東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

【画像】2024年5月の「インド細密画」は「動物」(東京国立博物館東洋館常設展示)

2024年05月30日 | 東博総合文化展
 2023年の府中市美術館の展覧会により、「インド細密画」に少し関心を持った私。
 
 2024年1月から、東博の東洋館の地下1階、一番奥の13展示室に常設展示される「インド細密画」鑑賞を始める。
 概ね1ヶ月単位で展示替えが行われるようであり、今回は5度目の鑑賞。
 
 今回鑑賞(2024年5月8日〜6月2日)
・テーマ:動物
・展示数:9点
 
 以下、画像を掲載する。
 
 
 
《象と象使い》
ビーカーネール派、18世紀後半~19世紀初
背景の丘が画面いっぱいに広がり、左右の隅に遠景や空が小さく描いた構図は、ビーカーネールをはじめとするラージャスターンの絵画によくみられます。
 
 
 
《斑模様の馬》
ビーカーネール派、18世紀
左の後ろ足をわずかに上げることで、絵に動きが生まれています。右臀部に描かれた文字と花模様らしきものは、厩(うまや)の印だろうと思われます。
 
 
 
《飼葉を喰む馬》
ビーカーネール派か、18世紀
厩の外壁にはイスラム建築の装飾を施したり、馬には豪華な鞍や飾りをつけたりしていることから、飼主はイスラム教徒で、身分が高いと考えられます。
 
 
 
《青く塗られた馬》
ビーカーネール派またはデオガル派、18世紀末~19世紀初
馬の頭、頸、肩、背、腰、尻などを青く塗り、境目には草花文様を表しています。また尻尾を白と赤に半分ずつ塗り分けています。さらに馬は金の刺繍を施した豪華な鞍を着けています。
 
 
 
《太陽の馬をひく王》
ラージャスターン地方様式、18世紀後半
 
楽人や踊り子などの女性の身体を組み合わせて、馬の身体をつくっています。
 
 
 
《猪狩りをする王》
メーワール派、19世紀前半
王の顔にはそばかすを描くなど、人物の特徴がよく表れています。
 
 
 
《猪狩りをする王》
キシャンガル派、19世紀中頃
遠景には宮殿や池、山岳を描いています。裏面にアマル・シングという名前が記されています。
 
 
 
《隼をもつ王子》
ラージャスターン派、18世紀中頃
ターバンの上につけた毛飾りは、王族を表わしています。画面の大半は緑色を平らに塗って平原を表わしています。
 
 
 
《岩山の上に坐る猿》
ビーカーネール派、17世紀末~18世紀初
 
画面の上方には遠景として宮殿を、中央には中景として水辺や岩山の鳥たちを、そして下方には近景として岩山に生えた樹木の下に坐る猿をそれぞれ描いています。
作者は猿を痩せ形で尻尾を長く描くなど、インドに生息する猿の特徴をよくとらえています。
 
 
 展示替えの都度皆勤を目指すのではなく自然体で、展示が一巡するまでを目途に鑑賞を続けるつもり。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。