大浮世絵展-歌麿、写楽、北斎、広重、国芳 夢の競演
2019年11月19日〜20年1月19日
江戸東京博物館
「大浮世絵展」を再訪する。
前回は、平日の閉館1時間前に行き、貸切に近い状態で、自由に鑑賞した。
今回は、普通の日の午後の時間帯で、普通に混雑している。列について少しずつ進みながらの鑑賞。それはそれで楽しめるもの。
前回の鑑賞は歌麿限定。今回は、時間的余裕はあるものの、結果として歌麿+写楽、主に歌麿の鑑賞となる。歌麿の美人画をあれだけたくさん見ると(あとで出品リストで確認すると32点)、それで一杯となり、以降の北斎、広重、国芳に進む気分ではない。
後期入りしているので、歌麿に限れば、展示替え予定の作品は、メトロポリタン美術館作品を除き、展示替え済。メトロポリタン美術館作品の展示替えは次の週であるので、次の週以降に行った方が良かったかもしれないが、行けるときに行かないと。だから同美術館作品は2回見ることとなる。
以下、印象に残る歌麿の美人画4選。
喜多川歌麿
《青楼十二時 続 丑の刻》
1793〜94年頃
ベルギー王立美術館
全12点のシリーズ、全点がベルギー王立美術館から出品されるが、一度に見れるのは2点。東京・福岡・名古屋で前後期各2点ずつであるようだ。
深夜二時。左手に灯りを、右手に懐紙を持って、手洗い場へ向かう。足元の草履はひっくり返っている。妙に縦長の身体も印象的。
喜多川歌麿
《歌撰恋之部 あらはるる恋》
1793〜94年頃
シカゴ美術館
大アップの顔。露わになった胸。髪にしっかりとささっていない櫛。心が乱れているようである、理由は知りようもないが。見てはいけないものを見てしまった、そんな鑑賞後感。本作はシカゴ美術館作品で通期展示。
喜多川歌麿
《当世踊子揃 鷺娘》
1793〜94年頃
ミネアポリス美術館
若い女芸者が舞台劇「鷺娘」で華やかな花笠踊りを見せる。
喜多川歌麿
《婦人相学十躰 浮気之相》
1792〜93年頃
大英博物館
湯上りの女性が振り返った一瞬が描かれる。その表情のなかに「多情で浮かれがちな女性の性格が見事に写り出されている」とされる。前期のミネアポリス美術館作品から展示替え。
ここまで見たら、残るメトロポリタン美術館作品6点も見に行くか、考え中。