医師国家試験見直し
臨床能力重視/出題数1.6倍に/合否基準変更
医師の国家試験が2001年から大幅に見直される。
今回の見直しは、患者の立場や心を理解でき、より実施に即した
幅の広い医療を提供できる人に医師の資格を与え、医師の質を高めるのが狙い。
将来的には、実技試験を導入する方向だ。
すでに準備に入っている医学部卒業後の臨床研修の必修化と並んで、
大学の医学教育にも影響を与えそうだ。
医師国家試験のあり方を検討してきた厚生省の委員会が
15日に報告をまとめた。
それによると、2001年から見直される内容は、
①出題数の増加と出題内容の改善
②合否基準
③試験問題の公募とプール別の導入
④入試結果の通知
⑤判断力を問う応用力試験の導入―など。
出題数は、これまでの320から500になる。
合否基準は、必修問題については少なくとも8割以上の正解が求められ、
一般問題・臨床実地問題については相対評価する。
質のよい問題をそろえ、出題数の増加に対応するために、
試験問題を公募し、あらかじめ問題を考えておくプール制を
導入する。
今回の見直しは、米国やドイツ、英国などを参考に
1年以上検討された結果だ。
カナダの国家試験で行われている模擬患者を使った
実技試験の導入の方向も提示された。
しかし、時期については、大学教育での
普及状況を踏まえて導入された。
また、現状のままでは医師の過剰が見込まれ、
医師として不適格な人を排除するために、受験回数の制限についても
検討していくよう求めた。
医師国家試験では、受験者の8-9割が合格する。
昨年は、約7800人が合格した。
(朝日新聞 1999年4月16日付 1面より一部抜粋)
小学生のころ、漠然と医師になりたいと思う時があった。
大切な人が病気であるときに、何もできない自分が嫌だった想いがある。
「救命病棟24時」などのドラマを見るたびに、
医師は、かっこいいなと見つめていた。
小学校の頃から、理科が嫌いということもネックにはなったが、
年が上がるにつれて、医師になりたいという思いは小さくなっていった。
命を扱う職業ゆえに、その険しい道のりを進む自信を絶えず持てなくなった
からだろう。
歯学部で、歯科医師を目指す友だちは、こんなことをいっていた。
「今年の歯科医師国家試験から上位6割しか合格させないって
方針になったの。6年も大学に通って、ライセンスなしって
マジ笑えないし・・・・・。」
医師という道は、入る前も厳しく、入ってからも絶えず自己研鑽に
励まなければいけない。
ただ、ペーパーテストの点数が良ければ、医師として力がある
ということにはならない。
幾つもの試験によってふるい落とし、残された者が
まずは、やっとスタートラインに立つ。
その壁を越えたからといって、自己のプライドを高くするのではなく、
目の前の患者の不安を取り除く志を高くもってほしいと
願うばかりである。
臨床能力重視/出題数1.6倍に/合否基準変更
医師の国家試験が2001年から大幅に見直される。
今回の見直しは、患者の立場や心を理解でき、より実施に即した
幅の広い医療を提供できる人に医師の資格を与え、医師の質を高めるのが狙い。
将来的には、実技試験を導入する方向だ。
すでに準備に入っている医学部卒業後の臨床研修の必修化と並んで、
大学の医学教育にも影響を与えそうだ。
医師国家試験のあり方を検討してきた厚生省の委員会が
15日に報告をまとめた。
それによると、2001年から見直される内容は、
①出題数の増加と出題内容の改善
②合否基準
③試験問題の公募とプール別の導入
④入試結果の通知
⑤判断力を問う応用力試験の導入―など。
出題数は、これまでの320から500になる。
合否基準は、必修問題については少なくとも8割以上の正解が求められ、
一般問題・臨床実地問題については相対評価する。
質のよい問題をそろえ、出題数の増加に対応するために、
試験問題を公募し、あらかじめ問題を考えておくプール制を
導入する。
今回の見直しは、米国やドイツ、英国などを参考に
1年以上検討された結果だ。
カナダの国家試験で行われている模擬患者を使った
実技試験の導入の方向も提示された。
しかし、時期については、大学教育での
普及状況を踏まえて導入された。
また、現状のままでは医師の過剰が見込まれ、
医師として不適格な人を排除するために、受験回数の制限についても
検討していくよう求めた。
医師国家試験では、受験者の8-9割が合格する。
昨年は、約7800人が合格した。
(朝日新聞 1999年4月16日付 1面より一部抜粋)
小学生のころ、漠然と医師になりたいと思う時があった。
大切な人が病気であるときに、何もできない自分が嫌だった想いがある。
「救命病棟24時」などのドラマを見るたびに、
医師は、かっこいいなと見つめていた。
小学校の頃から、理科が嫌いということもネックにはなったが、
年が上がるにつれて、医師になりたいという思いは小さくなっていった。
命を扱う職業ゆえに、その険しい道のりを進む自信を絶えず持てなくなった
からだろう。
歯学部で、歯科医師を目指す友だちは、こんなことをいっていた。
「今年の歯科医師国家試験から上位6割しか合格させないって
方針になったの。6年も大学に通って、ライセンスなしって
マジ笑えないし・・・・・。」
医師という道は、入る前も厳しく、入ってからも絶えず自己研鑽に
励まなければいけない。
ただ、ペーパーテストの点数が良ければ、医師として力がある
ということにはならない。
幾つもの試験によってふるい落とし、残された者が
まずは、やっとスタートラインに立つ。
その壁を越えたからといって、自己のプライドを高くするのではなく、
目の前の患者の不安を取り除く志を高くもってほしいと
願うばかりである。
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