さて、ちょっと長めに「山の怪談」について紹介をしてきました。これらの話は、中山一朗氏と竈猫氏という二人の怪談師が体験した、摩訶不可思議な話ですが、これを読んだ人の多くは、芸人たちのネタ話の一つだと思った事でしょう。ただこの「山の牧場」の話ですが、怪談師の方が語っている話でありながら、いわゆる「心霊体験」という部類ではなく、どちらかというと「異星人の話」に近い内容に思えます。また異星人の話題であっても、いわゆる「接近遭遇」という話題とは異なるも内容です。
ただ中山氏の「山の怪談」では、その周辺に未確認飛行物体の目撃例の話があっても、直接「異星人」を目撃したという話はありません。一方の竈猫氏の怪談では、中学生時代に牧場へ行った際、「白目の無い大きな黒目が吊り上がった何か」と言っていますが、これは良く言われる「リトルグレイ」の姿そのままの話でした。ただこちらの竈猫氏の話には、その周辺で未確認飛行物体という話はありません。
気味が悪いのは、この二つの牧場で共通している事で、ともに何かの実験施設ではないかと思わせる節がある処です。中山氏の話では、初めで訪問した時に、牛舎と思われる建物の隣にあるコンクリートの建物の中がまるで実験室の様だったとあり、竈猫氏の話でも牛舎の中が理科室の様な感じだったとありました。また共に「生石灰」の様な白い粉が大量にあったという事も共通点としてありました。
思うにこれら両方の建物は、何かしらの「生物学的な実験施設」であった可能性もあるのではないでしょうか。これは穿った見方かもしれませんが、例えば生物実験をする場合、やはり腐臭や生臭い匂いが出ると思いますが、牛舎であれば対外的に異臭を誤魔化すことは容易に出来ます。
これらの話を見た時、私は「ダルシィ」という場所の事を思い出しました。
◆アメリカではダルシィ
今から二十年以上前から言われている話ですが、アメリカニューメキシコ州のインディアン居留地のダルシィの近郊にある、アルチェラータ・メサの地下に異星人との間で設立された共同遺伝子研究施設があるという話がありました。真偽の程は定かではありませんが、以前にこの事について日本の番組でも取り上げていましたので紹介します。
【 UFO特集 】 ロバート・ラザー / エリア51 / アブダクション / キャトルミューティレーション (1990年)
もしかしたらこの様な施設というのは、何もアメリカにのみ限定される話ではなく、日本国内にもあった可能性というが考えられるのではないでしょうか。
◆エリア51について
またこの話題で「エリア51」というのが出ています。私が学生時代にはこういった施設の話は、誰も話題にすら出ていない事で、かの矢追純一氏も当時の著作の中では場所を明言してはいなかったのです。しかし1980年代後半あたりから表に出始めて、先の番組が放送された1990年代頃には一部のマニアの間では「公然の秘密」の様に語られる様になりました。そして数年前に漸くアメリカ政府もこのエリア51の存在を認めたのです。
しかしこの場所は、まだアメリカ軍が基地を建設する以前の1910年時代に、すでに土地周辺の住民の話によると、多くの未確認飛行物体が飛び回っていた場所だったという話があったようです。(以下の動画で14:40頃から語られています)
エリア51でのカーチェイス グレイの正体 秘密喫茶 居皆亭(いるみなてい)vol.31 ~ 保江邦夫 × 三上丈晴 ~ 1/7
つまり何を言いたいかと言えば、こういったいわゆる「謎の施設や建設物」というのは、良く近年では一部のオカルトマニアの間で「アメリカ軍との秘密の盟約で建設された」という事が言われている様に、各国の政府や軍部が秘密裡に行っている様に語られていますが、実が人類の社会状況とは関係なく、世界中の各地に、遥か昔から存在している異星人の施設だという事が考えられるのではないでしょうか。
そしてそれは一部では奇怪なる「伝説」や「神話」として語り継がれていたりもするし、これらの事は、けして日本という地域も例外では無い。そういう事ではありませんか?
でもそうなると一つ、腑に落ちない事も出てきます。
中山一朗氏の山の牧場では、役所には認知されていない場所でありながら、どこからか資本が投入されている形跡もあります。また雑誌の取材者は、日本人と外国人が混在する集団に脅され、牧場を離れる際にかなりの距離を追跡されたという事が語られていますし、竈猫氏の牧場では、東京の架空の不動産企業が関与していたり、地下にあった施設が掘り起こされた時には、東京から役人が駆け付けたという話もありました。
これらを考えてみると、単に異星人の「知られざる施設」という事ではなく、そこに何かしら人が関与している節も伺えたりします。こういった事は何を示しての事なんでしょうか。
この事について、もう少し考えてみたいと思います。
(続く)