じゅうのblog

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『手荷物にご用心』 サイモン・ブレット(著),堀内静子(翻訳)

2024年12月08日 22時47分13秒 | ■読書
イギリスの作家サイモン・ブレットの長篇ミステリ作品『手荷物にご用心(原題:Mrs. Pargeter's Package)』を読みました。
『気どった死体』に続き、サイモン・ブレットの作品です。

-----story-------------
パージェター夫人にとっては、拷問にもひとしい旅だった。
ロンドンを発つ飛行機は遅れるし、パック旅行のメンバーときたら、つまらない冗談ばかりとばす男に、やかましい赤ん坊づれの家族、等々……。
だが、それだけではすまなかった。
目的地のギリシアの村に着くそうそう、一緒にパック旅行に参加していた親友ジョイスが一見自殺と思われる死をとげたのである!
そもそも今回の旅行は、夫をなくしたばかりで落ち込んでいるジョイスを元気づけるのが目的で、酒びたりのジョイスは、いつ自殺してもおかしくはなかった。
だが、手首を切るのに、手近にあるナイフを無視してわざわざウーゾの瓶を割り、その破片を使うだろうか? 
疑問を感じたパージェター夫人は、自殺説に固執する地元警察に対抗して独自の調査を開始した!
人生をエンジョイする未亡人パージェター夫人が異国の地で起きた難事件に挑む、英国ミステリの好篇。
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1990年(平成2年)に刊行された作品……メリタ・パージェター夫人シリーズの第3作です、、、

小口と天・地が黄色に染めてある、懐かしく、心ときめく装丁のハヤカワポケミス(ハヤカワ・ミステリ、HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOK)版で読みました。

パージェター夫人にとっては、拷問にもひとしい旅だった……ロンドンを発つ飛行機は遅れるし、しかも一緒に参加していた親友ジョイスが、急死したのである、、、

人生をエンジョイする未亡人パージェター夫人が異国の地で起きた難事件に挑む、英国ミステリの好篇。

メリタ・パージェター夫人は夫クリスを亡くした親友ジョイス・ドーヴァーとギリシャ・コルフ島の北東海岸にあるアギオス・ニキタスを旅行中にジョイスの自殺に見える不審死を発見……事件に遭遇、、、

ギリシャにいても亡き夫の元部下たちのアシストは顕在……彼らの力を借りながら事件を解決していくという展開でした。

初めて滞在したギリシャで、どうして親友ジョイスが殺されなければいけなかったのか……ウルグアイ生まれだったジョイスの夫クリスの出生の秘密が判明することにより、事件の真相も反転、、、

終盤のどんでん返しが愉しめました……相変わらずですが、軽妙でテンポの良いストーリー進行や皮肉とユーモアに溢れた展開、そこに適度にミステリ要素が加わった安定の面白さでした。
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