黄金を抱いて翔べ

評価：★★★【３点】


目玉である金塊強盗に行くまで間延びし過ぎ（苦笑）

ハリウッド映画のように、それぞれ得意分野の
スペシャリストが集結しプロの仕事ぶりに唸る！というのが
この映画では見劣りしてしまう部分か。

彼らのやっつけ仕事みたいな雰囲気は
ある意味、これで緊張感を生んでたかもしれない？

◇

裏社会の住人相手の調達屋として生きる幸田（妻夫木聡）は、
大学の同級生だった北川（浅野忠信）から
ある計画を持ち掛けられる。
それは大阪市の銀行が誇る、コンピュータを駆使した
完璧な防犯システムが施された金庫から
240億円相当の金塊を強奪するというものだった。
システムエンジニアの野田（桐谷健太）、
北川の弟・春樹（溝端淳平）、爆破のプロで
スパイでもあるモモ（チャンミン）、
元エレベーター技師のジイちゃん（西田敏行）という
メンバーで金庫に挑む幸田たちだったが、
彼らの意外な過去や裏切りが浮上し……。
＜シネマトゥデイ＞

◇

目的である金塊強盗をするに当たって
まず、主要人物の背景を映画は語ってますが
そのどれもが薄っぺらくて誰にも感情移入できない。

韓国青年のモモが公安委員に追われる理由にしても
説明不足（ワタシの理解力不足もあるが）のため
街中で銃を振り回して追っかけまわす演出に
これはダメだわ！と最初の感想（苦笑）

幸田の人間として生きて行く気力が失せたのが
母の失踪と人間不信からくる、それだけの理由だったのかハテ？
なんだかこれもよく分からない。

本件のまとめ役兼リーダーの北川が
人生はたった一度だから、でかいことをやりたい！
そんな理由だけで、家族を窮地に追い込むようなことするか？
どうみても、幸せな家族にみえたのに。。。

システムエンジニア野田の軽そうな人格と
重責によるチョンボが予想できたのに
ノーミスクリアでいかないといけないのに
ミスを誘発させそうな野田を代わりが居ない理由だけで使う。
そして、案の定やってくれました（笑）

元エレベーター技師の爺ちゃんだけは
まっとうに見えたのは、もはや貫録以外の何物でもない。
『アウトレイジ２』でドスの利いた若頭やってたもんね（笑）

ってことで、中盤まで長々と引っ張る人間ドラマのせいで
途中から睡魔が頻繁に襲ってきました。

まあでも、計画実行に入ってからは
そこそこ緊張感があって良かったのでないでしょうか。


【今週のツッコミ】
・いちど西田敏行氏に聞いてみたいことが。。。
　北野監督と井筒監督の演出方法どちらが自分に合うのか。

・金塊強盗の最終目的は実は、、、というオチはないのか。
　終盤では『崖っぷちの男』のように何かあると読んでたのに。

・真っ昼間に毛布にくるんだ死体を街中の川に遺棄するんかい。
　しかも黄色い毛布に人型のシルエット映ってたし＾＾；

・↑ちなみに、あの死体って普通に彼でいいのかな。

・映画館のシーンに於いて「エクスペンダブルズ２を今から開場します」
　って、ロビー放送流れてたような（笑）

・警備員を端から殺さないなら顔面さらしてどうするの？
　いずれ顔が割れて全国指名手配されるだろうに不思議だ。

・こういうチームによる強奪系は絶対に覆面必須でしょ（笑）

・リーダー北川の妻の妊娠ですが、あれって誰の子？
　終盤で自分には精子がないとか言ってたような＾＾；

・鶴見辰吾はどこに出ていたのか分からない。

・妻夫木聡は本作で「のび太」呼ばわりされていた（爆）
　ちなみにジャイアンは浅野忠信だったけど
　彼は実写版CM「サザエさんの」カツオ役だったよね（笑）
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監督：井筒和幸
脚本：井筒和幸/ 吉田康弘
撮影：木村信也
音楽：平沢敦士


出演：妻夫木聡/浅野忠信/桐谷健太/溝端淳平/チャンミン/
　　　　鶴見辰吾/西田敏行


『黄金を抱いて翔べ』