キツツキと雨 通常版 [DVD] | |
角川書店 |
2012年の日本映画。監督は沖田修一、出演は役所広司、小栗旬、高良健吾、他。 第24回東京国際映画祭で審査員特別賞を受賞、第8回ドバイ国際映画祭では、最優秀脚本賞と最優秀編集賞、さらに主演の役所広司が最優秀男優賞を受賞している。
役所広司は木こり。高良健吾と山村で二人で暮らしている。そこにある日、映画のロケ隊がやってくる。監督は小栗旬。役所広司はその撮影を手伝う羽目になる。
なんとなくレンタル屋で借りて観た。好みは分かれるとは思うが私は何度も間をおいて繰り返して観ているほど好きである。良い映画だと思う。もちろん食事の場面も良くできている。
この映画で選んだ食事の場面は役所広司宅の朝食の場面。役所広司は器用に朝食を作り、同じオカズでその日の弁当も作る。高良健吾は無職。朝早い朝食の場に最初は顔を出さない。
弁当。
朝食に並んでいるオカズは味噌汁、ウインナーソーセージ、卵焼き、海苔、漬物。ようするにビジネスホテルの東横インの朝食。東横インを使ったことがない方には良くわからない例だけど。
息子の高良健吾の朝食も用意してある。
小栗旬は監督になったもののプレッシャーから現場から逃げ出す。逃げ出す途中で役所広司に拾われる。撮影の話を聞き、なんとなく興味を覚え撮影を手伝うことになった役所広司は、逃げ出すことばかり考えている小栗旬を励ます。小栗旬も少しずつ自信をつけスタッフや役者を仕切り撮影を無事終える。
映画の最後に出てくる朝食の場面では高良健吾も食卓に着き、父親と同じ作業服を着こんでいる。つまり親父と同じ職に就いたということになる。
新米監督の小栗旬はといえば山の中での撮影から次作は海岸での撮影になったようで、役所広司からもらった椅子に座って監督業を続けている・・・というところで終わる。
何も変わっていないようで、しっかり皆前に少し進んでいる。
(2017年8月)