池井戸潤の長篇作品『シャイロックの子供たち』を読みました。
池井戸潤の作品は、昨年の10月に読んだ『七つの会議』以来ですね。
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その日、銀行は戦場に変わる……。
ある町の銀行の支店で起こった、現金紛失事件。
女子行員に疑いがかかるが、別の男が失踪……!?
たたき上げの誇り、家族への思い……事件の裏に透ける行員たちの葛藤。
著者の池井戸さんが「ぼくの小説の書き方を決定づけた記念碑的な一冊」と明言し、原点にして最高峰とも言える傑作ミステリ。
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2003年(平成15年)から2004年(平成16年)に金融・営業専門誌『近代セールス』に連載された6話に書き下ろし4話を加え、2006年(平成18年)に刊行……2022年(令和4年)にテレビドラマ化、2023年(令和5年)に映画化された作品です。
■第一話 歯車じゃない
■第二話 傷心家族
■第三話 みにくいアヒルの子
■第四話 シーソーゲーム
■第五話 人体模型
■第六話 キンセラの季節
■第七話 銀行レース
■第八話 下町蜃気楼
■第九話 ヒーローの食卓
■第十話 晴子の夏
■解説 霜月蒼
銀行の支店――そこは、社会の縮図である……傑作ミステリー!
「現金が足りないんです」……銀行の支店で起こった現金紛失事件、、、
捜索の結果、当日の日付の入った札束の帯封が女子行員のショルダーバッグの中から発見され、疑いがかかる……女子行員は盗ったことを否定し、ミスを隠したい銀行は支店長らが金を出し合って補填をすることになったが、そのうち、別の男性行員が失踪、、、
東京第一銀行長原支店……中小企業や町工場がひしめき合う場所に立地し、それらの顧客を主な取引先とする銀行を舞台に、"たたき上げ"の誇り、格差のある社内恋愛、家族への思い、上らない成績。
事件の裏に透ける行員たちの人間的葛藤を描く……銀行という組織を通して、普通に働き、普通に暮すことの幸福と困難さに迫った傑作群像劇。
出世のため、家族のために奮闘する行員たち……現金紛失事件をきっかけに、支店内に不穏な空気が立ち込め、そして一人の男が失踪、、、
叩きあげの副支店長、社内恋愛中のOL、冴えない係長と各話の主人公は変わっていき、泣かされたり、身につまされたりしながら読み進めていくのですが、本部の人間が語り手となる『第五話 人体模型』から物語は転換……長原支店で密かに進行する、ある犯罪が浮かび上がってくるという、二層構造が仕込まれたミステリを愉しめましたね。
犯罪の動機やトリックに銀行ならではのロジックが活かされているところや、銀行員と家族との関係をしっかり描いてあるところに池井戸潤作品らしさを感じました、、、
意外な事実が浮かび上がってくる終盤の展開も印象的でしたね……実際はどうだったのかなー 気になるところですね。
以下、主な登場人物です。
東京第一銀行・長原支店
古川一夫(ふるかわ かずお)
副支店長。自身の出世のため、部下にパワハラを働く。
西木雅博(にしき まさひろ)
営業課・課長代理。部下からの信頼が厚い行員。
北川愛理(きたがわ あいり)
女性行員。現金紛失事件で犯人として疑われる。
滝野真(たきの まこと)
常に成績トップの業務課のエース行員。
池井戸潤の作品は、昨年の10月に読んだ『七つの会議』以来ですね。
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その日、銀行は戦場に変わる……。
ある町の銀行の支店で起こった、現金紛失事件。
女子行員に疑いがかかるが、別の男が失踪……!?
たたき上げの誇り、家族への思い……事件の裏に透ける行員たちの葛藤。
著者の池井戸さんが「ぼくの小説の書き方を決定づけた記念碑的な一冊」と明言し、原点にして最高峰とも言える傑作ミステリ。
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2003年(平成15年)から2004年(平成16年)に金融・営業専門誌『近代セールス』に連載された6話に書き下ろし4話を加え、2006年(平成18年)に刊行……2022年(令和4年)にテレビドラマ化、2023年(令和5年)に映画化された作品です。
■第一話 歯車じゃない
■第二話 傷心家族
■第三話 みにくいアヒルの子
■第四話 シーソーゲーム
■第五話 人体模型
■第六話 キンセラの季節
■第七話 銀行レース
■第八話 下町蜃気楼
■第九話 ヒーローの食卓
■第十話 晴子の夏
■解説 霜月蒼
銀行の支店――そこは、社会の縮図である……傑作ミステリー!
「現金が足りないんです」……銀行の支店で起こった現金紛失事件、、、
捜索の結果、当日の日付の入った札束の帯封が女子行員のショルダーバッグの中から発見され、疑いがかかる……女子行員は盗ったことを否定し、ミスを隠したい銀行は支店長らが金を出し合って補填をすることになったが、そのうち、別の男性行員が失踪、、、
東京第一銀行長原支店……中小企業や町工場がひしめき合う場所に立地し、それらの顧客を主な取引先とする銀行を舞台に、"たたき上げ"の誇り、格差のある社内恋愛、家族への思い、上らない成績。
事件の裏に透ける行員たちの人間的葛藤を描く……銀行という組織を通して、普通に働き、普通に暮すことの幸福と困難さに迫った傑作群像劇。
出世のため、家族のために奮闘する行員たち……現金紛失事件をきっかけに、支店内に不穏な空気が立ち込め、そして一人の男が失踪、、、
叩きあげの副支店長、社内恋愛中のOL、冴えない係長と各話の主人公は変わっていき、泣かされたり、身につまされたりしながら読み進めていくのですが、本部の人間が語り手となる『第五話 人体模型』から物語は転換……長原支店で密かに進行する、ある犯罪が浮かび上がってくるという、二層構造が仕込まれたミステリを愉しめましたね。
犯罪の動機やトリックに銀行ならではのロジックが活かされているところや、銀行員と家族との関係をしっかり描いてあるところに池井戸潤作品らしさを感じました、、、
意外な事実が浮かび上がってくる終盤の展開も印象的でしたね……実際はどうだったのかなー 気になるところですね。
以下、主な登場人物です。
東京第一銀行・長原支店
古川一夫(ふるかわ かずお)
副支店長。自身の出世のため、部下にパワハラを働く。
西木雅博(にしき まさひろ)
営業課・課長代理。部下からの信頼が厚い行員。
北川愛理(きたがわ あいり)
女性行員。現金紛失事件で犯人として疑われる。
滝野真(たきの まこと)
常に成績トップの業務課のエース行員。