
音楽:高見優
出演:草剛/安田成美/夏帆/風間俊介/黒木メイサ/堺正章/
杉本哲太/宇崎竜童/香川照之/りりィ
『任侠ヘルパー』
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