3月19日から公開を再開した国立西洋美術館の常設展にて、2015年度の新収蔵作品2点が新規展示されている。
エヴァリスト・バスケニス
Evaristo Baschenis
(ベルガモ、1617-1677)
《楽器のある静物》
1660年代後半、98×145cm
イタリア北部・ベルガモで活躍したバロック期の画家。
静物画、それも殆ど楽器を描いた画により知られる。
新収蔵作品も、楽器を描いた油彩画。
初めて名前を知ったが、「地方に閉じこもっていたイタリアのフェルメール」とは驚き。
アンゲリカ・カウフマン
Maria Anna Angelica Katharina Kauffmann
(クール1741年 - ローマ1807年)
《パリスを戦場へと誘うヘクトール》
1770年代、81.4×112.1cm
スイス生まれ、オーストリア育ちの女性画家。
画家である父親から絵を学び、早くも12歳の時から評判となり、ローマやロンドンで活躍、大変な成功を収めた18世紀の「女傑」の一人。
過去の展覧会で2回ほど観た「自画像」(←美人)の印象しかなかったが、本作のような神話画・歴史画の分野でも活躍(←女性画家としては珍しいことらしい)。
新収蔵作品はもう1点。
今はカラヴァッジョ展にて、カラヴァッジョ《エマオの晩餐》の隣に展示されている。
バルトロメオ・マンフレーディ
(オスティアーノ1582−ローマ1622)
《キリスト捕縛》
1613-15年頃、120×174 cm
本作は来歴がなかなか豪華であるようだ。
スコットランド初代ハミルトン公爵 (1606-1649)の1638, 1643, 1649年の財産目録
→ピューリタン革命の最中に処刑、財産が競売
→ハプスブルク家のネーデルランド総督レオポルド・ヴィルヘルム大公が購入。
ダフィット・テニールス(子)作《レオポルド・ヴィルヘルム大公の絵画陳列室》のなかに描かれる。
→神聖ローマ皇帝レオポルド1世の財産目録に。
さて、問題です。
上記3点を国立西洋美術館による購入金額が高かった順に並べてください。
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答え
1:バスケニス 277百万円
2:マンフレーディ 270百万円
3:カウフマン 85百万円