◆横笛吹屋日記◆

信州のボサノバフルート奏者赤羽泉美のblog
音楽の他、好きなもの(野球、鉄道、カレー)についても綴ります

遅ればせながら。。。

2008-11-07 23:52:52 | ◆横笛吹屋日記◆
11月7日 天気はれ

今日から、暦の上では“冬”だって!
長野県内ツアーが終わって、3日もたっちゃいましたっ。

ってことで、
遅ればせながら?ツアー中盤~後半戦を振り返りますかね



ツアー2日目に、とっても印象的なところで演奏させてもらいました。
それは、『山の遊び舎 はらぺこ』という保育園。

長野県の南のほう、伊那市にあるのね。

園舎のすぐ裏が山で、園舎の横には畑もある。
お庭もすごーく広くて、そこに真っ白なヤギが一頭。

裏山の風景なんか、あたしにはすごく懐かしかった。

「ここ、あたしが育った場所にそっくりだー!!!」

って、なぜかめっちゃ興奮


えぇ、そりゃぁもう、田舎育ちですから。



演奏した後に先生が
「おもち、食べてってくださいっ!!
 (よかったら、一緒におもちつきしませんか?笑)」

どんな保育園よ!?


もちろん、やりましたよー。おもちつき。
そして、その“おもち”めっちゃ美味しかった。

子どもたちが小さなカラダで、一生懸命に杵でついた“おもち”。
出来上がった“おもち”を

 「はいっ。持ってきてあげたよ!!」

って目を輝かせて、自慢げなカワイイ子どもたち、
思わず抱きしめてあげたくなっちゃうくらいでした…。


『山の遊び舎 はらぺこ』は、いわゆる無認可保育園(自由保育所)。
保育士さん、保護者の方、地域の皆さんが一体になって、
子どもたちに成長を見守っている…
そんな印象を受けました。

とっても温かい空気だった。

また行きたいな。
またあの子たちに会いたいな。
もっと一緒に遊びたいな。

おいとまする時、なんだか後ろ髪ひかれる思いでした。。。



3日目に千曲市の『木の花屋 本店』でライヴ。

びっくりすることに、わざわざ新潟から聴きに来てくださった方が!!
と思ったら、その向かいの席には、東京から来たというご夫妻が!!

遠路はるばる、本当にありがとうございます。

それから、長野県内の音楽科高校に通っている、
高校生の女の子も来てくれてたなぁ~。
「ブラジル音楽って、あまり聴いたことないけど、
 すごく楽しくて勉強になった!」
と言ってもらって、素直にうれしかった。


自分が高校生でFlute吹いていたときって、どんなだったかな?

たぶん、いまより真面目だったと思う…(笑)
めちゃめちゃクラシック寄りな音楽生活だったし、
きっとその頃ブラジル音楽に触れていたら
すんごい衝撃だったと思うわ。


なんだか、今日の日記は「なつかしい」感じが多いなぁ。



そうそう、『木の花屋』では専務さん&社長さんから、
おつけもの作りへのアツーい思いを聞かせてもらって、
それはホント自分自身に勉強になった。

ここ1~2年の、食の偽装問題があるからか、
余計にココロに染み入ってきた気がする。

「無添加・無農薬にこだわってます」

なっていう食べ物、最近では世の中にいっぱいあるけど、
『木の花屋』さんのこだわりは、そんなもんじゃない。

土地選び、土作りから、ぜーんぶ自分たちでやってる。


なかでも印象的だったお話が“種”に関すること。

「売ってる種はね、みーんな同じ大きさになるように、
 みーんないい子に出来るようになってるの。
 でも、人間がひとりひとり違うように、
 本当の作り方したら、野菜もひとりひとり違くなる」


知らなかった。

売ってる種も、代々収穫していく種も、一緒だと思ってた。
それに、どっちも“みーんな同じ大きさになる”んだと思ってた。

“みーんな同じ大きさになる”のは、自然なことではないんだ…。


こういうふうに、アツイ思いがある人の話を聞くと、
なぜかとっても安心する。

そして、自分、もっともっとがんばらなきゃー!!
って思うんだな。




ツアー4日目に、今回も…登っちゃいました!美ヶ原!
ってことで、『王ヶ頭ホテル』さんで演奏しました。

登る途中。おー近づいてきた。





今回は、なんだかいいお天気なんじゃないのっ!?
いい景色見られるんじゃないのっ!?

(いままで2回行き、2回とも濃霧。。。)

うれしくて、到着早々スタッフさんに
「今回は、いままででいちばんいいお天気です!!!」
って言ったら、

「あ、これで…ですか?(笑)」

って言われちゃいましてね。
案の定、遠くの景色は見えませんでした


ま、いいのよ!!
あたしは演奏に来てるんだしっ!!(強がり。)


お天気がイマイチだったせいか、星も若干見えず…
コンサートにはたくさんの方がご来場くださいました!
(そういうことではないと思うけど。)
そして、なぜかとってもノリのいいお客さまが多く、
おかげでめちゃめちゃ盛り上がった夜になりました。

終演後、あたしにとって「これ以上ないだろう」と思える、
うれしいひと言をいただきました。


「霧ケ峰に咲いてる、ニッコウキスゲみたいな演奏だね」


あたしね、演奏するときにイメージするのは、
大好きな霧ケ峰に咲いてる、キラキラ光るニッコウキスゲの花。

ニッコウキスゲは7月に咲くんだけど、
霧ケ峰は標高2000m近いから涼しい風が吹いてて、
その風に身を任せて揺れてるニッコウキスゲの花。

自分が風になったみたいに、ニッコウキスゲの頬をかすめて、
青い空まで突き抜けて行きたーい!


あぁ、そんなイメージが音になって伝わったなら、
演奏家としてこれ以上ない喜び。


Fluteを吹くあたしに、たっくさんのイメージをくれる、
大好きな信州の自然。
翌日美ヶ原からの帰り、こんな素晴らしい景色を見せてくれたの。





奥のほうの山、オレンジ色に輝くのは一面の落葉松(カラマツ)。

あたしは、もみじよりも断然!落葉松が好き。
しぶいかもしれんが、ゼッタイに落葉松が好き。

美ヶ原から下ってくる道すがら、山肌を黄金に染めてるのは、
ぜーんぶ落葉松の葉っぱだったの。
この黄金色の葉っぱが、風で一斉に舞い落ちる。
「ゴールデンレイン」と呼ばれるその落葉は、息をのむほど美しい。



どうして、緑色だった葉っぱが黄金色になるんだろう。
こんなにも美しく落葉するんだろう。

それがどうしてこんなに切ないんだろう。


ツアー中の、いろんな人との出会いも一緒かな。
たまたま演奏を聴いてくださって、
その場の「同じ時間」を過ごす。

そこに来たのが1日違ったら、出会わなかったかも。

そういう儚いものだから、大切なんだと思う。



斎藤ホテル・はらぺこ・ホテル玉之湯・木の花屋・王ヶ頭ホテル、
それぞれの場所で出会い、演奏を聴いてくださったすべての方に、
また、各場所でバックアップしてくださったスタッフさんに、
今回は来れなかったけど…応援メッセージくださった皆さんに、

本当にありがとうございました!!Muito obrigada!!