東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

会期初日「前売券・招待券限定入場期間」中のロンドン・ナショナル・ギャラリー展に行く。

2020年06月20日 | ロンドンナショナルギャラリー展
   「前売券・招待券限定入場期間」中のロンドン・ナショナル・ギャラリー展。
 
   公式ツイッター「【公式・会場状況】ロンドン展」で入場整理券配布状況を見る。
 
6/18  木曜日(曇天)
時点     配布中の入場時間枠
9:05    12:15〜12:30
10:19   14:15〜14:30
11:00   15:30〜15:45
13:35   整理券終了
 
6/19  金曜日(夜間開館日、雨天)
時点     配布中の入場時間枠
9:05    9:45〜10:00
9:15    10:15〜10:30
9:35    11:15〜11:30
9:55    12:00〜12:15
10:10   12:45〜13:00
10:30   13:30〜13:45
10:50   14:15〜14:30
11:30   15:00〜15:15
12:00   15:30〜15:45
12:45   16:00〜16:15
13:10   16:30〜16:45
14:00   17:00〜17:15
15:50   17:45〜18:00
16:15   18:00〜18:15
17:10   18:30〜18:45
18:00   19:00〜19:15
以降、ツイートなし。
 
 
   山口県立美術館のハマスホイ展では、会期末の土日、最大160〜170分後の整理券配布があった。
   国立西洋美術館では、初日は最大270分後、2日目は最大210分後。さすが東京、さすがロンドンナショナルギャラリー。この週末はどうなるだろうか。
 
   また、山口県立美術館では、平日は1時間ごと、休日は30分ごとの定時ツイート、加えて重要な動きがあったときは随時ツイートというルールを、会期初日から末まで徹底してやり遂げた。素晴らしい。覚悟が伺われる。
   一方、国立西洋美術館では、そのようなルールの存在は伺われず、片手間の対応のようにも見える。来週からは日時指定券の事前購入が基本となり、今とは状況は異なるのかもしれないが、入場整理券制度自体は継続するのだから、基本ルールの設定とその遂行をお願いしたいところ。
 
 
 
   さて、会期初日に行ってきた。
 
・開館時刻の1時間前の8:30頃、国立西洋美術館に到着。
 
   結構な入場整理券待ちの行列ができている。
   行列の人数を数えながら、最後尾に向かう。約200人であった。
 
・私が最後尾についてまもなくして、入場整理券の配布が開始された模様。係員の説明で、入場時間枠は15分単位であることを知る。
   8:45までに、入場整理券を入手。
 
・入場時間枠は、10:45〜11:00。
   第6グループだ。  
   ということは、計算すると、1グループあたり35人?
 
・10:20過ぎ、整理券の配布状況を確認する。14:30〜14:45の回を配布中。整理券待ちの行列は、配布開始から2時間近く経っても途切れることなくずっと続いているようである。
 
・13:30頃、整理券の配布状況を確認する。16:45〜17:00の回を配布中。これって最終回だよねえ。さすがに待ち行列は解消していて、すぐ受け取れる状況。と思っていたら、目の前で配布終了が宣言される。
 
・私の入場回はすぐに入場できたが、13:30頃、あるいは16:30頃の様子を見ると、相応の入場待ち行列ができている。6人ずつ入場させているらしい。
 
・初日の午前中は、入場整理券の進み具合、入場待ち行列の状況から、何らかの事情で人数を絞っていた感もある。単に、開館前〜開館すぐの時間帯の方が来る人が多い、時間が経つに連れて展示室内に人が溜まっていく、ということかもしれないけど。
 
・複雑な入場制度で、係員は説明がたいへんそうである。
 
 
 
館内・展示室内の状況
 
・入館時にサーモグラフィによる体温測定。
 
・入館時に手指のアルコール消毒。
   ペダル式も用意(そうでないものもある)。
 
・マスク着用の協力依頼。
   さすがにマスク無しの人は見かけない。鼻の穴の一部あるいは全部を出している人はたまに見かける。
 
・「会場内での会話等は極力お控えいただきますようお願いいたします。」
    多く見かけた2〜3人連れ、控えている方々も多いのだろうが、いつもどおりの方々も多い。やっぱり絵を見たら何か言いたい。急に鑑賞様式は変えられない。
 
・「他のお客様と1.5メートル程度を目安に十分な間隔を保ってご観覧ください。」
    相当なレベルの入場制限を行なっているので、従来方式ならば、できているだろう間近で絵を鑑賞するための列はなく、すぐに好みの絵の近くに行けるほどで、快適と言っても良い。
   ただ、鑑賞者同士の間隔が保たれているかというと、そうは言い難い。
   先の鑑賞者がいて、仮にその人と1メートルほどの間隔を保とうとしても、次の人がその間に入ってくる。単独鑑賞していると、すぐ隣に次の人がやってくる。
   特に人気作品、私の印象では、3位クリヴェッリ、2位ゴッホ、1位フェルメール(作品が小さい)は、相応に人が集まった状況での鑑賞となる。
   入場制限のこれ以上の強化も困るし、今回の事態を想定したものではないといえ今の展示方法を変えるわけにもいかない。皆さんマスクを着用しているし、一点に留まり続けるわけでもないので、受容する必要がある。
 
・「会場内の鑑賞者数を一定に保つため、1時間以内をめどにご鑑賞いただくよう、ご協力をお願いいたします。」
   展覧会公式サイトには記載されているが、会場に表示があるかどうかは確認していない。
   私には無理、多少オーバー。
 
 
   祝!!ロンドン・ナショナル・ギャラリー展の東京開催!!


4 コメント

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Unknown (左京区)
2020-06-27 03:48:55
K様

 興味深く拝読しました。

 別記事で私が日時指定券の導入など「新機軸を打ち出すべき」と述べましたが、妥当ではないかも知れないと思い始めました。
 本件のような日時指定券は、行くことのできる環境にあれば歓迎するべきもので、何より満足度が高いです。しかし、遠方から赴く場合や仕事柄休日を取ることに面倒な調整が必要な方にとっては、事実上鑑賞の機会を奪われます。
 先日「日時指定を取ろうとしたら、すでに完売だった」とのツイートを見ましたし、あるブロガーさんは「以前のようには楽しめないのかも知れない」とのツイートがありました。私はこのブロガーさんの愛読者なので、もはや記事を読むこともできないのかとショックでした。
 自分が鑑賞して楽しんでいる以上、やはり見られない方に思いを致したいです。

 別記事で山口における鑑賞形式に関する記事がありました。ある種の混乱状況であった緊急事態宣言解除直後の展覧会の開催と、現在の状況は同列には論じられないと思います。
 居住する関西圏で現在開催されている話題性のある展覧会や集客性の高そうな展覧会では、日時指定券の販売は実施されておらず、現場での混乱も見られませんでした。感染症対策としては、マスク着用義務付け(一部館では受付での販売もあり)と体温測定くらいです。

 これまでのような「一過性のイベントとしての展覧会」というものの在り方自体が問われているのでしょうか。
 日本の美術館・博物館は特別展で集客して、所蔵品展はオマケのような面がありますが、自前の所蔵品を地道に丹念に公開して、研究を重ねて学問的な真理に迫るという方向に転換すべきなのかもしれません。
 他方で、展覧会を通じて事業展開している様々な企業もあります。このような企業にとっては、死活問題であり、単純にやめてしまえとも言えません。
 本当に悩ましい状況になりました。

 延期となった国立新美術館「カラヴァッジョ展」ですが、本当に大丈夫でしょうか。事実上の中止ではないかと気を揉んでいます。来春の国立新美術館での「オルセー美術館展」も心配です。
 やや否定しておきながら、「一過性のイベント」を望む自分もおります。

 駄文・長文、お許しください。中々まとまりません。
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Unknown ()
2020-06-28 17:40:30
左京区様

コメントありがとうございます。

日時指定入場制と言えば、ローマのボルゲーゼ美術館やミラノの最後の晩餐を思い出しました。
出発・帰国便を決め、宿を決め、だいたいの観光先を想定して、無駄になることも覚悟して、2ヶ月ほど前に旅程上では確実な日時でネット予約する。その日の行動は、ボルゲーゼ美術館や最後の晩餐が全てに優先。
これが日常様式だと確かに厳しい。

今後の日時指定入場制の運用はどうなるか。集客力が高いロンドン展も、まだ会期序盤で、日時指定券が完売でも、前売券・招待券があれば当日概ねすぐに入場できる状況のようです。来週から特別展が始まる東京国立博物館がどのような運用をするのか注目しています。

カラヴァッジョ《キリストの埋葬》展の延期は残念、なんとか来年秋には開催して欲しいところ。来春の国立新美術館のオルセー美術館展のことは全く知りませんでした。状況が落ち着いていることを願っています。

今後の展覧会の有り様について、悩ましいですが、一美術展愛好家として、引き続き訪問しながら考えていきたいと思います。
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Unknown (左京区)
2020-07-02 22:57:11
K様

 コメントを返して頂き、有り難う御座います。

 イタリアご旅行の件、海外だけに本当にご苦労されたのが伝わります。鑑賞の機会に恵まれ、何よりです。
 その時にご覧になられた作品と同時代や関連する作品が来日して(同じならなおさら)、鑑賞するときは、その時の記憶や作品との比較でき、これほど幸福感を覚えることはないです。

 さて、ロンドン展の再訪の別記事も拝読しました。
 今の東京の感染状況を見ると、いつ休業要請的なものが出るか分かりません。
 余計なお世話ですが、再々訪、再々々訪を強くお勧めします。行けるならば、「悔いる前に行け」という状況です。

 コメントしました「オルセー美術館展」ですが、会期は2021年2月10日~5月10日の予定です。内容は「パリの芸術文化を総合的に紹介する」なので、全く内容が分かりません。
 オルセーと言えば印象派・ポスト印象派ですが、ブーグロー、カバネルなどの新古典主義やアカデミズム絵画に焦点を当てた内容も見てみたいと思います。
 2014年のオルセー展では、カバネルの《ヴィーナス誕生》来日が記憶に新しいところです。
 ここ10年でも、2010年の「ポスト印象派」、2014年の「印象派の誕生」、2016年の「ルノワール」、2018年の「ボナール」、2020年から2021年に延期になった「モネ」と充実した内容が続いているので、興味深いです。

 現状もそうですが、状況が落ち着き、無事会期終了に至ることをお祈りします。
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Unknown ()
2020-07-03 20:00:01
左京区様

コメントありがとうございます。
また、アドバイスありがとうございます。今後の情勢も不安ですので、ロンドンナショナルギャラリー展には今のうちにあと1〜2回は行くつもりです。
日時指定券は常に完売の印象。よほど人数を制限しているようです。チケットは日時指定券以外の販売がないので、待てないときは、市中で入手して予約なしで行くか、日時を問わずにとにかく入手できる指定券を入手して自分の好きな日時に予約なしで行くか、という異様な対応を考えたくなる状況。今後の運営が気になるところです。

オルセー美術館展の情報をありがとうございます。全く知りませんでした。個人的には、アカデミズム絵画をメインとする企画だと嬉しく思います。
引き続きよろしくお願いいたします。
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