大手出版社のデザイン部門がなくなることで、会社を実質クビになった雑誌のデザイン担当をしていた赤池めぐみ。
そんな彼女が装丁家として独立した天才装丁家の桐生青の事務所に採用される。
この物語はそんな2人のパートナーとしての関係を築いていく物語です。
読んでいて思うのは、結構緩いし、何ならそんなに仕事はトントン拍子にうまくはいかないだろう?と思うものもありますが、これは意図的なものだと思います。
そして、その緩さの割に本作品は仕事や仕事場に関する気付きが多いなと感じました。
私の中では、
「やりたいことなら相手に提案してみろ」
という感じのことに気がついたことが1番心に刺さっております。
仕事に慣れたら、どうしても相手のことを考えたり、業界の常識とかもあったりで、やりたいことなのに、それらを考えてしまい、無理だなぁと諦めること、結構多いと思います。
しかし、無理かどうかは相手が最終的に決めること。
やりたいことなら、とりあえず提案してみたら?というのは、なるほどなぁと思いました。最近、そういうことやってないよなぁと。
そして、本作品は桐生青が赤池めぐみの雇い主であり、上司でもあるということで、職場でそういえば、私もその関係で悩むよなぁと思う時があるので
「わかるわぁ」
となりました。
公私混同ではないのですが、良い上司、気の合う仕事仲間とは仲良くなりたいもの。
でも、仕事にそれを持ち見すぎてしまうと仕事がうまく回らなかったり、成長しなくなったりしますが、それでも思います。
仲良く楽しく仕事がしたいなと。
結構、本作品は青とめぐがギスギスするシーンは多いなと思うだけに、余計に語り手であるヒロインめぐみの気持ちがわかるわぁとなりました。
そして、仕事での信頼関係は、仕事を一緒にして乗り越えたからこそ生まれるということや、仕事をする上で専門外のことは専門家に聞くこと、スケジュール管理も仕事だし、最終的に仕事は「期限に間に合えば良い!」ということ。
特に私もスケジュール管理が苦手なので、苦手なことは人に任せてしまえ!と思えるようになりました。
明るく楽しい職場、やりたいことを好きなだけやる仕事、できないことは他人の力を使え!
これが仕事をする上でやりたいことだし理想だよなぁと思いながら、少しでもその理想に近づけるように明日から仕事をしたいなと思いました。
そして、信頼関係を築くということは、
「その仕事を任せていたら、絶対にやりきってくれる」
ということ。
そのために、コミュニケーションだけじゃなくて信頼される仕事をすることだということなんだろうなぁと思いました。
※ブクログに掲載した感想を転載しております
楽しそうな職場だなぁと思いました。
スケジュール管理が苦手ならスケジュール管理をするだけで仕事をもらえるということ。
そして、やりたいと思うなら客に提案してみろというのもありで、仕事頑張ろうと思える作品でした。