空中楼閣―Talking Dream―

好きなものを徒然なるままに。

雪組「ベルサイユのばら-フェルゼン編-」月組特出Ver.

2013-05-26 17:04:53 | 観劇(タカラヅカ)
1か月ぶりの「ベルばら」です。
今日は月組トップの龍真咲くんがアンドレ役で特出。

「ごらんなさい」で幕が開く。
壮フェルゼンが登場し、「愛の面影」に続いて、「愛あればこそ」のイントロが鳴り響き、
白い軍服の真咲アンドレがせり上がり……
って、アンドレ1人かい!この場面!!
まさき君は1人で舞台をちゃんと埋めてたけどさ、
「ベルばら」なんだから、それも「フェルゼン編」なんだから、
アンドレ「だけ」登場しても、「あんた誰?」だと思うよ。
何でオスカル出さないかなあ……いや、アントワネットもだけど。

構成は特出Ver.なので、先月見たのと同じ。
いやあ、1幕……山が無い。
いわゆる「名場面」が全部2幕に固まっているせいだと思うけど、
ただただ説明セリフが続くだけで、山場になるシーンが1個も無い。
プロヴァンス伯&ブイエ将軍、話が長いよ! でもって立ち位置揺らぎまくりだよ!
メルシー伯、話長すぎだよ! まあ汝鳥さんはさすがの上手さでほだされたけど。
国王陛下、話長えよ……
アントワネットの1幕唯一のセリフがただの逆ギレってどうよ。

1幕終わった後の母との感想は「綺麗だから許す!って感じだよね…」でした。

そう、美しい。

えりたんフェルゼンも、(出番が無くても)あゆアントワネットも、
ちぎオスカルも、まさきアンドレも。

えりたんの美しさに磨きがかかってたな……少女マンガ(昭和風味)そのもの。
原作フェルゼンってあんなルックスでしたよね。
スタイルもいいから、宮廷服の似合うこと。
自宅で本を読んでる時の貴公子ぶりが最強。オープニングも好きだ~

まさきさんは、やっぱり歌が好き。聞き惚れる。

で、お待ちかねの2幕。

ちぎオスカルがかーわーいーいー
毒殺未遂シーンで初めて、
自分とアンドレの間に恋愛感情が存在し得ることに「気付いた」のがわかった。
たぶん、気付いたのはアンドレの気持ちだけじゃない。自分の気持ちも。
「アンドレ、そこまで思い詰めていたのか」の戸惑ってる感じがめっちゃかわいかった。

「今宵一夜」も。
「私を抱け!」の前の、「傍にいてくれ」あたりからはっきり、愛の告白だよね!
(ていうか、毒殺未遂のところのセリフで、既にナチュラルに告ってるよね!
 本人無自覚だけどね!)

…つまり、何が言いたいかというと。

アンドレ鈍すぎだろ。
ってことです(笑)

オスカルはずっとサイン出してるよ~! そこに気付けよ!
暴走の方向が間違ってるんだよ! 何でいきなり殺そうとすんねん、既に両想いなのに!
「抱け」まで言われないとわからんのかい!

お断りしておきますが。
私は龍真咲が好きです。
現役ジェンヌさんの中で5本の指に入るぐらい好きです。(浮気者ゆえ順位は変動するが)

そして思う。
アンドレ、「ずっとオスカルを見てきた」は嘘だろ、と。
あんた、自分のことしか見てへんかったやろとww
楽しかった。
楽しかったけど、アンドレとしては色々まちがっていた気がする…(※個人の感想です。)

おかしいなあ。
月組公演で、みりカルと絡んでた時はめちゃくちゃ萌えたのになあ。
ちぎカルも、単体では結構好きなんだけどなあ。

でも綺麗でしたよ、「今宵一夜」。


バスティーユのちぎカルも凛々しくて良かった。
…が、本日の私の敗因(何のだ)は、バスティーユでのクライマックスで
アルマン@大ちゃんをガン見してしまったことです……。

バスティーユでオスカルが息絶えた場面での登場人物のリアクションって、
ざっと分けて3つあると思うんです。
1.戦の勝利に素直に歓喜する(一般の人々)
2.オスカルの死に慟哭する(ロザリーとか)
3.オスカルの死に打ちのめされつつ、剣を掲げて革命への意志を示す(アランとかベルナールとか)
アルマンは、衛兵隊士です。
だから、1と2の間を揺らいでいた、のはわかるのよね。
でも3にすると、他のキャラとかぶるしね。(アランやベルナールとはちょっと立ち位置も違うし。)
その結果。
大ちゃんのリアクションは、「白旗上がってる!ヽ(*´∀`*)ノ 」と
「オスカル隊長~~(T_T)」の間を忙しく行き来していました………
大ちゃん……恐ろしい子!!


今日泣いたのはラストシーン。
アントワネットの覚悟に泣かされるのは毎度なんだけど、
今日はフェルゼンとアントワネットの「愛情」がくっきり見えて本当に良かった。
1幕で「愛する人のために身を引く」決意をしたフェルゼンが、
最後に「愛する人のために」彼女の決断(死)を受け入れる。愛しているから。
「ありがとう、フェルゼン…」と言ったアントワネットの思いが、よくわかる。
フェルゼンは、自分の気持ち(愛する人に死んでほしくない)より、
愛する者の気持ち(フランス王妃として誇り高く死にたい)を尊重してくれた。
最後の最後に、ごっつー男前でした、フェルゼン。

それでも連行されていく王妃に駆け寄りかけるフェルゼン、
必死に彼を庇い、王妃としてベルナールに最後の言葉を告げるアントワネット。

ラスト、人形を片手に絶叫するフェルゼンが、情けなくない。

できるかぎり運命に抗って、
でも最後は恋人の意志を尊重して、一人生き残って見送ることを選択する潔さと、
それでも溢れ出る無念さに胸を打たれました。

まあ、そこに至る過程がツッコミどころ満載ですが、そんなもんは忘れた!!(笑)


もうさあ、ベルばらは、お約束名場面と、お約束名曲メドレーで十分だと思うんだよね。
説明セリフをカットしまくって過去の名場面入れるだけでも良いと思うよ。
(説明セリフの大半が、史実からも原作からも物語の流れからも乖離してるんだし……)


フィナーレ、初舞台生ロケットに続いて、オスカルアンドレの「小雨降る道」。
…これが絶品でした!!
何だよ~まさちぎ、お似合いじゃん!!
どうも私はショーの真咲さんが好きみたいです。ちぎちゃんもかわいいし!!
キラキラの美形カップルで、ちえテルとはまた違う魅力がありました。

黒燕尾群舞はやっぱりカタルシス。雪組好きだ~~!

まっつさんの出番が少なすぎだったので、パレードの美声に聞き惚れる。

今日もとっても良い観劇でした。
明日が千秋楽ですが、東京公演も良いものになることを願います。

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