投錨備忘録 - 暇つぶしに借りた本のメモを残すブログ

朝鮮日報 鮮于鉦(ソンウ・ジョン) 「B‐1グランプリ」をご存じですか?

 私の出身地である岡山県にある日生(ひなせ)という漁港町には「かきおこ」と呼ばれている、お好み焼きがある。牡蠣のお好み焼き。地元で勝手に盛り上がっているだけのような気もするが、今が旬の食べ物。期間限定B級グルメかも知れない。




記事入力 : 2008/11/21 17:00:31
【コラム】「B‐1グランプリ」をご存じですか?(上)

 世界最高の自動車レーサーを決めるのはF1(フォーミュラ1)、世界最高の格闘技チャンピオンを決めるのはK‐1。このところ日本ではF1やK‐1と同じくらい、「B‐1」という名のグランプリ大会が人気を呼んでいる。日本全国の「B級ご当地グルメ」の料理人が一堂に会し、味を競い合う大会だ。


 今月1・2日の二日間にわたり福岡県久留米市で開催された第3回B-‐1グランプリでは、神奈川県厚木市の「厚木シロコロ・ホルモン」(豚のホルモン焼き)が1位のゴールドグランプリに輝いた。2位は青森県八戸市の郷土料理「八戸せんべい汁」、3位は岐阜県各務原市の「各務原キムチ鍋」。なお、イベントが行われた二日間、会場にはB級ご当地グルメのファン20万3000人が訪れた。


 1-3位の顔ぶれを見ても分かるとおり、B級ご当地グルメとは、安くておいしい地元の人に愛されている名物料理や郷土料理を指す。ラーメン・そば・丼物・カレー・コンビニ弁当など街のランチメニュー、焼き肉類ではホルモンなどの安い部位、すしでは一皿(2貫)100円均一の回転ずしなどがB級グルメだ。


 日本はA級グルメのイメージが強い国だ。世界的なレストランのガイドブック「ミシュラン」が今年世界で最も多い星の数(191)を東京につけたことでも分かる。だが、日本でA級グルメよりもはるかに強く、しっかりと根付いている飲食店はB級ではないだろうか。ミシュランの集計によると、「一定水準の料理を出す」飲食店は東京に16万カ所ある。これはA級レストランがあふれるパリやニューヨークの7-8倍に達する。


 数ばかりではない。インド料理のカリーを「カレー」に、フランス料理のオムレツを「オムライス」にアレンジした料理人たちの応用力、高級すし店でしか味わえなかったイキのいいマグロを一皿100円で回転ずしのベルトコンベヤーに載せた経営者の合理的な考え、一杯700円のラーメンのだしを取るため徹夜する職人の粘り強さなどが結びつき、高い人気を誇るのが日本のB級グルメ店だ。客観的に証明するのは難しいが、「一流のB級グルメ」が一番多いのも日本ではないだろうか。


東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員






記事入力 : 2008/11/21 17:00:56
【コラム】「B‐1グランプリ」をご存じですか?(下)

 B級が一流になるには、A級にはない高いハードルを越えなければならない。価格を気にせずに最もおいしい食材を探し求めるA級とは違い、B級は「安くておいしい」食材を探し出さなければならない。こうした矛盾を乗り越えることができなければ、決して一流のB級にはなれない。


 日本で値下げ圧力が最も強かったのは1990年代だった。長期不況で国民、特にB級グルメのお得意さんである庶民が財布のひもを固く締めたからだ。値上げどころか、全体的な物価下落と歩調を合わせ、飲食店街も「価格破壊」の波にさらされた。


 しかし、日本のB級飲食店はこれを逆手に取り、全盛期を迎えた。回転すしの「かっぱ寿司」や牛丼の「吉野家」など、B級の代表ランナーたちが店舗賃貸料下落をチャンスとばかりに価格破壊をリードし、勢力を伸ばした。応用力に合理化、職人の粘り強さを武器にメニューを多様化させることで、B級市場の底辺を画期的に広げたのだ。


 こうした変化は飲食業に限らない。デパートから量販店、中・大型から中小型に再編された流通産業・自動車産業の構図は、後に景気が回復しても変わらなかった。食べ物でも、日用品でも、自動車でも「一流のB級」が「大衆のA級欲求」まで満たすほど、レベルが向上していったのだ。


 不況は時に、社会にプラスの結果をもたらす。安くておいしい庶民派メニューが多い「B級大国」日本も、そうした結果を生んだといえるだろう。もちろん、国民が不況に真正面から立ち向かうことを前提にした上でのことだ。


東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員








http://www.chosunonline.com/article/20081121000044
http://www.chosunonline.com/article/20081121000045




 おっと、今回は韓国に絡めずに終わってる。珍しい(`・ω・´)y-~~
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