「美術の窓」2016年2月号の記事「2015年展覧会入場者数ランキング」を見る。
2015年の第1位は、東京都美術館で開催された「マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展」で、その入場者数は763,512人だという。
2007年の国立新美術館のモネ回顧展を上回る、凄い数字である。
印象派の一番人気のモネ展だから大きな数字は出るだろう。
しかし、70万人の大台を超えるほどとは。1日あたり入場者が1万人の大台を超えるほどとは。私はたまたま良き日・良き時間を選んだのか、そこまでの凄まじい熱気を感じずに済んだらしく、意外。
《印象派、日の出》と《ヨーロッパ橋、サン=ラザール駅》、1点を入れ替える前後期制の導入が、極めて有効に機能し、数字をアドオンしたのだろう。
以下、入場者数70万人超の展覧会を記載する。
1:モナ・リザ展【1974年】
1,505,239人
東京国立博物館
2:ツタンカーメン展【1965年】
1,297,718人
東京国立博物館
3:バーンズ・コレクション展【1994年】
1,071,352人
国立西洋美術館
4:国宝阿修羅展【2009年】
946,172人
東京国立博物館
5:フェルメール展【2008年】
934,222人
東京都美術館
6:ルーヴル美術館展ー17世紀ヨーロッパ絵画【2009年】
851,256人
国立西洋美術館
7:ミロのビーナス特別公開【1964年】
831,198人
国立西洋美術館
8:レオナルド・ダ・ヴィンチー天才の実像【2007年】
796,004人
東京国立博物館
9:国宝薬師寺展【2008年】
794,909人
東京国立博物館
10:MOMA展【1993年】
790,024人
上野の森美術館
11:オルセー美術館展2010ーポスト印象派【2010年】
782,873人
国立新美術館
12:日本国宝展【1990年】
774,542人
東京国立博物館
13:マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展【2015年】
763,512人
東京都美術館
14:マウリッツハイス美術館展【2012年】
758,266人
東京都美術館
15:ルーヴルを中心とするフランス美術展【1961年】
722,082人
東京国立博物館
16:国宝阿修羅展【2009年】
710,138人
九州国立博物館
17:大回顧展 モネ【2007年】
709,260人
国立新美術館
モネ展2015は、なんと第13位(漏れがあったら、ご容赦ください)。
2016年の展覧会はどうか。入場者数は、国立新美術館の「ルノワール展」、ただし70万人には達しない。1日あたり入場者数は、東京都美術館の「若冲展」、1万人超えで正倉院展と勝負。