自燈明・法燈明の考察

自民党の下野を望むも

 今週もまた始まりました。でも水曜日まで仕事をすれば4連休になるので、若干気持ちは緩んでいます。

 東京オリンピックは今週から始まるんでしたっけ。私は通年のオリンピックにも興味が無かったんで、どうでも良いと思ってましたが、今回のオリンピックには様々な事が起きていて、結果として予算ダダ漏れの大会になっています。この事から、これから議論が巻き起こるであろう、費用精算の事が気になります。恐らくオリンピックを理由として、様々な増税案が浮かび上がって来るのではないでしょうか。これは過去にオリンピック開催した国々でも同様にあった話ですが、東京オリンピックは予算がただでさえ膨らんでますからね。

 新型コロナ禍による景気悪化の中でも、今の政治家達は平気に増税を仕掛けてくるのでしょうが、それにより更なる生活悪化を懸念しています。

 さて、昨年からの今年に至るまで、この日本で判明したのは、日本政府が国家安全保障体制を持っていなかった事、また同様にこの国の安全保障について政治の場に置いても表面的な議論しか出来ず、個々の政治家にもそんな意識すら無かったという現実です。これでは、例えば台湾有事といった事が起きた時、日本国民は様々な事に翻弄され、ヤモすれば国の存続すら危ぶまれる事にもなりかねません。

 情けないのが今の自民党で、菅総理もこの国をどうしたいのかというリーダーシップを全く発揮出来ていませんが、その自民党に対しても、既に国民の政治的な白けが高じすぎてしまい、殆ど野放し状態となってしまっています。私はせめて今の与党政治に「NO!」を突きつける為に、是非とも投票率が上がって欲しいと思うのですが、ただそれにより今の野党勢力が政権を取ったとして、この日本という国が、良い国に変わるとは一切考えていないのです。

 恐らく野党が政権を取ったら、それはそれで日本の混迷は更に進む事になると思います。つまり日本という国は、既に詰んでしまっている状況だという理解です。

 この原因ですが、一番の要因は太平洋戦争直後にあると私は考えています。日本という国は、アジアではタイと並んで欧米列強に植民地化されずに済んだ数少ない国でした。そこには明治の元勲達の努力があったと思います。
 しかしその為に、結果として日本は増長してしまい、白人中心の欧米列強に踊らされ、結果としてはうまく貶されてしまったのでは無いでしょうか。そしてそれが無謀な太平洋戦争への突入と、無策ともいえる戦略の結果、日本という国は滅んてしまったのです。

 私が思うに戦後のタイミングで、日本として近代史に対する総括をすべきだったのです。しかしそこを日本人はアメリカを始めとした連合国に奪い取られてしまい、逆に連合国側からみた「日本人の姿」を注ぎ込まれてしまいました。戦後あった墨塗り教科書、また容易く転向した教師たちや学者の姿に、私はそれを感じています。

 その結果、単なる戦争放棄を憲法で決めただけで、日本は戦争を逃れる事が出来たと思い込み、国という概念も未熟なまま今に至ってしまいました。

 確かに先の戦争は愚かな戦いだったのかもしれません。しかし何故容易に国として、そんな戦いに没入してしまったのか、なぜブレーキを踏めなかったのか、踏んでいたらどうなっていたのか。国の仕組みや国民の意識や考え方にどんな問題があったのかを、日本人として総括すべきでした。しかしその大事なタイミングを日本という国は逸してしまったのです。その結果が、今の日本の政治風土を生み出してしまったのではないでしょうか。

 いまの世界は大きな変化の時期を迎えています。戦後の日本は経済的な発展と、アメリカ太平洋軍の傘の下に安住する事が平和だと信じて過ごしてきました。しかし過去の平和な時代と仕組みが、これから先にあり続けるというのは、妄想に近いものになるかもしれません。その為にも日本人として、まずは自分達が置かれている状況について、認識を改める時に来ているのではないでしょうか。





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