大野麥風展 「大日本魚類画集」と博物画に見る魚たち
2013年7月27日~9月23日
東京ステーションギャラリー
<公式HPより(抜粋)>
木版画を手がけるようになった麥風(1888-1976)は、1937年に西宮書院から出版された代表作 『大日本魚類画集』で、原画を担当し、当代一流の文化人の協力を得て、「原色木版二百度手摺り」といわれる色鮮やかな木版画集を生み出しました。
会員制度で頒布されたこの500部限定の木版画集は、1944年まで各回12点、6期に分けて断続的に刊行され、麥風は水族館では飽き足らず、和歌浦沖で潜水艇に乗り、魚の生態を観察し、細部にまでこだわった作品を作り上げました。
本展は、『大日本魚類画集』全72点やその原画、摺り見本などの関連資料を初めて東京で公開するもので、麥風の卓越した魚類木版画作品をご紹介いたします。
おなじみの魚から、初めて名を聞く魚まで、多数の美しい木版画。
キャプションも楽しい。魚類学者・田中茂穂氏、および釣りきち・上田尚氏による、『大日本魚類画集』の解説文である。
昔、切手少年だった私は、昭和41~42年に発行された全12種の魚介シリーズを想い出す。
原画は、日本画家が担当している。
1:イセエビ(加藤栄三)
2:コイ(堅山南風)
3:マダイ(前田青邨)
4:カツオ(橋本明治)
5:アユ(杉山寧)
6:ウナギ(吉岡堅二)
7:マサバ(上村松篁)
8:サケ(森田沙伊)
9:ブリ(奥村土牛)
10:トラフグ(山田申吾)
11:スルメイカ(高山辰雄)
12:サザエ(山口蓬春)
内藤陽介氏「解説・戦後記念切手3」によると、図案がおかしい、動物学的に正しくない、等のクレームが多かったとのこと。
特に、イセエビ、カツオ、ブリ、サザエなど。
大野麥風の版画はどうだったのだろうか。
まあ、限定500部の版画と、全国的に何千万枚と刷る切手とは違うだろうけど。
本展のチケットも楽しい。