東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

ウッチェロ《森の狩り》

2021年06月09日 | 西洋美術・各国美術
パオロ・ウッチェロ
《森の狩り》
1465-70年頃、73.3×177cm
アシュモレアン美術館、オックスフォード
 
圧巻。遠近法と様式化。見事な工芸絵画。
 
 
月。
つまり「夜の森での狩り」。
狩猟の女神ディアナのシンボル、三日月。
 
 
カシの木。
狩猟の女神ディアナを祭っていた、カシの木立。
下枝は狩りの視界を遮らないよう綺麗に伐採されている。
 
 
馬の手綱と臀部の馬具の革ひもにつけられた飾りも三日月。
 
 
飛び跳ね逃げる雄鹿。
走り追う猟犬。
様式化された形態の鹿と犬、画面の中心奥に吸い込まれていくよう。
 
 
 
   ウッチェロ晩年の作品。
   この極端に横長の作品は、貴族の屋敷の部屋の壁に据え付けられる装飾羽目板「スパッリエーラ」として、制作されたと思われる。
   実物はどんなに素晴らしいことだろうか、いつの日か観たい作品。
 
 
  ウッチェロを巡る旅。
  フィレンツェ、プラート、ウルビーノ、パリ、ロンドン、そしてオックスフォードというところだろうか。


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