台湾治郎

自分の生涯・現在の生活

 ブログ108 ある障害児との想い出

2012-12-23 00:45:03 | 台湾
私の後半は、障害児教育に関わっていた。もう、成る前から、免許は、取ろうとしていた。半分位行ったところで、県がたくさん免許取りたい人がいるので、一年間待たされた。そこで、止めていた。初めて、担任した子は、今年二十歳。成人式。
 本当は、誰よりもかの成長を祝なくて成らないのに・・・。保護者には、謝罪しておいた。前回帰ったときも、電話もしなかった。前回は、ひとり、二人以外電話しなかった。 私が担任した子は、脳性麻痺で生まれ、小さい頃は、すこし歩けたようだが・・・。
私が持った頃は、もう車いすですべてのことをしていた。頭は、普通。いろんなことを教えるとすごーくよく覚えた。春・夏・秋・冬の俳句を覚えあって、競争でカードを取り合った。体以外の機能は、ほとんど健常の子供と変わらない。あるとすれば、すこし緊張すると「声が出なくなる。」声が出なくても、私には、彼の声がよく聞こえた。
スポーツが大好きで、特に、ジャイアンツのことは、何でも知っていた。もちろん、私も「ジャイアンツ」フアンなので、よく野球の話をしたもんだ。そう言うときの彼は、声もしっかり出て、顔も活き活きとしている。
 この子には、たくさんのことを教わった。体が不自由でも人間としての感情・情緒・
知能等は、充分発達するということ。得意なものに向かうときは、夢中になれる。
何より、この子は、「人の心を読むのに優れていた。」私がどんな気持ちで居るか、この子は、知っていていつも優しく包んでくれた。先生それって、逆じゃないですか?
そうなんだよ。この子の方が、俺より人の心を読むのに長けていた。
 不思議だよ。だから、人間は、本質はみんな同じだということ。外見は、ハンデが
あるかもしれないが、こころとか頭は、しっかりと発達する。
 現在彼は、私の家、近所の自立支援施設に通っている。夏祭りの時、彼の施設を訪れたことがあった。そこでも、かれは、職員に「野球」の話を一生懸命していた。彼は、周りの人にお世話になりながら、強かに生きている。
 「だいじょうぶ、此奴は、強い」と俺に充分感じさせてくれた。
この子のお母さんには、大変お世話になった。お母さんは、全然「苦労」を感じさせず、
たんたんとこの子の話を聞いたり、彼の身辺の世話をしていた。自分の子供が障害を持つことを自然に受け入れ、生活している。できた親だといつも思っている。
もうすぐ正月。せめて、お祝いのことばを送って彼の成長を祝おう。
きっと彼のことだか、年末の格闘技のことで、頭が一杯だと思う。
格闘技の雑誌を買って研究していることだろう。彼は、どんなスポーツだろうと、
研究しないと気が済まない、そんな性格。
 本当に、この子が「障害あるのか?」疑いたくなるくらい、よーく知っている。しかも、
カタカナの外国の選手よーく覚えている。頭いい。俺は、「カタカナ」あまり好きではなく、ひらがな・もしくは、漢字にしないと頭に入らない。
 だから、現在も、この時代遅れの「ひらがな入力」
彼の方が、「パソコン」は、詳しかった。俺は、わからなくなると、彼に聞きながら、何度も、操作した。正解。
 惜しい。彼が、・・・・。優秀。
今度帰ったら、たらふく彼の好きな肉を食べさせるぞー。
 U待っていろ。たーのーしーみーに。
                                    再見。