徒然なるまま読書感想ブログ

日々読んだ本の感想ブログです。小説、ビジネス書、ライトノベルなど通勤中、休日に読んだ本の感想を自由に書いていきます。

ぼくは明日、昨日のきみとデートする 感想

2015-07-25 06:52:07 | 一般文芸
ぼくは明日、昨日のきみとデートする (宝島社文庫)
クリエーター情報なし
宝島社



 「具体的に言うとね、0時になった瞬間、私はここから消える」


 彼女の秘密を知ったとき、きっと最初から読み返したくなる。


 泣ける読書メーターで大反響らしい作品ということで読んでみました。



 いろいろと思うところはあるにはあるのですが、想像すればするほどに切ないラブストーリーがここにはあります。


 ただ、ネタバレしてしまうとものすごくつまらなさそうな作品なので、今回はネタばれなしで感想を書いてみたいと思います。


①概要(導入)みたいな何か


 京都にある木野美術大学マンガ科に通う南山高寿は通学中の電車にて偶然居合わせた可愛らしい女性に一目ぼれしてしまいます。


 そんな、綺麗な女の子にこれまでに感じたことのないような運命を感じてしまった高寿は勇気をもってその女性に「一目惚れ」であることを告白します。


 告白された女性は驚きつつも、話をしながら散歩をします。別れ際に「また会える?」と聞く主人公の言葉に泣いてしまう彼女。「悲しいことがあった」というのですが、そこは敢えて聞かない主人公、一目惚れした彼氏と一目惚れされた彼女の切なく淡い恋が今幕を開けます。



②感想みたいなもの 


・ツッコミどころ満載ですが、それを考慮しても有り余る切なさ


 「彼女の秘密」を知ったときは、「はぁ?」と思いましたが、受け入れてみると読み返したくなるという帯の文句よろしくただただ切ないなと思いました。


 ネタバレなしと書いたので、詳しくは書きませんが、プロローグを読んだり終章を読んだりもしましたが、整合性はとれているのか?と思うほど彼女の振る舞いにはやや疑問が残ることが多かったなと思います。


 それでも、彼女の気持ちに立つとなんという切ないことか、確かに一瞬うるっとはきました。


 2回目を読むと確かに切ないです。



・初々しい恋愛


 初めて付き合うときってこんな感じだよなぁと思うくらいに、初々しいです。


 一見、一目惚れ?ナンパ?、初日にいきなり恋に落ちて1か月弱でここまでの関係ってありえなくね?などなど、急スピードで進んでいく主人公とヒロインの関係ですが、これは物語上こうならざるをえないのかな?と。


 ただ、主人公視点に立つと、初めてのデートのドキドキ感や、初めて彼女ができた時のあのうれしこそばゆいような気持ちなどなど、昔の自分を思い出します。


 そして、付き合いはじめは日々を一緒に過ごすことが多くなるので、男友達と会う機会が少なくなるということも考慮されてか、主人公たちが付き合ったあとの男友達の露出が減っているというのもいいなと思いました。


・彼女視点に立ったときに


 彼女視点に立った時に、自分が恋人にこんな風に接せるのかな?と思いながら読みました。


 彼女視点に立った時は自分自身も確かに泣くなとか、このシーンでこういう風に接することができるヒロインは凄いななど、そこまで主人公のことが好きなのかと思うことかと思いました。ネタバレなしで書くのが歯がゆいですが、読んだあと、もう一回読んでみると彼女凄いなと思います。



③まとめみたいなもの


 というわけで、今回は短めの感想になりました。


 読んだ時はタイトルを考えながら読んでいたので、どういうことなのだろうかと思いながら読みましたが途中からなんとなくタイトルの意味がわかるようになりました。


 その後、彼女からの秘密の打ち明けはあるのですが、ある程度わかったうえで読んでも結構切ないものがありました。


 そして、2回目を読むと結構切ないです。


 というように、切ない恋、付き合いたての頃の初々しさなどなど恋愛ものとしては外していないと思います。


 また、2回目を読みやすいように本の分厚さ、ページ数、文字数も偶然か意図してかはわからないですが少な目なので気軽に読むことができると思います。通勤時間の長い私は行に一回読み切って、帰りに2回目を読むというような感じでいけました。


 ただ、設定上はどうしても無理やり感がある上、秘密を知った上で主人公視点の2回目を読むとなるほどと思う反面、違和感があることも確かです(彼女の生活の方法とか、想像するとどういう風になっているのかがさっぱりわからないので)。

 
 主人公、ヒロインの恋愛という面でみると切ないですが他ジャンルとして読むと????という感じになるので、書店で気になって読んでみようと思う方には単純に恋愛ものとして割り切って読むことをお勧めしたい作品です。
 

 

 

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