じゅうのblog

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『雨あがる』 1999年日本

2022年07月01日 21時55分30秒 | ■映画・ドラマ
     "After the Rain"


先日、BS日テレで放送していた『雨あがる』を観ました。

-----story-------------
「黒澤明監督」「山本周五郎」の短編をもとに書いた遺稿を、「黒澤組」のスタッフたちが映画化。
剣の達人でありながら人の良さが災いし、思うように仕官になれない浪人をユーモラスに描く。
堅苦しくなく、見終わった後に爽快な気分になれる良質の時代劇。
お人好しの浪人を「寺尾聰」が好演。
「宮崎美子」「三船史郎」「吉岡秀隆」「原田美枝子」「仲代達矢」共演。

享保の時代。
浪人の「三沢伊兵衛」とその妻は、長雨のため安宿に居を構えた。
ある日、若侍の諍いを難なく仲裁した「三沢」は、通りかかった藩主「永井和泉守」に見そめられ城に招かれる。
「三沢」が剣豪であることを知った「和泉守」は、彼を藩の剣術指南番に迎えようとするが…。
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人を押しのけてまで出世することが出来ない心優しい武士と、そんな夫を理解し支える妻の心暖まる絆を描いた時代劇です。


職もなくあてのない旅をする武士「三沢伊兵衛」、そしてその妻「たよ」… ある日大雨で足止めを喰らい、立ち寄った宿で、さまざまな人々の喧嘩に出くわす、、、


命危険を顧みず、仲を取り持つ「伊兵衛」… その一部始終は藩主の目に届くこととなる。


藩主は「伊兵衛」の人柄を気に召し剣術指南番として城に迎い入れようと申し出る… 職にありつけるかもしれない、大きな期待を胸に吉報を約束する「伊兵衛」


しかし、事態は望まぬ方向へと進んでしまう…… そして、雨上がる…… 晴々とした空、青青とした緑に誘われ再び当てのない旅に出る運びとなった「三沢夫婦」、、、


しかしながら、二人の心はいつにもまして晴れやかだった。



派手なアクションや衝撃的なクライマックスはないのですが… 見終わった後に、こんな生き方ができたら良いのかもしれないなー と心地良さを感じる作品でした、、、


「伊兵衛」が貧しい人々を愉しませるためのお金を調達するために賭け試合をしたことが判り、仕官できなくなったことを伝えてきた家臣に対して、妻「たよ」が、

「確かに主人は賭け試合をしました。
 しかし、大切なのは何をしたかより、何のためにしたかです。
 あなたたちのようなでくのぼうには、お分かりにならないでしょうが。」


と啖呵を切るシーンが印象的でしたね… 現実世界では、何をしたか も大切なのですが、それでもこの言葉は胸にぐっときましたね。


判断、評価をする立場の人間には、物事の本質を見極め、真贋を見分ける眼が必要なんだと感じましたね。

「山本周五郎」作品はイイですよねー 好きです。


-----staff/cast-------------
監督:小泉堯史
プロデューサー:原正人
        黒澤久雄
原作:山本周五郎
   新潮文庫「おごそかな渇き」
脚本:黒澤明
撮影:上田正治
撮影協力:斎藤孝雄
美術:村木与四郎
衣装デザイン:黒澤和子
編集:阿賀英登
音楽:佐藤勝
照明:佐野武治
録音:紅谷愃一
監督補:野上照代
出演:
 寺尾聰 三沢伊兵衛
 宮崎美子 三沢たよ
 三船史郎 永井和泉守重明
 吉岡秀隆 榊原権之丞(近習頭)
 原田美枝子 おきん(夜鷹)
 檀ふみ 奥方
 井川比佐志 石山喜兵衛(家老)
 加藤隆之 内藤隼人(小姓)
 松村達雄 説教節爺
 仲代達矢 辻月丹(剣豪)










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