5月29日発表。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展が会期変更して開催!!!
国立西洋美術館
変更前:3月3日〜6月14日
変更後:開幕日未定〜10月18日
日時指定制度を含む新たな入場方法を導入予定とのこと。
遅くとも7月11日(✳︎)までには開幕して欲しい!!
(✳︎)中止となった「スポーツ in アート展」の当初開幕日。
→【追記】開幕日は6/18と発表(6/4)
びっくりしたことに、国立国際美術館も会期変更!!
変更前:7月7日〜10月18日
変更後:11月3日〜1月31日
大阪会場を中止してその代わりに東京会場を会期変更して開催するのではないかとも予想していたのだが、大阪でも開催されることとなり嬉しい。素直に東京開催を喜べる。大阪にも行ける。
となると、次に控えるオーストラリア・キャンベラ会場も、会期変更となるのだろう。
Botticelli to Van Gogh
Masterpieces from the National Gallery, London
当初会期:2020年11月13日〜21年2月21日
National Gallery of Australia, Canberra
同美術館サイトを確認すると、今のところ、当初会期が記載されており、会期変更などの情報は見当たらない。
ちなみに、同美術館も3/23から臨時休館していたが、6/2から再開するようである。
→【追記】変更後の会期
2021年3月5日〜6月14日
→【追記】本巡回展の会期変更にかかるナショナルギャラリーHP記事
『Sunflowers out of quarantine』
なお、ナショナルギャラリーは臨時休館を継続中。
嬉しい。関係者の皆様に感謝。情勢がずっと落ち着いていることを祈る。
いつも楽しく拝見させていただいております。
大阪巡回の開催は悲観的に見ています。予想される秋冬の「第2波」「第3波」とまともにぶつかる時期です。「コートールド美術館展」の悪夢の再来となる可能性がそれなりの可能性であると思われます。
別記事で「ハマスホイ展」の言及がありました。これも「新しい鑑賞様式」と評価して良いのかわからないです。
現地でどこまで本人確認しているか分からないですが、あまりに遠方で東京巡回を見られず、山口巡回を待っていらっしゃった周辺県の方は、どれほど落胆されたでしょう。
素晴らしい展覧会であることは、ご覧になられた方々の評判を見れば分かります。それが、山口県在住の方に限定されました。
感染症の現状を考えれば、開催が奇跡的です。開催館のスタッフさん、貸出館のクーリエさん、ショップのスタッフさん、これら関係される方々の安全を最優先させる絶対的必要性(命には代えられない)と素晴らしい芸術を広く公開する意義との両立を考えれば、今取りうる最善策だったのだろうと思います。
それでも、東京までは出向けず、首を長くして待っていらっしゃった方々の無念を思うとき、何も言うべき言葉がないのです。たった1枚の絵画を見るだけで、人生が変わる方や救われる方がいますから…。
以前の話ですが、別の方のブログで、近年になり人気が急騰したある絵師の回顧展(首都圏で開催)の記事を読みました。
その記事は、絵師の重要作品を所有するある美術館が、その回顧展には出品させず、同時期に地方でその美術館の所蔵品展を開催していることを口を極めて批判する内容でした。
いわく、大回顧展だから重要作品を貸し出すのが当たり前であり、それが絵師に対する尊敬なのだと。地方巡回させているのは、その美術館の利益のためであると。
確かにそうなのかも知れませんが、当時巡回させていた地方都市は、お客さんを呼べる美術展の開催に乏しい地域でした。芸術に触れる機会は大都市に住む人々だけのものではないと思います。地方都市に住む人々にも、あるいは離島に住む人々にもその権利はあると思います。
そのブログの記事を目にした時、大都市に住む人間を優先するべきとのある種の傲慢さを感じてしまいました。浴びるように絵画鑑賞をされている方には、滅多に目にする機会に恵まれない地域の方々が、図版やネット画像で「見た」作品の本物を「観ている」歓びが分からないのだと。そのブログは見ないことにしました。
貴殿の他の記事には今回の感染症によって短縮・中止となった展覧会にかかる記事がありました。
ご自身でまとめていてお分かりと思いますが、首都圏での開催は、鑑賞方法や開催時期を工夫しながらも、基本的に開催される方向にあります。代わりに地方巡回分を取りやめたり、縮小する傾向にあることがお分かりかと思います。
首都圏で中止された展覧会は、多くが当初から首都圏のみの展覧会です。「百済観音展」「和食展」「スポーツ in アート展」「雅楽展」などです。
ブログに何を書こうと貴殿の自由です。しかし、豊富に作品を鑑賞する機会に恵まれた立場が滲み出ていながら、地方都市の開催状況や鑑賞機会を云々されることには、どうしても違和感を感じてしまうのです。
鑑賞機会に恵まれない方がいたとして、その方々をしてシンプルに作品や展覧会の素晴らしさが分かる記事を見て、行くことはできなくとも幸福感を感じることができるとしたら、それで十分ではないでしょうか。
折角の貴殿の記事に批判とも受け取られてしまう、あるいは他の閲覧者の方との論争になってしまうようなコメントで申し訳ございません。
ほんの少しでも、思いが共有されたら幸いです。
度重なるコメント、申し訳ございません。
前回のコメントで大事な点を述べていませんでした。付け加えさせてください。
前のコメントでは、首都圏と地方の展覧会に関して述べました。
忘れてはならないのは、日本美術を扱う展覧会にしても、西洋美術とりわけ海外から借りてくる展覧会にしても、東京の存在なくして実現しえない点です。
展覧会事業は基本的に赤字と聞いたことがあります。赤字幅を縮小しようとすれば、大都市での開催に偏重するのはやむを得ません。事業であって慈善ではないです。
本記事のロンドンナショナルギャラリー展は、史上初の所蔵品展開催地が日本になりました。もし日本に東京という大都市が存在しなければ、「史上初」は他国になったか、開催自体なかったと思います。
これまで東京で開催した大規模展が概ね好評であり、日本側の受け入れ態勢等に信頼と実績があったからこそと思います(単に都市として経済発展しているだけでは開催地に選ばれないと信じたい…)。
東日本大震災の時、東京では「シュテーデル美術館展」、「シュルレアリスム展」など海外から借用した展覧会が開催されていました。大地震と原発事故の中、作品が1点も破損することなく、盗難に遭うこともなく、所蔵先に返したことはとてつもなく大きかったと思います。
我々地方に住む者は、東京の恩恵に預かっている面が間違いなくあります。東京がなければ、海外まで行かなくてはなりません。
東京開催の展覧会を見て、(名前の左京区からもお分かりの通り)京都へ帰るとき、満足感に浸ると同時に「北海道や沖縄の方は飛行機で数日をかけて見に行かれるのだろうか?時間距離にしてブラジルより遠いともいわれる同じ東京都の小笠原の方はどうされるのだろう?」と余計ながら思ってしまいます。
そういう時、すべての人に遍く接する権利があるはず芸術が(この考えに否という方もいると思いますが)、結果的に鑑賞者と土地を選んでしまっている状況に何とも言い難いものを覚えます。
芸術鑑賞を切り口にこの話を考えましたが、教育や医療など他の分野にも同様のことが言える訳で、本当に奥が深い問題だと思います。
何かご示唆を賜れれば幸いです。
前のコメントも同様ですが、無駄に長い文章は貴殿にご迷惑でした。
変に纏わりつくような姿勢はいけませんので、この辺にしたいと思います。
失礼いたします。
コメントありがとうございます。
ここ数カ月間、展覧会鑑賞記録が書けないので、新型コロナウイルス感染症に関係する記録を多くあげています。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展については、東京開催実現を最優先させる方向で調整されるのではないかと想像していました。事業収支が最大の理由ですが、他にも移動リスクなどいくつもの理由が考えられました。だから、東京・大阪とも会期変更して開催するとの発表を素直に嬉しく思いました。
しかし、美術館スタッフは、大勢の観客の中に身を置くことによる感染リスクに晒されます。加えて、新たな鑑賞様式に苦情やご高説が多発する、傍若無人な行動に対して口頭による注意なんてことをしたら、感染リスクを建前に無視やクレームが頻発する、とたいへんな労働環境となります。今そこまでやらせてまでして鑑賞したいのかと問われると悩ましいところです。
美術手帖サイトで、和歌山県立近代美術館の学芸員の方の記事を読みました。
5/8からの同館の開館にあたって「県外からの来館自粛依頼」を告知することへの葛藤が書かれていました。これは「通常の開館ではない」のだと言い聞かせることで自分の職業倫理との折り合いをつける。今は感染拡大地区ではなくても、クラスターが一つでも発生したら大変な状況となる地方の苦悩を感じました。
ハマスホイ展の鑑賞様式の厳格すぎる厳格さには感心しました。ハマスホイ展は山口にとって実に貴重な機会なのでしょうし、集客も本来ならば相当期待できたのでしょう。同館の学芸員の方の熱い思いで実現した展覧会でもあります。どこまでやるのか相当悩まれたのでしょう。本展開催にあたって新規開設されたツイッターを見るのが日課となっています。この週末はたいへんな状況となっているようです。
毎年始めは、今年の展覧会一覧が掲載される雑誌などを見て、今年度の鑑賞計画を立てるのを楽しみにしています。あわせて、仮に自分が関西に住んでいたら、名古屋に住んでいたら、とシミュレーションなどもしてみます。首都圏との鑑賞機会の格差に愕然とします。私は生まれてから社会人となって最初のうちまで某地方都市(といっても日本有数の都市の近郊ではありますが)に住んでいましたので、首都圏との格差は実感として分かります。美術鑑賞については特に格差の大きいものの一つだと思います。
「全国巡回中に会期短縮・中止となってしまった展覧会たち。」記事は、首都圏より地方に影響が大きく出ているような内容となってしまったので、下書きをしたあと、しばらく掲載を躊躇していました(6月から鑑賞情勢が変わるかもと、あげてしまいましたが、少し削りました)。
ナショナルギャラリー展の話に戻りますが、大阪会場の変更後の会期は第2波・第3波にぶつかる可能性が高く、結局、東京を優先した結論となっていたことに気づかされました。情勢が落ち着いていることを祈るばかりです。
芸術新潮6月号で国立西洋美術館の川瀬主任学芸員の記事を読みました。展覧会事業は、新たなリスクが加わって、今の騒動が収まっても、これまでどおりとはならないだろうことを認識させられました。
以上、とりとめもないことばかり記載させていただきました。
当方の無礼なコメントに懇切丁寧なお返事を賜りました。感謝致します。
また、貴殿が推敲の過程で逡巡されながら、記事にされていることが分かりました。深い敬意を表します。
山口の「ハマスホイ展」ですが、入館者を限定してもこの状況を見ると、改めて渇望している方々が多かったのだと思いました。リスクはあるとは言え、苦労の末、開催に漕ぎ着けた関係者の方々の思いが通じたのかと思います。
一方で、神戸市立博物館の「コートールド美術館展」や京都市美術館の「京の国宝展」を中止にした判断が妥当であったことの証左とも思いました。
特に前者は、館内が狭く確実に三密になります。敷地にも全く余裕がなく、旧居留地の博物館周辺にソーシャルディスタンスを保って入館待ちをさせることは不可能です。
個人的には、20年越しの展覧会でしたので、無理をしてでも東京か名古屋で観ておくべきだったと悔やんでいるのですが、やむを得ないです。中止は英断だったと思います。
今後は、戻すべき点と新機軸を打ち出すべき点を分ける必要がある気がします。
他の経済活動にも言えますが、特効薬やワクチン開発ができれば、従前に戻ることが可能とも言えます。貴殿の以前の記事でブロックバスター展の開催について悲観されていらっしゃいましたが、その心配はないのではないかと思います。
一方で、2018-2019年の「フェルメール展」や今回の休業解除後に導入された時間指定制や事前申込制を徹底して行い、これまで課題であった超過密状態での鑑賞を解消する契機とするべきと思います。鑑賞時の人数が抑えられるので、ご指摘の苦情・ご高説・傍若無人は減少するのではないでしょうか。静粛な状態であれば、人は慎重かつ冷静に行動するものだと思います。課題は、観覧者数減による減収でしょうか。
変えるべき点と変えなくて良い点は、関係者の方々も我々鑑賞者も各々の立場で考えるべきと思いました。
先日、何とかリニューアルオープンに漕ぎ着けた京都市美術館に行きました。少なくとも実施された事前申込制の混乱はない様子でした(電話等での抗議はあるのかもしれません)。特別展は「杉本博司展」のみということもあり、館内の状態も穏やかでした。一つの方向性かと思います。
近い将来で心配なのは秋の「正倉院展」ですが、普通に考えれば開催はできないと思います。しかし、終戦直後から続く展覧会だけに連続開催を途絶えさせて欲しくないとも思います。
リスクと開催を両立させる方法として、今年に関しては、身障者の方や現在奮闘されている医療・介護関係者の方々のみに限ることで、何とか開催できないかとも思います。
もう一つは、国立新美術館の「カラヴァッジョ展」です。もうこれは理屈抜きで「お願いだから見せてくれ」です。下手をすると“最高傑作”が見られない(泣)。
論点が絞られない駄文で申し訳ございません。
改めまして、無礼なコメントとなりましたことにつき、貴殿ならびに閲覧されている方々にお詫び申し上げます。
今後とも記事を拝読したり、コメントすることをお許しいただけましたら、幸いです。
コメントありがとうございます。
コートールド美術館展については、残念です。
今後の展覧会について、芸術新潮6月号にて国立西洋美術館の川瀬主任研究員は、「マスコミは経済リスクを恐れて、今後こうした大型展からさらに手を引くようになるか、集客のみを念頭に置いた企画にシフトしていかざるを得なくなるだろう」と述べておられます。ルーヴル美術館展やオルセー美術館展はあっても、アルチンボルド展やクラーナハ展は難しくなるということでしょうか。
その前提は「(急騰する経済的負担に加えて、作品移動に対して)疫病も不確定要素としてのしかかる」こと。ワクチンや特効薬の確立により解消するのでしょうが、何年かかるのか、その間に新たな大流行があるのか。基礎疾患があるが故に、美術鑑賞(やその他多くの活動)を控えざるを得ない方もいらっしゃいます。祈るしかありません。
「戻すべき点と新機軸を打ち出すべき点」。
事前申込・日時指定制は定着して欲しい派です。東京の「フェルメール展2018-19」では、入館前に並ばなくてよいのは助かりました(行けなくなるリスクが悩ましい)。加えて人数を絞るとなると、事業収支との兼ね合いですね。入場料のある程度の値上げを受け入れるしかないのかなあ。あとはそうですね、今後美術鑑賞を再開したら現地で考えたいと思います。
昨年初めて奈良の正倉院展に行きました。毎秋あれだけの人が集まる理由がよく分かりました。今年は従前と同じ運営では開催できないですから、おっしゃられるような対象者を限定する方法は良い案だろうと思います。
「カラヴァッジョ《キリストの埋葬》展」は、何が何でもやってもらわなければ私も困ります。
札幌・名古屋・大阪を巡回した「カラヴァッジョ展2019-20」は、イタリア側の事情でトラブルもありましたが、騒ぎが本格化する前の2/16に予定どおり閉幕しました。確認したわけではありませんが、イタリアのあの状況に至る前におそらく所蔵者に無事返却できているのだろうと想像しています。そういう運もカラヴァッジョと日本の間にはあると信じます。
関西地区より約1週間遅れとなりますが首都圏地区でも美術館・博物館が徐々に再開します。美術鑑賞もそうですが、長らく臨時休業していた自宅最寄りの商業施設も再開します。通勤電車の混雑も含めて、従来と全く同じではないにしても、少しずつ日常が戻ります。
今回はいろいろ考える機会をいただきました。稚拙なブログですが、引き続きよろしくお願いいたします。