PhotomatixPro4 の自動アラインのおかげで、手持ちブラケットの撮影間のズレを
Dynamic Photo HDR (DPH) の Pin Warping で修整してきた手間から解放されて、
処理効率が2倍以上に向上した。
もう一つ、PhotomatixPro4 の大きな恩恵は半自動アンチゴースト機能が前バージョンより
精度が格段によくなったため、これまで DPH のアンチゴーストマスクを使って除霊して
きたのより、簡単で見栄えがよい結果を得ることができるようになったことである。
これまでこのブログにアップした中でも、除霊に失敗しているのがかなりあるが、
一番残念に思っていたのが下の 「 DRUG BOX 」である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/44/e7ee6a42286783671c1b533207985109.jpg)
手前の親子は標準撮の範囲にいるのでなんとかなったが、左の通路の暗い部分には
マスクの後が残っていて醜い。スタンプツールで消せないこともないが、アップの
ときには、意図的に残しておいた。DPH のアンチゴーストマスクは、蛍光ペンで
ユーザが塗りつぶした部分に(推測だが)標準撮のものを露光補正して明撮と暗撮に
貼り付けてから、HDRi に合成しているらしいので、標準撮でツブレ気味、ヌケ気味の
部分はマスクの跡として残ってしまうんじゃないか、と思っている。(補正がうまく
いかないため)
これに対して、PhotomatixPro4 では、マウスドラグで囲んだ領域に元画像のどの
露出部分を貼り付けるかを下図のように選択できる。必ずしもデフォルトで示された
ものがベストとは限らず結果の preview を見ながら適当なものを選ぶ必要がある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/76/714d09ee0df76e97613586a1efbe525e.jpg)
今回の場合は、子供の部分はデフォルトでは +2EV であるが、シャッター速度が
遅いので子供の頭がぶれていたので 0EV を選んだ。また母親と暗い通路を含む部分は
ツブレがない明撮部分を選んだ。PhotomatixPro4 が示す選択枝の露光の数値は
ときには撮影した元写真の条件とは異なることがある。これは、PhotomatixPro4 が
周囲と調和するために補正露光値を演算で割り出している証拠だろう、と推測して
いる。さらに、ユーザが選んだ領域を各元画像に貼り付ける時、境界部分をぼかして
貼り付けた痕跡を目立たなくしているらしい。この辺のプログラミングの精度には
驚嘆する。
ということで DRUG BOX を PhotomatixPro4 を使ってやり直した。ラディアンス
ファイル(*.hdr) からのトーンマッピングには DPH を使った。結果は以下の
とおり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/2c/1b3cc3dad5e8cd577cce95a8beb86708.jpg)
これは DPH が標準撮を貼り付けたのと違って、今回は明撮を採用したので通路の情景が
違っているのが分かる。あくびをしている女性を見たいかどうかは別問題であるが。(笑