ご仏前にお供えするものの代表的なものにお線香がありますが、実はお香のお供えにもいろいろな種類、方法があります。
正しい分類とは違いますが、わかりやすく分けると以下のものがあります。
※浄土真宗本願寺派としてご紹介します。
1,お線香(おせんこう)
2,お焼香(おしょうこう)
3,塗香(ずこう)
2,お焼香(おしょうこう)
3,塗香(ずこう)
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①お線香(おせんこう)
・毎日のお勤めにお供え下さい。
・お線香は立てません。
・本派※ではお線香は、香炉に入る大きさに折り、火をつけて横に寝かせてお供えします。(下の画像のように。)
・本数、折り方に決まりはありません。(1~3本くらいで十分です)
・できるだけ香りの良いものをお供えしましょう。
・お線香は立てません。
・本派※ではお線香は、香炉に入る大きさに折り、火をつけて横に寝かせてお供えします。(下の画像のように。)
・本数、折り方に決まりはありません。(1~3本くらいで十分です)
・できるだけ香りの良いものをお供えしましょう。
※浄土真宗本願寺派(じょうどしんしゅう ほんがんじは)のことを略して「本派(ほんぱ)」と呼ぶことがあります。
※ご注意
香炉の中にはマッチの燃えカスなどは捨てないようにしましょう。
香炉は仏さまにお香をお供えするための仏具です。
マッチやお線香の燃え残り、花瓶から落ちた葉っぱなどは取り除き、時々灰をならして平らにし、キレイにしておきましょう。
[余談ですが…]
・元来はお線香ではなく、抹香(まっこう。粉末状のお香)を使っていました。
・線香は抹香を練り固めたものです。
・なので本派では元の形にならって、線香は横に寝かせてお供えするのです。(これがお線香を立てずに、横に寝かせる理由です!)
・線香は抹香を練り固めたものです。
・なので本派では元の形にならって、線香は横に寝かせてお供えするのです。(これがお線香を立てずに、横に寝かせる理由です!)
もともとはこのように灰に溝を掘り、抹香を敷き詰めて焚いていました。(端からゆ~っくりと燃えていきます。)
本派では、お線香や抹香でお供えすることを、正式には「燃香(ねんこう)」といいます。
※9/23追記:
お墓の香炉には砂や泥が入っていることが多いかと思います。
砂の上ではお線香は消えてしまうので、そのような場合にはお線香を立ててお供えしていただいても差し支えありません。
お線香の煙臭いのが嫌い、苦手という方もいらっしゃるかと思います。その場合、上質なお線香を用いてみてください。もしかしたら今使っているお線香が煙臭いと感じるものなのかもしれません。
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②お焼香(おしょうこう)
・様々な香木や香料を細かくし混ぜ合わせたお香を、炭火で焚いてお供えすることをいいます。
・お焼香には、焼香用の炭とお香が必要です。焼香用の炭に火をつけ、香炉に入れて準備をしましょう。
・自宅の場合、お焼香のご用意は当家でするものです。
・法事や葬儀、お正月や報恩講など、特別な時にお焼香をしてご仏前にお供えしましょう。お線香は常に併用します。(日常はお線香だけで構いません。)
・一般的にいう不祝儀の時だけにするのがお焼香ではありません。慶事にもお焼香をします。お正月やお祝いにもどうぞお焼香してください。
・お焼香は「普段よりも丁寧なお参りの作法」と考えればわかりやすいかと思います。
・お香は、できればお線香以上に上質なものを用いるようにしましょう。
・お焼香には、焼香用の炭とお香が必要です。焼香用の炭に火をつけ、香炉に入れて準備をしましょう。
・自宅の場合、お焼香のご用意は当家でするものです。
・法事や葬儀、お正月や報恩講など、特別な時にお焼香をしてご仏前にお供えしましょう。お線香は常に併用します。(日常はお線香だけで構いません。)
・一般的にいう不祝儀の時だけにするのがお焼香ではありません。慶事にもお焼香をします。お正月やお祝いにもどうぞお焼香してください。
・お焼香は「普段よりも丁寧なお参りの作法」と考えればわかりやすいかと思います。
・お香は、できればお線香以上に上質なものを用いるようにしましょう。
↑お香と香合(こうごう。お香入れのこと)。
↑お焼香セット。 事前に炭に火をつけておきましょう。
回し焼香をする場合はお盆などにのせます。
香炉とお香入れがセットになった角型の焼香用の香炉も最近よくみかけます。
[お焼香の豆知識(もっと知りたい方へ)]
・最近のお通夜などでよく見かける「回し焼香」は略式です。ご尊前まで近づいて(お仏壇にて)お焼香をするのが正式です。
・お香というのはもともとは各自で「持参」するものです。お参りに行き、持参した上質なお香でお焼香をする、というのが本来の形でした。住職も、葬儀などでは普段よりも香りの良い上質なお香を持参してお焼香させて頂いております。
・法事で親戚のお家へ行くと、お仏壇の机の上に100円玉など小銭が置いてあるのを見たことはありますか?これはお賽銭(お供え)という意味合いもありますが、お香を持参してないため、お香代として小銭をお供えする習慣になったのが元であると言われています。電話を借りて電話代として小銭を置いていくような感覚でしょうか(^^)←スマホ、携帯電話を幼い頃から持っている若い方々にはピンとこない話かも!?笑
・諸説ありますが、同様の理由から「お香典」「お香料」も、「本来は出向いて自らお香をお供えするべきところですが、こちらで代わりにお香をお供えください」という意味合いであるといえます。
・お香の種類で有名なものに、伽羅(キャラ)、沈香(ジンコウ)、白檀(ビャクダン)と呼ばれるものがあります。伽羅・沈香は大変幽玄な甘い香りの香木ですが、近年産出量が激減しているため、非常に貴重となっております。伽羅は金の数倍の値がつきます。末端価格で1グラム2~6万円(2018年現在)もします!(>o<)もっと高いものもあるようです…! ※伽羅は偽物が非常~~~に多い!ので購入の際には信頼できる香木店などでお求めください。
・お香というのはもともとは各自で「持参」するものです。お参りに行き、持参した上質なお香でお焼香をする、というのが本来の形でした。住職も、葬儀などでは普段よりも香りの良い上質なお香を持参してお焼香させて頂いております。
・法事で親戚のお家へ行くと、お仏壇の机の上に100円玉など小銭が置いてあるのを見たことはありますか?これはお賽銭(お供え)という意味合いもありますが、お香を持参してないため、お香代として小銭をお供えする習慣になったのが元であると言われています。電話を借りて電話代として小銭を置いていくような感覚でしょうか(^^)←スマホ、携帯電話を幼い頃から持っている若い方々にはピンとこない話かも!?笑
・諸説ありますが、同様の理由から「お香典」「お香料」も、「本来は出向いて自らお香をお供えするべきところですが、こちらで代わりにお香をお供えください」という意味合いであるといえます。
・お香の種類で有名なものに、伽羅(キャラ)、沈香(ジンコウ)、白檀(ビャクダン)と呼ばれるものがあります。伽羅・沈香は大変幽玄な甘い香りの香木ですが、近年産出量が激減しているため、非常に貴重となっております。伽羅は金の数倍の値がつきます。末端価格で1グラム2~6万円(2018年現在)もします!(>o<)もっと高いものもあるようです…! ※伽羅は偽物が非常~~~に多い!ので購入の際には信頼できる香木店などでお求めください。
※2019年追記:近年、香木店は日本にある伽羅の中国への流出(富裕層による買い占め)を避けるため、ネット販売などは伽羅を掲載しなくなりました。伽羅や沈香は本当に偽物だらけなので特にオークションやフリマサイトは手を出さない方が良いでしょう。
↑もしお仏壇のなかに、蓋つきの金属製の小さい香炉があれば、それがお焼香用の正式な香炉です。(金香炉かなごうろ。)
無ければどんな香炉でも構いません。
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③塗香(ずこう)
・塗香とは読んで字の如く、塗るお香のことです。
・塗香に用いるお香は、細かい粉末状にしたものを使います。お香の香りのする「きなこ」のような見た目のものです。(抹香よりもサラサラ)
・香りを仏さまにお供えするというよりは、お香をすりこみ身を清めるという行為を作法にしているものです。
・本派では、導師が法要中に塗香を塗る作法があります。
・良い香りがするので、普段、お参りをする際にも塗香をされる方もいらっしゃいます。
・家庭では特に定められた塗香の作法はありません。京都の仏壇店などに売ってますので、京都に行く機会があれば購入して使ってみてはいかがでしょうか。程よい香りで、きっと身も心も安らぐことでしょう。
・塗香に用いるお香は、細かい粉末状にしたものを使います。お香の香りのする「きなこ」のような見た目のものです。(抹香よりもサラサラ)
・香りを仏さまにお供えするというよりは、お香をすりこみ身を清めるという行為を作法にしているものです。
・本派では、導師が法要中に塗香を塗る作法があります。
・良い香りがするので、普段、お参りをする際にも塗香をされる方もいらっしゃいます。
・家庭では特に定められた塗香の作法はありません。京都の仏壇店などに売ってますので、京都に行く機会があれば購入して使ってみてはいかがでしょうか。程よい香りで、きっと身も心も安らぐことでしょう。
(左上)仏具としての塗香器(ずこうき)
(下)携帯用の塗香入れ
(右上)塗香(抹香よりもサラサラ)
参考までに(^^)
仏さまへのお供えとしてのお香にも様々な種類、形式があります。
いずれにしてもお供えとして、仏様への敬いの心を大切にしながらご仏前にお供えください。
お香は、お浄土の世界の様子を表すとともに、阿弥陀如来さまのはたらきを示しています。
お香の香りというのは空間の隅々まで行き渡ることから、すべての人々に平等に、区別なく届けられる、阿弥陀さまの慈悲のはたらきを表しているのです。