沖縄対策本部

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沖縄対策本部■反日・独立煽動工作に乗っ取られた「しまくとぅば普及運動」とその経緯(下)

2015年10月18日 18時19分04秒 | はじめての方へ

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「沖縄対策本部」 ~戦後レジームの脱却は沖縄から~
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■反日・独立煽動工作に乗っ取られた「しまくとぅば普及運動」とその経緯(下)

 

 

<前半はこちらから>
http://goo.gl/L90x02


「しまくとぅば普及運動」を歪めた2008年の国連人権規約委員会の勧告

前半の要点を振り返ってみたいと思います。

2006年に制定された「しまくとぅば条例」は当初、純粋路線を進んでいました。

しかし、それがおかしくなった最初の原因は、2008年の国連勧告であり、翌年2009年のユネスコによる消滅危機言語への指定です。

この二つの国連の動きにより、「しまくとぅば普及運動」に沖縄県民は先住民であるというコンセプトが埋め込まれ始めたのです。

ユネスコによる消滅危機言語への指定の直後、反日・独立闘争のチャンスの強力なカードに使えると捉えた参議院議員の糸数慶子氏が国会に「沖縄の言語に関する質問主意書」にて、「沖縄の言葉は日本語か独立した言語か?」と質問しました。

それに対し政府は一概に述べることは困難として、「沖縄の言語は日本の方言である。」と明言しませんでした。

この曖昧な答弁を利用して、「しまくとぅば普及運動」をしている人たちが、「しまくとぅばは独自の言語である。」と主張し始めました。

2013年に設立された「しまくとぅば普及運動」は設立理念に「しまくとぅばは独立した言語」と謳いました。



■ 独立運動色が見えてくる「しまくとぅば普及運動」


2013年5月15日、琉球民族独立総合研究学会なるものが設立されました。

そのような中、新聞の「しまくとぅば普及運動」に関する論調も独立運動色が見え始めてくるようになりました。



<公用語化への意志、琉球語の規範が不可欠(佐藤優のウチナー論評)>

東京で発行されている新聞や雑誌に「しまくぅとぅばの日」について積極的に寄稿していると、さまざまな反響がある。率直に言って、圧倒的大多数の日本人は、この出来事の歴史的意義に気づいていないようだ。
 これに対して、在日外国人(特に多言語を使用する国家出身者)は、沖縄で琉球語の公用語化が進んでおり、それは政治的な主権回復の重要な基盤になることを理解している。日本の有識者には「すでに若い世代が使わなくなった方言が言語として再生することがあるのか」「現代社会の複雑な事象を琉球語で表現することができるのか」と考えている人が多い。 
 こういう意見に対して筆者は、「すべては沖縄人の意志次第です。歴史の先例としては、人々の意志によって、『死滅した』と思われていた言語が復活した例はいくらでもあります」と言って、チェコ語について説明する。 
 〈18世紀末になると、チェコ人の間に自身の民族に対する自覚が芽生え、チェコ文化の独立性を獲得しようとする動きが起きます。(中略)200年近くにわたって安定した規範をもたなかったチェコ語をどのようにして立て直そうとしたのでしょうか。/この課題に取り組んだのが、ヨゼフ・ドブロフスキー(1753-1829)です。彼は、同時代の農村で話されていたチェコ語に範を求めることをしませんでした。かわりに、16世紀から17世紀の人文主義の時代に書かれて残っている洗練されたチェコ語に注目し、これを手本として規範を打ち立てました。1809年に発表された『チェコ語詳解文法』は彼の考える規範集です。〉(金指久美子『中級チェコ語文法』白水社、2010年、211頁)
 琉球語の公用語化に関しても、規範を打ち立てることが不可欠だ。その場合、地域主義的な議論で焦点を拡散しないことが重要と思う。規範は、18世紀後半から19世紀にかけて、首里で使われていた当時のエリートたちの言葉に求めることが合理的と思う。首里の言葉をもとに現代琉球語の標準語を定めるこの言葉が書き言葉の基礎になる。そこからどのような現代琉球語の通用語が生まれるかについては、現実を見ながら考えていく。
 規範の策定(そこでは以前から繰り返し述べているが、正書法の規則の制定が極めて重要になる。筆者は、日本語の漢字かなとローマ字を併用した正書法で琉球語を表すべきと考える)は、専門家の課題である。規範が策定されるまでには時間がかかる。ロシア語に「鉄は熱いうちに打て」ということわざがあるが、「しまくぅとぅばの日」で、琉球語に対する県民さらに県外の沖縄人の意識が高まっているうちにできることがあるはずだ。 
 戸籍や住民票の請求用紙、図書館の入館票など目に見えるところにある公的もしくは準公的な文書の日本語と琉球語の二言語表記を行うことである。『琉球新報』が、講読申し込み用紙、領収書に琉球語を並記することでも、無視できないインパクトを日本社会に与えることになる。日本人に対して琉球語を可視化することが重要だ。そのためにも暫定的でよいので、琉球語の正書法の規則を県が制定することが必要と思う。
 (作家、元外務相主任分析官)

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彼のウチナー論評は難解な表現が多いため、どれぐらいの人が熟読しているのかは疑問があります。

しかし、琉球独立の運動理論としては重要なポイントを押さえているので敵の動きを知るには重要な情報源です。

以下、論点を列挙してみました。


<佐藤優氏の論文要旨>

◎琉球語の公用語化が進んでおり、それが政治的な主権回復の基盤になる。

◎現代琉球語の標準語を定め、それが書き言葉の基礎になる。

◎戸籍や住民票などの公的な文書の日本語と琉球語の二言語表記を行うことである

◎琉球語の正書法の規則を県が制定することが必要。

 

この4点から更に要約すると、

「琉球語の正書法の規則を県が制定し、公用語として使うことによって沖縄の主権を回復しよう!

ということになります。


 

この延長戦に前々回の記事で紹介した「しまくとぅば教育センターの設置」の要請が行われたのです。

 

 

 

<【沖縄対策本部】沖縄を日本の文化圏から切り離す「しまくとぅば教育センター」の設置>
http://goo.gl/pjjybL

 

 



<しまくとぅば保全と普及で要請>
(QAB放送 2015年9月15日 11時43分)
http://www.qab.co.jp/news/2015091570397.html

 

 

18日の「しまくとぅばの日」を前に、NPOのメンバーらが15日、県教育長を訪ね、しまくとぅばの保存と普及にさらに取り組むよう、要請しました。県教育長を訪れたのは、NPO法人「うちなぁぐち会」など4つの団体で、応対した諸見里県教育長に、桑江常光会長が「しまくとぅばの保存と普及の拠点となる、しまくとぅば教育センターの設置を前向きに検討してほしい」と要請しました。2013年の県の調査では、「しまくとぅばに愛着がある」と8割の県民が答えたものの、「日頃から話す」と答えた人は3割にとどまっています。
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上記のニュースを見る限りではそこに潜む危険性を感じることは困難です。

しかし、その設立趣意書には、『しまくとぅばは独立した言語』であるためその教育には外国語と同等な取り組みが必要とされる。センターの事業として表記法の制定、それに基づく教本の開発・制作等がある。」という趣旨が書かれているのです。

 

これは、まさしく前述した佐藤優が2013年に琉球新報に寄稿したウチナー論評に書かれていたことが現実社会に展開されていることに他なりません。

つまり、沖縄県民が知らないうちに、琉球語の書き言葉を制定して公用語にしようという勢力が県内で力を持ち始め、実際に沖縄県を動かし初めているのです。

 

<【沖縄対策本部】沖縄を日本の文化圏から切り離す「しまくとぅば教育センター」の設置>
http://goo.gl/pjjybL

 

 しまくとぅばの表記法に関しては、9月月22日の沖縄タイムスの社説でも言及しております。


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<社説[しまくとぅば継承]教育現場で取り組みを>
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=133923
(2015年9月22日 05:30)
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沖縄の言語文化の置かれた状況について、琉球大学名誉教授の米須興文さんは2000年、「九回裏で10対1くらいのリードを許しているといって過言ではない」と野球の試合にたとえて表現した。「圧倒的な日本語文化になすすべもなく飲み込まれつつある」というのである。
 国連教育科学文化機関(ユネスコ)は09年、世界で約2500の言語が消滅の危機にあると指摘し、その中には奄美・琉球諸島で話されている琉球諸語も含まれていると発表した。
 沖縄文化の基層であるしまくとぅばが、このままでは消滅するかもしれない-。その危機感から保存・継承の機運が高まり、地域での活動が盛んになってきた。各地でウチナーグチ講座が開かれ、さまざまな会合でしまくとぅばのあいさつを耳にする機会も増えている。
 ことしも9月18日の「しまくとぅばの日」に合わせ、地域に伝わる昔話や自分の思いをしまくとぅばで発表したり、芝居などを上演する催しが開かれ、盛り上がりをみせた。
 では、「10対1」ほどに点差の開いた危機的な状況から、挽回できたのだろうか。
 県内5大学の学生を対象にした昨年の調査では、回答者559人のうち、しまくとぅばで日常会話ができると答えた学生は、わずか2・5%にとどまった。
 言語文化は、そう簡単に復興が図れるものではない。生活の場で使わない限り衰退は避けられない。日常的なレベルにどう広げられるかが鍵となる。
    ■    ■
 18日に開かれた「危機言語サミット」沖縄大会で報告した石原昌英琉大教授は「聞けるが話せない世代を話者にすることが課題。地域の人々をいかに巻き込むかだ」と指摘した。
 しまくとぅばを日常的に使うのは、主に高齢者層だ。今、しっかりと次の世代に引き継いでおかないと、話者がいなくなれば言葉も消滅してしまう。
 そこで、お年寄りの話すしまくとぅばを沖縄の「財産」と位置付け、若い世代が直接高齢者と触れ合い、しまくとぅばを耳にする機会を増やすよう求めたい。核家族化が進み家庭での継承が困難になった今、地域と学校が連携して教育の場で積極的に取り組むことが必要である。
 小学生には、先人の知恵や教訓の込められた「黄金言葉」などから入ると親しみやすいようだ。沖縄芝居などの活用も、若者が話し言葉に触れる機会になる。テレビやラジオ、インターネットなどの役割も重要だ。
    ■    ■
 ただ、幅広い年齢層が日常生活でしまくとぅばを使う、というところまで復興を図るのは容易ではない。ハワイ語復興運動など海外の事例も参考にするべきだ。
 県はしまくとぅば保存と普及に向け、政策参与を新たに民間から任命し、表記法の議論にも取り組む方針だ表記法は専門家の間でも見解が分かれる難題だが、議論を通して、多様性に富むしまくとぅばの継承への理解が進むよう期待したい。
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この社説には、一瞬目を疑うようなことが書いていました。


はしまくとぅば保存と普及に向け、政策参与を新たに民間から任命し、表記法の議論にも取り組む方針だ。」


知らない間に、「しまくとぅばの表記法の議論」が沖縄県の方針になっていたのです。


これに関しては、県議会で可決したのかどうかが疑問になります。


このような愚かな県政が進められた場合、どのようになっていくの予兆と言える現象が始まっています。

 

■外国語扱いされ始めた沖縄の方言


次のホームページをご覧いただきたい。

世界55カ国の言語を学ぶことができるということをセールスポイントにしている東京の言語学院です。




上海語、広東語、に並んで沖縄の方言を学ぶことのできる外国語のメニューに「琉球語」が含まれているのです。

政治的圧力なのか、純粋に学問的判断でそうしたのかはわかりません。

確実に言えることは、2008年に国連勧告を受けて以来、外国語扱い去れ始めた「しまくとぅば」は、都内で学ぶことのできる外国語のコースとして扱われるようなところまで来てしまったということです。


(沖縄対策本部 代表 仲村覚)


-------------------------------------<近日開催のイベント> ---------------------------------


■10・19&20「沖縄の歴史戦、県議会の戦い」(池袋)

         H27年度第十回沖縄対策本部連続セミナー
「沖縄の歴史戦、県議会の戦い」
  ~ 翁長剛知事の本性を暴く、自民党県連の攻撃~ 

◎日時:
  夜の部:1019日(月) 19:00~
   <FBイベント>※ご参加表明はこちらからお願いします。
     https://www.facebook.com/events/158852807793623/

 

  昼の部1020日(火) 14:00~
   <FBイベント>※ご参加表明はこちらからお願いします。
    https://www.facebook.com/events/1674200512817487/

 

◎場所:豊島区立勤労福祉会館(第7会議室)
◎会場分担金+資料代=1500円

 

翁長知事が国連人権理事会の演説から帰国し、沖縄の歴史戦の戦場は国連から県議会にその場を移しました。
 
沖縄県議会では自民党会派の議員が翁長の帰国を待ち、追求の作戦を練って待っていました。
 
そして、県議会では多くの自民党議員が国連演説に関して翁長知事の政治姿勢を追求しました。

それは、沖縄の歴史戦が始めて議会の場で行われた歴史的な瞬間です。

自民党議員は翁長知事と戦っていますが、その背後にいるのは、翁長知事を利用して日本民族を分断しようと企んでいる東京に拠点を持つ国連NGOです。

沖縄県議会ではその恐るべき実態が明らかにされましたが、マスコミは一切報道しません。
 
今回のセミナーでは、その熱い戦いを報告させていただきます。
 

(沖縄対策本部代表 仲村覚)

 

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対策が必要です。しかし、誰も本部を設立しないので、一念発起し「沖縄対策
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沖縄対策本部■反日・独立煽動工作に乗っ取られた「しまくとぅば普及運動」とその経緯(前半)

2015年10月18日 07時59分03秒 | はじめての方へ

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■反日・独立煽動工作に乗っ取られた「しまくとぅば普及運動」とその経緯(前半)

 おそらく、全国47都道府県の中で沖縄県ほど県人意識の高い県はないのではないかと思います。それは、全国唯一の離島県で他都道府県と海で隔たられているため文化形成のプロセスが異なったりしたことが大きな理由だと思います。現在は交通網、通信網が発達し情報格差はほとんどなくなりましたが、今でも他都道府県への通勤は不可能なため、沖縄独自の経済圏や文化圏が構成されています。

それが、沖縄県民の愛郷心を強くしているのだと思います。

しかし、前回の記事で述べたようにその愛郷心を巧みに利用して沖縄県民を騙し、沖縄全体を日本から切りはなそうとしている動きが展開されています。それが、「しまくとぅば普及運動」です。

本来、沖縄の方言を普及させることは愛郷心を育む素晴らしいことです。

今回は、どのようにして「しまくとぅば普及運動」が反日勢力に利用されるようになっていったのか、その経緯と仕組みを確認してみたいと思います。

 

■平成18年に制定された「しまくとぅばの日に関する条例」

沖縄で 「しまくとぅば普及」に関する大きな動きが始まったのは、2006年に制定された「しまくとぅばの日に関する条例」です。

以下、条例の全文を掲載いたします。

 

 

しまくとぅばの日に関する条例

平成18年3月31日
条例第35号

しまくとぅばの日に関する条例をここに公布する。
しまくとぅばの日に関する条例
(趣旨)
第1条 県内各地域において世代を越えて受け継がれてきたしまくとぅばは、本県文化の基層であり、しまくとぅばを次世代へ継承していくことが重要であることにかんがみ、県民のしまくとぅばに対する関心と理解を深め、もってしまくとぅばの普及の促進を図るため、しまくとぅばの日を設ける。
(しまくとぅばの日)
第2条 しまくとぅばの日は、9月18日とする。
(事業)
第3条 県は、しまくとぅばの日の啓発に努めるとともに、その日を中心としてしまくとぅばの普及促進のための事業を行うものとする。
2 県は、市町村及び関係団体に対し、しまくとぅばの普及促進のための事業が行われるよう協力を求めるものとする。
附 則
この条例は、公布の日から施行する。

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この条例は非常にシンプルで、(1)毎年9月18日を「しまくとぅばの日」と制定すること。(2)沖縄県は9月18日を中心しまくとぅばの普及促進のための事業を行うこと。(3)県は、市町村及び関係団体に対し、その事業が行われるよう協力を求めること。の3点のみです。

これは、純粋な郷土愛であり、反日や独立の要素は全く入っておりません。

また、しばらくはスローガンのみで具体的な動きはほとんどなく、この条例を根拠として県主催のイベントが開催されたのは、7年後の2013年です。

 

<第1回しまくとぅば県民大会(2013年9月18日)>
https://youtu.be/8FZKpjfNSdc

 

 

■2008年、国連による「沖縄県民=先住民族」が始まった年

2008年10月30日の自由権規約委員会 第94回会期では、次のように日本政府に公式見解を提出しました。

文中の締約国とは日本国のことです。

----------------------------------------------------------------
32.委員会は、締約国が正式にアイヌの人々及び琉球・沖縄の人々を特別な権利と保護を付与される先住民族と公式に認めていないことに懸念を持って留意する。(第27条)
締約国は、国内法によってアイヌの人々及び琉球・沖縄の人々を先住民族として明確に認め、彼らの文化遺産及び伝統的生活様式を保護し、保存し、促進し、彼らの土地の権利を認めるべきである。締約国は、アイヌの人々及び琉球・沖縄の人々の児童が彼らの言語であるいは彼らの言語及び文化について教育を受ける適切な機会を提供し、通常の教育課程にアイヌの人々及び琉球・沖縄の 人々の文化及び歴史を含めるべきである。
----------------------------------------------------------------


これは、国連が沖縄県民を先住民族として認識した大事件です。


この認識で沖縄の歴史を見ると、明治12年の沖縄県設置は国家統一ではなく侵略となってしまうのです。

日本民族を解体を招く非常に危険な勧告です。

政府は当然否定しましたが、現在でも国連の認識は変わっておりません。

これは、南京大虐殺プロパガンダよりも従軍慰安婦プロパガンダよりも重大な歴史戦が国連で繰り広げられ、2008年にはほぼ完成していたということです。

それにもかかわらず、極めて小さな報道であったため、事実上誰に知られることもなく沖縄の政治家も全国の保守運動かも危機感を持つことがありませんでした。

続いて翌年の平成21年(2009年)2月20日、ユネスコが沖縄の方言を消滅危機言語のリストに追加したことが報道されました。 

そのニュースを配信したのは朝日新聞です。

 

<八丈語? 世界2500言語、消滅危機 日本は8語対象、方言も独立言語 ユネスコ>
(朝日新聞夕刊 2月20日)
http://www.asahi.com/shimbun/nie/kiji/kiji/20090302.html

【パリ=国末憲人】世界で約2500の言語が消滅の危機にさらされているとの調査結果を、国連教育科学文化機関(ユネスコ、本部パリ)が19日発表した。日本では、アイヌ語が最も危険な状態にある言語と分類されたほか、八丈島や南西諸島の各方言も独立の言語と見なされ、計8言語がリストに加えられた。

 調査は、全世界で6千前後あるといわれる言語を調査。538言語が最も危険な「極めて深刻」に分類され、このうち199語は話し手が10人以下だった。続いて「重大な危険」が502語、「危険」が632語、「脆弱(ぜいじゃく)」が607語だった。サハラ以南のアフリカ、南米、メラネシアで目立っていた。

 また、1950年以降消滅した言語が219語にのぼった。最近では08年、米アラスカ州でイヤック語が、最後の話者の死亡で途絶えた。

 日本では、アイヌ語について話し手が15人とされ、「極めて深刻」と評価された。財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構(札幌市)は「アイヌ語を日常的に使う人はほとんどいない」としている。アイヌ語はロシアのサハリンや千島列島でも話されていたが、いずれもすでに消滅していた。

 このほか沖縄県の八重山語、与那国語が「重大な危険」に、沖縄語、国頭(くにがみ)語、宮古語、鹿児島県・奄美諸島の奄美語、東京都・八丈島などの八丈語が「危険」と分類された。ユネスコの担当者は「これらの言語が日本で方言として扱われているのは認識しているが、国際的な基準だと独立の言語と扱うのが妥当と考えた」と話した。

 ユネスコは96年と01年にも危機にさらされている言語調査を実施。今回は30人以上の言語学者を動員して全世界を包括的にカバーする例のない規模の調査となった。目的について、ユネスコは「言語は常に変化する。その変化の実態を知るため」と説明。今後継続的に調査を続けるという。

 ユネスコのフランソワーズ・リビエール事務局長補は「言語消滅の原因には、次世代に伝える意思を失うという心理的要素が大きい。自信を持って少数言語を話せるよう条件づくりに努めたい」と話している。

 ●「復活難しいが記録残したい」 八丈町教委

 ユネスコの調査結果について、八丈町教育委員会教育課の菊池良治さん(38)は「『島言葉』は高齢化で話す人も減り、消えつつあるので、どうにかしたいと思ってました。いい契機になります」と評価した。数十年前に録音された島言葉の音声データを町のホームページにアップすることも検討中だという菊池さんは「復活させるのはもう難しいでしょうが、愛着ある言葉なので記録として残したい」と言っている。

 ◇固有の文化あれば

 <崎山理・国立民族学博物館名誉教授(言語学)の話> 方言と言語の区別は明確ではなく、政治的に決まってくる部分もある。私は話し手が固有の文化を持っていれば、独立した言語とするべきだと思う。琉球諸島では、かつてはそれぞれの島の言葉は大きく異なっていたが、交通が盛んになるにつれて元の形が失われている。単一民族神話も手伝って、日本で話されている言語は一つだけと思われがちだが、実は多様性があることを知ってほしい。

 ■八丈島の言葉

 でえーじけ  美しい
 しゃしゃい  熱い
 みく  歩く・行く
 わいきゅる  しかる、おこる
 ねっこけ  小さい
 (八丈町発行の「八丈島誌」から)

 

 ■南西諸島のことばの違い

   ありがとう  いらっしゃいませ
 奄美名瀬  アリガテサマリャオタ  イモリィ
 沖縄那覇  ニフェーデービル  メンソーレー
 宮古平良  タンディガータンディ  ンミャーチ
 八重 山石垣  フコーラサーン  オーリトーリ
 (琉球大学付属図書館「琉球語音声データベース」の「琉球語概説」から)

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このニュースの最も重要な点は、ユネスコが沖縄の方言は独立した言語だと認識した上で、消滅危機言語のリストに加えたことです。

2008年の国連自由権規約の「沖縄県民は先住民族」だという勧告が影響したかどうかは不明ですが、同じ国連で、あるところでは先住民、一方では日本の方言という矛盾した見解を出すわけにはいかないので、大きな判断材料になったのではないかと推測いたします。

このニュースが報道された段階では、沖縄で独立だとか、先住民族だとかいう目に見える動きは全くありませんでした。



 ■糸数慶子の質問主意書と「沖縄の言語は日本の方言」と明言しなかった日本政府


しかし、このニュースに目を付け、迅速、かつ誰にも知られることなく動いている人物がいました。

参議院議員の糸数慶子氏です。

ニュースが報道された翌月、国会に「沖縄の言語に関する質問主意書」を提出したのです。

以下、質問主意書を掲載いたします。


 

第171回国会(常会)

質問主意書

質問第八九号

沖縄の言語に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十一年三月二十三日

糸 数 慶 子   


       参議院議長 江 田 五 月 殿



   沖縄の言語に関する質問主意書

 国連教育科学文化機関(ユネスコ、本部パリ)は本年二月十九日、世界の消滅の危機にある言語に関する調査結果を発表した。この調査結果で注目されるのは、日本では、アイヌ語を含む、八丈島や南西諸島の各方言も独立の言語とみなされ、計八言語がリストに加えられた。
 この八言語のうち、アイヌ語については話し手が十五人とされ、「極めて深刻」と評価され、沖縄県の八重山語、与那国語が「重大な危険」に、沖縄語、国頭(くにがみ)語、宮古語、鹿児島県・奄美諸島の奄美語、東京都・八丈島などの八丈語が「危険」と分類された。言語は文化であるとの観点から、その保存と継承は喫緊の課題と認識している。
 よって、以下質問する。

一 言語の定義について政府の見解を示されたい。

二 方言の定義について政府の見解を示されたい。

三 日本語の定義について政府の見解を示されたい。

四 質問一から三までの答弁において、日本国内に言語と称されるものはいくつ存在するのか、明らかにされたい。

五 ユネスコが独立した言語とした八言語は、言語なのか、方言なのか、政府の見解を示されたい。

六 消滅の危機にある言語をどう守り、継承していくのか、政府の見解を示されたい。

七 国会での審議では、言語の重要性を認識し、文化財に指定すべきだとの意見もあるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。

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糸数氏の質問の意図は、ユネスコの調査結果を根拠にして政府に「琉球諸語は独自した言語である」と認めさせることです。

そして、それが沖縄県民は先住民当時、この質問に対する答弁書を書いた官僚の方、閣議決定した大臣の皆様は、この質問の意図を知っていたのかどうかはわかりません。

次のように答弁書では、否定も肯定もしない曖昧な回答をしました。

 

 

 

第171回国会(常会) 

答弁書

答弁書第八九号

内閣参質一七一第八九号
  平成二十一年三月三十一日
内閣総理大臣 麻 生 太 郎   


       参議院議長 江 田 五 月 殿

参議院議員糸数慶子君提出沖縄の言語に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員糸数慶子君提出沖縄の言語に関する質問に対する答弁書

一から三までについて

 御指摘の「言語」、「方言」及び「日本語」の用語は、様々な意味を有するものと承知しているが、例えば、人間が音声又は文字を用いて、思想、感情、意志等を伝達するために用いる記号体系が「言語」とされ、共通語とは異なった形で地方的に用いられることばが「方言」とされ、我が国において、現在、最も普通に使われている言語が「日本語」とされていると承知している。

四及び五について

 一から三までについてで述べたように「言語」及び「方言」の用語は、様々な意味を有するものと承知しており、お尋ねに一概にお答えすることは困難であるが、アイヌ語については、平成二十年六月六日の「「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」に関する内閣官房長官談話」において、アイヌの人々が独自の言語を有するとの認識を示しているところである。

六について

 政府としては、アイヌ語については、アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律(平成九年法律第五十二号)に基づき、アイヌ語の指導者を育成するための講座の実施等の施策を支援しているところである。
 また、方言については、国語審議会の審議経過報告「新しい時代に応じた国語施策について」(平成七年十一月)において、「方言の尊重」という観点から、児童生徒等が方言に親しむための工夫や方言に関する学術研究等の施策が講じられることが望ましいとされており、文化庁としては、「「言葉」について考える体験事業」の中で方言に親しむ機会が地域の人々に提供されるよう取り組んでいるところである。

七について

 文部科学省としては、言語や方言を文化財として指定することは困難であると考えている。

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日本政府は、答弁においてアイヌ語は独自の言語とは認めましたが、沖縄の方言、ユネスコがいう琉球諸語に関しての回答は避けて明言しませんでした。

政府が「沖縄の言語は日本の方言である。」と明言しなかったことは非常に残念でなりません。

 

それから、4年後の2013年5月15日、琉球民族独立総合研究学会なるものが発足し、ついに沖縄から「琉球独立」の声を上げるところまで、工作が進んでしまいました。

それと歩調を合わせるかのように「しまくとぅば推進運動」も活性化してきました。

2013年8月30日、「しまくとぅば連絡協議会」が設立されました。

 


<連絡協議会発足へ 連携・協力して「しまくとぅば」継承を>

しまくとぅばを多くの県民に広めていこうと専門家らによる連絡協議会が発足することとなりました。連絡協議会は、大学やNPOなど様々な団体や個人でしまくとぅばの継承に取り組む人たちが連携して活動することを目的に設立されます。 27日の会見で設立準備委員会の照屋義実代表は「失われた言語を取り戻すには倍の歳月がかかる。今がラストチャンス」と話しました。協議会では、主に学校教育で使用する教材の開発や作成を行なうとともにしまくとぅばの指導者を育てる専門学校の設立も目指します。しまくとぅば連絡協議会の設立総会は今月30日、那覇市民会館で開かれます。
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このニュースは全く危険性を感じさせません。

しかし、ネットで検索して設立趣意書を入手して読んでみると、これまでの国連の動きを背景した「沖縄県民は日本人とは異なる民族である。」という理念が込められたものになっています。

 


 

しまくとぅば連絡協議会設立趣意書

しまくとぅばを保存・継承するため、各団体や個人と連携した「しまくとぅば連絡協議会」 を設立いたします。 人類にとって言語とは、意思伝達手段であり、民族にとってはアイデンティティを形成す る重要な要素、かつ文化遺伝子です。しかし、琉球の歴史や文化、自然と深いつながりを持 つしまくとぅばは、1879 年の沖縄県設置以降、同化政策によって日本語の中に押し込められ、 世代間での継承が阻まれてきました。現在、母語話者は県民の 50%を割りました。2008 年に は国連自由権規約委員会が日本政府に対し、琉球・沖縄の人たちが、民族の言語、文化につ いて学ぶことができるよう十分な機会を与え、通常の教育課程の中に琉球・沖縄の文化に関 する教育を導入するよう勧告しました。2009 年ユネスコはしまくとぅばを危機言語リストに 登録、何らかの策を講じない限り消滅する恐れがあると警告しています。 私たちには、しまくとぅばを学び使用する権利があります。私たちが足下を見つめ直し、 先祖が残してくれたしまくとぅばとそれによって支えられている伝統文化・芸能に対する自信と誇りを持ち、しまくとぅばを次世代へと継承していくことは、地域の人々との連帯感を 強め、生きる喜びを生み出し、輝く未来を築く糧となります。 しまくとぅば連絡協議会は、しまくとぅばに関わる個人や団体の、それぞれの活動を尊重 し、島々そして地域の多様性を大切にしながら、ゆるやかな連携を構築することにより、し まくとぅばの保存・継承の可能性を広げ、実現させるよう努めます。

□ 理念

しまくとぅばは独立した言語です。基本的人権の一部である言語権を主張し、しまくとぅ ばの復興を進めます。

□ 目的

1. しまくとぅばの復興に努めるため、関連する団体や個人と連携し、しまくとぅばの保存・継承・啓発・普及活動を行います。

2. 国連勧告や言語権の理念に基づき、学術機関や行政と連携し、しまくとぅばを教育課程へ取り入れるよう国や県に要請します。

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設立理念には、前述した2008年の国連自由権規約の勧告、2009年のユネスコによる沖縄の方言を危機言語リストに追加したことを挙げています。設立趣意書だけを読んでいたら、国連の名前を使っているので最もらしいのですが、2008年の勧告に関しては、日本政府が拒否しているという重要なことが隠されています。

 

そして設立理念には、しまくとぅばは独立した言語を掲げています。

これは、2009年の糸数慶子氏の質問主意書への答弁で政府が「沖縄の言語は日本の方言である。」と明言しなかった隙をついたものです。

 また、しまくとぅばを教育課程へ取り入れるという目標を掲げていますが、これは国連の「日本政府は沖縄県民を先住民と認識して保護すべき。」という勧告に従った先住民族の権利を主張しています。

この「しまくとぅば連絡協議会」の運動は、結局、「国連の勧告に従って、先住民族の権利を回復して先住民族になりましょう!」ということをやっているように見えます。


その後、沖縄の新聞では、「しまくとぅば普及運動」が独立運動の色彩を帯びたような報道がたびたび見られるようになってくるのです。

(続く)


(沖縄対策本部代表  仲村覚)

 


-------------------------------------<近日開催のイベント> ---------------------------------


■10・19&20「沖縄の歴史戦、県議会の戦い」(池袋)

         H27年度第十回沖縄対策本部連続セミナー
「沖縄の歴史戦、県議会の戦い」
  ~ 翁長剛知事の本性を暴く、自民党県連の攻撃~ 

◎日時:
  夜の部:1019日(月) 19:00~
   <FBイベント>※ご参加表明はこちらからお願いします。
     https://www.facebook.com/events/158852807793623/

 

  昼の部1020日(火) 14:00~
   <FBイベント>※ご参加表明はこちらからお願いします。
    https://www.facebook.com/events/1674200512817487/

 

◎場所:豊島区立勤労福祉会館(第7会議室)
◎会場分担金+資料代=1500円

 

翁長知事が国連人権理事会の演説から帰国し、沖縄の歴史戦の戦場は国連から県議会にその場を移しました。
 
沖縄県議会では自民党会派の議員が翁長の帰国を待ち、追求の作戦を練って待っていました。
 
そして、県議会では多くの自民党議員が国連演説に関して翁長知事の政治姿勢を追求しました。

それは、沖縄の歴史戦が始めて議会の場で行われた歴史的な瞬間です。

自民党議員は翁長知事と戦っていますが、その背後にいるのは、翁長知事を利用して日本民族を分断しようと企んでいる東京に拠点を持つ国連NGOです。

沖縄県議会ではその恐るべき実態が明らかにされましたが、マスコミは一切報道しません。
 
今回のセミナーでは、その熱い戦いを報告させていただきます。
 

(沖縄対策本部代表 仲村覚)

 

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「沖縄対策本部」  ~戦後レジームの脱却は沖縄から~
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日本の国家を存続させるには、沖縄への工作を集中させる支那と左翼勢力への
対策が必要です。しかし、誰も本部を設立しないので、一念発起し「沖縄対策
本部」を立ち上げました。マスコミが報道しない沖縄左翼の扇動工作の実態と、
それに対抗する情報戦、啓蒙運動に関する情報を配信します。
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