評価:★★★★【4点】
野村萬斎なくして本作はあり得ない!それくらい嵌まってた。
本来、狂言師であるから田楽踊りは彼にとっての十八番。
かつてこんな武将が居ただろうか。
農民から心底慕われ
観てる方も“のぼう”に加勢したくなる。
とにかくのぼうこと成田長親のキャラクターにハマってしまう。
水攻めによる絶体絶命な状況のなか、なぜ「田楽踊り」なのか?
戦国合戦のセオリーを完全無視した行動に胸が熱くなる(笑)
◇
天下統一を目前にした豊臣秀吉は、
最後の敵となった北条勢への総攻撃に乗り出す。
包囲された小田原城を残し、
支城が次々と陥落していく中、
周囲を湖に囲まれ“浮き城”の異名を持つ
“忍城”にも危機が迫る。
ところが、小田原城の援軍に向かった
城主・成田氏長に代わって城を任された従弟の長親は、
のんびり屋で何を考えているか分からず、
武将としての器も到底あるようには見えなかった。
しかしなぜか領民からは慕われ、
“でくのぼう”が由来の“のぼう様”という
嘲笑と親しみが入り交じるアダ名で呼ばれていた。
そんな長親に対し、秀吉の命を受けた石田三成が
総勢2万の大軍を率いて開城を迫ってきた。
忍城に残る500の軍勢では太刀打ちできるわけもなく、
長親に秘かな想いを寄せる城主の娘・甲斐姫や、
長親の幼なじみで歴戦の猛者・丹波はじめ、
誰もが開城を受け入れるものと思っていたが…。
<allcinema>
◇
甲斐姫(榮倉奈々)しかり、のぼうを囲む側近らの
キャラクターがしっかり立っているので
それぞれに感情移入してしまう。
のぼうってもしかしたら、かなりの切れ者ではないか。
武将としての戦歴もあるわけでもなく
自身も誇れるような剣術を持ち合わせてないようだし(笑)
しかし、彼のひょうひょうとした行動の裏には
先を見据え、緻密に計算されたものというのが見えてくる。
アフォっぽく振舞っているのは本来の性格としても
いざ、決断をしないといけないときの判断力は
素晴らしいモノを持っている印象ですね。
合戦前の交渉の席で豊臣政権五奉行のひとり
長束正家の天下軍をバックボーンにした大きな態度に憤慨し
さらに甲斐姫を差し出せ!発言に遂にキレ
忍城の明け渡しに傾いていた思いが、ここで逆転だ(笑)
「…戦いまする」
「???、、、なに?」
「戦うと申したのじゃ」
ここは、かなりググッときましたよ。
対する長束正家は、まさかの返事に椅子から落ちそうになる。
いや、あの想定外の展開にお口アングリでしたから。
ということで、開城(つまりは降伏)の考えから
相見えるとハッキリ言いきったのぼう想い。
そして、ダム決壊による水攻めによる劣勢から
まさかの奇策に打って出た行動など惹き込まれっぱなし。
この映画ってどことなく黄金期の黒澤映画みたいだ。
リアルかつユーモラスな雰囲気を醸し出し
エンタメ性になっていることで観てて飽きない。
オープニングの曲の感じは『七人の侍』?
農民に絶大な人気を誇るのぼうはタダものでなかった。
【今週のツッコミ】
・ぐっさんのキャラは武将の側近として必ずひとりは居るなあ(笑)
しかも槍刺し人間持ち上げる怪力って、やりすぎ^^;
兜も水牛っぽかったし山賊のようだった(笑)
・甲斐姫の武闘派キャラは本編でナレーションとして重要だった。
ぐっさんや佐藤浩市がなんであそこで投げ飛ばされていた?
それくらい合気道に精通してるって見せたかったのか。
あのシーンはコメディでした(笑)
・男気に揺さぶりかける演出はどちらの監督さんの指示でしょう。
・戦シーンから全員の衣装がカッコよすぎ!
丹波(佐藤浩市)の兜の前立には黒いドクロが付いていた。
・歴史に名を残したければ、戦で活躍し、さらに自己申告が必要^^;
--------------------------------------------------
監督:犬童一心/樋口真嗣
脚本:和田竜
撮影:清久素延/江原祥二
音楽:上野耕路
出演:野村萬斎/榮倉奈々/成宮寛貴/山口智充/上地雄輔/
山田孝之/市村正親/佐藤浩市
『のぼうの城』
野村萬斎なくして本作はあり得ない!それくらい嵌まってた。
本来、狂言師であるから田楽踊りは彼にとっての十八番。
かつてこんな武将が居ただろうか。
農民から心底慕われ
観てる方も“のぼう”に加勢したくなる。
とにかくのぼうこと成田長親のキャラクターにハマってしまう。
水攻めによる絶体絶命な状況のなか、なぜ「田楽踊り」なのか?
戦国合戦のセオリーを完全無視した行動に胸が熱くなる(笑)
◇
天下統一を目前にした豊臣秀吉は、
最後の敵となった北条勢への総攻撃に乗り出す。
包囲された小田原城を残し、
支城が次々と陥落していく中、
周囲を湖に囲まれ“浮き城”の異名を持つ
“忍城”にも危機が迫る。
ところが、小田原城の援軍に向かった
城主・成田氏長に代わって城を任された従弟の長親は、
のんびり屋で何を考えているか分からず、
武将としての器も到底あるようには見えなかった。
しかしなぜか領民からは慕われ、
“でくのぼう”が由来の“のぼう様”という
嘲笑と親しみが入り交じるアダ名で呼ばれていた。
そんな長親に対し、秀吉の命を受けた石田三成が
総勢2万の大軍を率いて開城を迫ってきた。
忍城に残る500の軍勢では太刀打ちできるわけもなく、
長親に秘かな想いを寄せる城主の娘・甲斐姫や、
長親の幼なじみで歴戦の猛者・丹波はじめ、
誰もが開城を受け入れるものと思っていたが…。
<allcinema>
◇
甲斐姫(榮倉奈々)しかり、のぼうを囲む側近らの
キャラクターがしっかり立っているので
それぞれに感情移入してしまう。
のぼうってもしかしたら、かなりの切れ者ではないか。
武将としての戦歴もあるわけでもなく
自身も誇れるような剣術を持ち合わせてないようだし(笑)
しかし、彼のひょうひょうとした行動の裏には
先を見据え、緻密に計算されたものというのが見えてくる。
アフォっぽく振舞っているのは本来の性格としても
いざ、決断をしないといけないときの判断力は
素晴らしいモノを持っている印象ですね。
合戦前の交渉の席で豊臣政権五奉行のひとり
長束正家の天下軍をバックボーンにした大きな態度に憤慨し
さらに甲斐姫を差し出せ!発言に遂にキレ
忍城の明け渡しに傾いていた思いが、ここで逆転だ(笑)
「…戦いまする」
「???、、、なに?」
「戦うと申したのじゃ」
ここは、かなりググッときましたよ。
対する長束正家は、まさかの返事に椅子から落ちそうになる。
いや、あの想定外の展開にお口アングリでしたから。
ということで、開城(つまりは降伏)の考えから
相見えるとハッキリ言いきったのぼう想い。
そして、ダム決壊による水攻めによる劣勢から
まさかの奇策に打って出た行動など惹き込まれっぱなし。
この映画ってどことなく黄金期の黒澤映画みたいだ。
リアルかつユーモラスな雰囲気を醸し出し
エンタメ性になっていることで観てて飽きない。
オープニングの曲の感じは『七人の侍』?
農民に絶大な人気を誇るのぼうはタダものでなかった。
【今週のツッコミ】
・ぐっさんのキャラは武将の側近として必ずひとりは居るなあ(笑)
しかも槍刺し人間持ち上げる怪力って、やりすぎ^^;
兜も水牛っぽかったし山賊のようだった(笑)
・甲斐姫の武闘派キャラは本編でナレーションとして重要だった。
ぐっさんや佐藤浩市がなんであそこで投げ飛ばされていた?
それくらい合気道に精通してるって見せたかったのか。
あのシーンはコメディでした(笑)
・男気に揺さぶりかける演出はどちらの監督さんの指示でしょう。
・戦シーンから全員の衣装がカッコよすぎ!
丹波(佐藤浩市)の兜の前立には黒いドクロが付いていた。
・歴史に名を残したければ、戦で活躍し、さらに自己申告が必要^^;
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監督:犬童一心/樋口真嗣
脚本:和田竜
撮影:清久素延/江原祥二
音楽:上野耕路
出演:野村萬斎/榮倉奈々/成宮寛貴/山口智充/上地雄輔/
山田孝之/市村正親/佐藤浩市
『のぼうの城』
出演者のキャラ立ちは見事。キャスティングの成功ですね。遊助以外は。
戦は大した頭脳戦とかはなかったですね。
強いて言うなら油作戦くらいでしょうか(笑)
津波のシーンもモロCGってくらい映像はお粗末な感じでした。
でも、本作は単純に、のぼうという人物の人間性に興味を持てば、それで儲けものと思っています(笑)
石田光成がねえ、、、(苦笑)
ワタシ的には、この役は金子ノブアキにやってほしかったかも。
だいたい、去年公開のはずでしたが、
あの、水攻めが、去年の情勢では公開できないですよね。(いくらCGでも)
なもんで、原作も中途半端に読んでやめて、
待って待って、やっと予告がはじまって、
もう、ぱんぱんに期待してしまったもんで・・・。
面白くなかったわけでじゃないですが。。
豊臣方がちょっとキャラ薄かったかな?
あらま、1年も待たれたのですね(笑)
ワタシ的にいえば『アバター』の公開までカレンダーの日付を消していく感じでしょうか(←囚人かよ)^^
鑑賞後に公式サイトに訪問して知ったのですが
例の水攻めシーンのために公開が遅れてたということで、これは仕方のない配慮ですね。
1年も待たされると、さすがに期待値数どんどん膨らんでしまうってのは分かりますとも(笑)
豊臣軍の参謀で石田三成のキャストには、もっと実力派を配置してほしかったかも^^;
浩市さんはもちろん良かったですが、この映画は、やはり
萬斎さんの映画ですよねえ~
彼以外の主役考えられませんもん(笑)
田楽踊りには魅せられました!
脇役も皆さん良かった!永倉さんの演技がもうちょっと上手ければもっと良かったのですが(笑)
女優には厳しい私(爆)
実は、ワタシも邦画は基本的に、よっぽどじゃないと観ません(笑)
年間でいえば10本弱くらいかな~。
本作のキャストは野村萬斎以外ありえないですよね!
彼が後に映画として世に知らしめるために歴史が作られたといってもいいくらい(爆)
まさに、はまり役!こういうのってなかなかないですよね!
男勝りの甲斐姫もワタシはお気に入りでしたよん(笑)
演技は、、、あまり誉められるものじゃなかったかも^^;
市村正親さんのカメオ出演か? ってぐらいのチョイ役さが良かったです。
不必要に全裸で入浴して、尻を見せてましたし、、
敵味方とも(?)田楽を眺めてノリノリになってるトコは、何だか源平合戦の那須与一の逸話のようでした(←ってお前、観た事あるんかい!)
かなり前にご覧になってたんですね^^
多忙な日々、レビューもゴーストライターが居るといいな~と
いつも思ってしまうワタシです(笑)
>市村正親さんのカメオ出演か? ってぐらいのチョイ役さが良かったです。
ほんと、カメオか?ってくらい出演シーンが少なかったですよね。
水責めに心奪われる三成を引き立てるために、敢えてカメラから離れたとか、バランス考えたのかな監督さん。
>何だか源平合戦の那須与一の逸話
お!那須与一といえば凄腕の射手じゃなかったですか?
個人的にこういうスナイパーは大好きです(笑)