空中楼閣―Talking Dream―

好きなものを徒然なるままに。

シーズン終了記念その3―ジョニー・ウィアー―

2010-04-14 22:55:32 | フィギュアスケート
「好きな選手」は、たくさんいる。

日本代表選手は、基本的にみんな応援しているし、
単発で演技を見て「この選手、好きだ」と思うことはしょっちゅう。
トップクラスにいる選手はたいてい大好き。

その中で、「贔屓の選手」がいる。

女子ならカロリーナ・コストナー、アリッサ・シズニーとかかな。
(当初は安藤美姫と3人セットで「1987年生まれトリオ」として好きだった。)
別格で好きで好きで大好きで、演技前に心臓が痛くなるような。
(いや、みんな揃って自爆持ちでねえ…)

男子なら小塚崇彦、ジェレミー・アボット、トマシュ・ベルネル、ブライアン・ジュベール。
あ、プルシェンコは大好きですが私の中では若干、懐古モードが入ります。
ランビエールは贔屓じゃないんですが演技を見るともれなく陥落します(笑)

その上に、別格で好きな選手がいます。「本命」とか呼ぶ。
(履歴:アニシナ&ペーゼラ→荒川静香→安藤美姫・高橋大輔)

もう一人。
私にとって「特別」な選手がいる。

それがジョニー・ウィアー。

出会いは2004年のNHK杯。
今思えば、運命の大会。
「荒川静香」と出会い、「ウィアー」と出会い、「安藤美姫」を初めて見た。

ジョニー・ウィアー。
中性的な美貌、優雅な身のこなし、美しいトリプルアクセル。
唯一無二の個性を持った男子選手。

ものすごく期待を持たせてくれるときと、「ああ…」とため息をつかせるときとの
差が激しく(そんな選手ばっかり好きになるサガ)
物議を醸しやすい言動とあいまって、いつもハラハラさせてくれる選手でした。

「もう駄目かも」と正直思ったのは、2006-2007シーズン。
その評価を覆した、2007-2008シーズン。(「スーパージョニー降臨」とか言われてたな…)
そして世界選手権に出られなかった、2008-2009シーズン。
思えば彼も山あり谷あり。かなり派手に。

今シーズンは、何だか全てを吹っ切ったような姿を、シーズン通して見せてくれました。
「ジョニー・ウィアー」にしか演じられないプログラム。
美しく、コケティッシュに、でも力強く。
誰に何と言われようと、自分のスタイルを貫く。そんな覚悟と強さが見えた演技だった。


そして、オリンピック。
集大成、と呼ぶにふさわしい演技だったと思う。
キス&クライで、伸びない点にブーイングする観客をなだめ、彼は微笑んだ。
ファンから贈られた薔薇の花冠をかぶって。
花冠は本当に彼に似合って、おとぎばなしの王子様のようだった(いやマジで)。

あの大舞台での演技を、彼は「ファンのために演じた」のだという。
「ジャッジにではなく、ファンに捧げた演技」なのだと。
点数は伸びなかったけれども、紛れもなく、心を打つ演技だった。
彼らしいな、と思った。
新採点システムに色々物申していた彼だったし、
四回転不要を叫んでいたこともあったし、
でもプルシェンコファンで、自らも四回転を跳んでいたし、
いつだって色々なものと戦っていた彼だけれども、ファンを大切にする姿勢は一貫していた。
そんなジョニーらしい、「戦い方」だと思った。

これを書いている時点で、ジョニーの来季の去就は知らない。
どういう選択をしようと、私の中での彼の位置は揺るがない。

唯一無二。
オンリーワン。
私の最愛の選手。
あなたが、好きだ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« シーズン終了記念その2―安藤... | トップ | 京都国立博物館 特別展覧会... »

コメントを投稿