愛希れいかの、集大成。
ちゃぴちゃんを最初に認識したのは、
2010年の「スカーレット・ピンパーネル」ルイ・シャルル王子だったと思う。
抜擢もトップ就任も早かったから、ずっと見てきた娘役さんだ。
……最初は男役だったけどね(笑)
だけど次の公演「ジプシー男爵」の準ヒロインが可愛すぎで、
ていうかまさおさんとお似合いすぎで、一気に覚えたのだった。
トップになってからの大劇場公演は全部見た。
一番好きな役…と言われると迷う、ぐらいには全部好きだ。
ジュリエット、マリー・アントワネット、ルイーズ…って小池作品多いな
(このエリザでとうとう5作目)
『グランドホテル』のグルーシンスカヤも大好き、
DVDで見ただけだけどミーマイのサリーも本当に好きだった。
そしてこのブログでも書いたけど、2015年のタカスぺでまぁ様と組んだ時の
「私が踊る時」が素晴らしすぎて、ちゃぴちゃんのシシィが見たい!とずっと思ってきた。
……実現するのは卒業後かと思ってましたが。(前述のとおり小池作品多すぎだから)
(今でも見たいですよ! 東宝エリザでちゃぴシシィ!)
ちゃぴちゃんの魅力は、可愛らしさも抜群のスタイルも
圧倒的なダンス力も安心して聞いていられる歌唱力もあるんだけど、
私は彼女の緻密な役作りが好き。(これを一番実感したのがサリー)
肖像画から登場したちゃぴちゃんがとにかく美少女で、
そして(ロープから転落しそうにないぐらい)動きが軽やかでとにかくかわいいんだけど、
ちゃぴシシィはずっと、不安そうな顔をしていた。
何に対する不安なのか自分でもわからない状態から、
トートの誘惑を受けて、そして結婚翌日の姑と夫の対応を目にして、
「私だけに」の場面になる。
印象としては、東宝エリザの花總シシィに近いかも(最大級の賛辞)
無力な少女が、初めて自分の求めるものに気付いて、世界に対して宣戦布告する、
「覚醒」の歌。
ナイフを鞘に納めた時には、最早彼女の顔から「不安」は消えている。
伝説の皇后が誕生した瞬間を目にする快感。
鏡の間のシーンは、美しさ以上にそのオーラに圧倒された。
そこに立っていたのは、征服者だった。
皇帝も黄泉の帝王も、足元にねじ伏せる。
何度書いたか分からないが、今回も書く。
ちゃぴちゃん、独り勝ち。
一番楽しみだったのは、やっぱり「私が踊る時」。
「お前には俺が必要なんだ」と言うトートを「歩いてゆけるわ/一人でも」と斥けるシシィは、
終始、顔を上げている。
その、伸びた背筋が、顎から首にかけての角度が、ゾクゾクするほどカッコいい。
老け演技も、ルドルフを亡くした後の絶望も、「夜のボート」も良かったけれど、
ラストの昇天シーンの表情。
彼女は自分の人生のすべてを肯定している。
孤独も絶望も全部含めて、自分の思うように人生を生き切って、
そして彼女のことを愛してやまない黄泉の帝王を永遠に手に入れた。
彼女が勝ち取った人生を祝福したくなる、最高のシシィでした。
これが見られて良かったと心から思う。
「エリザベート」の物語。
さて、一方のトートの物語は。(宝塚版はあくまでもトート主役なので。)
「敷かれたレール通りに黄泉の帝王に就任したけど
まだ自分が本当に欲しいものに出会っていないアンニュイな青年」が、
運命の恋をして、彼女を手に入れるべく頑張るうちに
一人前の死神になる、成長物語でした(個人の感想です)。
たまきちトート、とにかく、横顔が美しい。
(実は開口一番、「たまきちって横顔キレイ」という感想が出た幕間。)
職業・死神であることに違和感がないビジュアルで作ってきた。
でもシシィを最初に迎え入れようとする彼には、ものすごい「お仕事」感が見えて、
「最初から自分は黄泉の帝王になるつもりで就任したけど別にやる気も誇りもない」
状態から、シシィの拒絶にあって、そこからどんどん腕を磨いていく、
そんなストーリーが「最後のダンス」あたりで見えた(笑)
対・革命家はとにかく楽しそう。
「ミルク!」とか、ルキーニともども、自分の考えた作戦がうまくいくのが嬉しそう。
ルドルフを落とす頃にはいっぱしの死神になったものの、
本命のシシィからは逃げ場としか扱われずショックを受ける「愛と死の輪舞(Rep)」。
「最終答弁」での余裕の無さがかわいいです。
ラストはトートにとってもハッピーエンド。
こういう「それぞれが幸せ」なエリザも好きなので良し。
(多分、花組のみりお様×蘭ちゃんもそうだったと思う。)
みやるりフランツは全体的に好きだけど夜のボートが素晴らしかった。
れいこルキーニは口跡の良さが最大の武器ですね、期待以上。
この日は柚乃君ルドルフ、学年を感じさせない堂々たるスターぶり
(顔立ちは意外と大人っぽかった。今後が楽しみ)
ありちゃんエルマーはやっぱり華やかで、フィナーレの群舞でも一人別格の動きだった。
すーさんのゾフィは思っていたほど怖くなかった。うん、真っ当なのはゾフィのほうだしね。
「エリザベート」という作品の力を改めて実感する。
今回、初めて思ったのは、ハンガリー独立運動の時のルキーニのセリフ
「彼ら(エルマーとかツェップス)の蜂起は今や目前」
えーっと、ルドルフ生まれる前からやってるから30年以上、武力革命の準備してるんですよね。
トートはわかるけど生身の人間として何て気の長い…!
ちゃぴちゃんを最初に認識したのは、
2010年の「スカーレット・ピンパーネル」ルイ・シャルル王子だったと思う。
抜擢もトップ就任も早かったから、ずっと見てきた娘役さんだ。
……最初は男役だったけどね(笑)
だけど次の公演「ジプシー男爵」の準ヒロインが可愛すぎで、
ていうかまさおさんとお似合いすぎで、一気に覚えたのだった。
トップになってからの大劇場公演は全部見た。
一番好きな役…と言われると迷う、ぐらいには全部好きだ。
ジュリエット、マリー・アントワネット、ルイーズ…って小池作品多いな
(このエリザでとうとう5作目)
『グランドホテル』のグルーシンスカヤも大好き、
DVDで見ただけだけどミーマイのサリーも本当に好きだった。
そしてこのブログでも書いたけど、2015年のタカスぺでまぁ様と組んだ時の
「私が踊る時」が素晴らしすぎて、ちゃぴちゃんのシシィが見たい!とずっと思ってきた。
……実現するのは卒業後かと思ってましたが。(前述のとおり小池作品多すぎだから)
(今でも見たいですよ! 東宝エリザでちゃぴシシィ!)
ちゃぴちゃんの魅力は、可愛らしさも抜群のスタイルも
圧倒的なダンス力も安心して聞いていられる歌唱力もあるんだけど、
私は彼女の緻密な役作りが好き。(これを一番実感したのがサリー)
肖像画から登場したちゃぴちゃんがとにかく美少女で、
そして(ロープから転落しそうにないぐらい)動きが軽やかでとにかくかわいいんだけど、
ちゃぴシシィはずっと、不安そうな顔をしていた。
何に対する不安なのか自分でもわからない状態から、
トートの誘惑を受けて、そして結婚翌日の姑と夫の対応を目にして、
「私だけに」の場面になる。
印象としては、東宝エリザの花總シシィに近いかも(最大級の賛辞)
無力な少女が、初めて自分の求めるものに気付いて、世界に対して宣戦布告する、
「覚醒」の歌。
ナイフを鞘に納めた時には、最早彼女の顔から「不安」は消えている。
伝説の皇后が誕生した瞬間を目にする快感。
鏡の間のシーンは、美しさ以上にそのオーラに圧倒された。
そこに立っていたのは、征服者だった。
皇帝も黄泉の帝王も、足元にねじ伏せる。
何度書いたか分からないが、今回も書く。
ちゃぴちゃん、独り勝ち。
一番楽しみだったのは、やっぱり「私が踊る時」。
「お前には俺が必要なんだ」と言うトートを「歩いてゆけるわ/一人でも」と斥けるシシィは、
終始、顔を上げている。
その、伸びた背筋が、顎から首にかけての角度が、ゾクゾクするほどカッコいい。
老け演技も、ルドルフを亡くした後の絶望も、「夜のボート」も良かったけれど、
ラストの昇天シーンの表情。
彼女は自分の人生のすべてを肯定している。
孤独も絶望も全部含めて、自分の思うように人生を生き切って、
そして彼女のことを愛してやまない黄泉の帝王を永遠に手に入れた。
彼女が勝ち取った人生を祝福したくなる、最高のシシィでした。
これが見られて良かったと心から思う。
「エリザベート」の物語。
さて、一方のトートの物語は。(宝塚版はあくまでもトート主役なので。)
「敷かれたレール通りに黄泉の帝王に就任したけど
まだ自分が本当に欲しいものに出会っていないアンニュイな青年」が、
運命の恋をして、彼女を手に入れるべく頑張るうちに
一人前の死神になる、成長物語でした(個人の感想です)。
たまきちトート、とにかく、横顔が美しい。
(実は開口一番、「たまきちって横顔キレイ」という感想が出た幕間。)
職業・死神であることに違和感がないビジュアルで作ってきた。
でもシシィを最初に迎え入れようとする彼には、ものすごい「お仕事」感が見えて、
「最初から自分は黄泉の帝王になるつもりで就任したけど別にやる気も誇りもない」
状態から、シシィの拒絶にあって、そこからどんどん腕を磨いていく、
そんなストーリーが「最後のダンス」あたりで見えた(笑)
対・革命家はとにかく楽しそう。
「ミルク!」とか、ルキーニともども、自分の考えた作戦がうまくいくのが嬉しそう。
ルドルフを落とす頃にはいっぱしの死神になったものの、
本命のシシィからは逃げ場としか扱われずショックを受ける「愛と死の輪舞(Rep)」。
「最終答弁」での余裕の無さがかわいいです。
ラストはトートにとってもハッピーエンド。
こういう「それぞれが幸せ」なエリザも好きなので良し。
(多分、花組のみりお様×蘭ちゃんもそうだったと思う。)
みやるりフランツは全体的に好きだけど夜のボートが素晴らしかった。
れいこルキーニは口跡の良さが最大の武器ですね、期待以上。
この日は柚乃君ルドルフ、学年を感じさせない堂々たるスターぶり
(顔立ちは意外と大人っぽかった。今後が楽しみ)
ありちゃんエルマーはやっぱり華やかで、フィナーレの群舞でも一人別格の動きだった。
すーさんのゾフィは思っていたほど怖くなかった。うん、真っ当なのはゾフィのほうだしね。
「エリザベート」という作品の力を改めて実感する。
今回、初めて思ったのは、ハンガリー独立運動の時のルキーニのセリフ
「彼ら(エルマーとかツェップス)の蜂起は今や目前」
えーっと、ルドルフ生まれる前からやってるから30年以上、武力革命の準備してるんですよね。
トートはわかるけど生身の人間として何て気の長い…!
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