東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

モダン・アート,アメリカン(国立新美術館)

2011年10月22日 | 展覧会(西洋美術)

モダン・アート,アメリカン -珠玉のフィリップス・コレクション- 
2011年9月28日~12月12日 
国立新美術館


ポスターやチラシを飾るホッパーとオキーフ。
これらに惹かれて訪れた私。鑑賞をスタートしてから、やっと当たり前のことに気付きました。
本展は、アメリカ美術の展覧会なのだな、と。
知らない画家の作品がずらり。その分新たな出会いがあるかもと期待。


アメリカ美術といえば、抽象表現主義が有名。本展でも、最後のほうにその章があり、ポロックやロスコの作品も1作品ずつ展示されています。
が、メインはそれ以前の美術。
年代としては、作品№1(1845年制作)を除いて、1880年から抽象表現主義までの約80年間。


私のお気に入りは。


第1位はホッパー。
展示は2作品ですが、本展の目玉「日曜日」ではなく、「都会に近づく」のほう。
本作の狙いとは違うのでしょうが、場末感がなんとなく旅情を誘います。
電車で移動し、それまで田園や山の風景であったのが、古いビルがぽつぽつと現れ、そのうち途切れなく続くようになって、都会に入ったことを知る、という感じ。


第2位はオキーフ。
展示4作品ですが、お気に入りは、ポスター・チラシを飾る「葉のかたち」。
「オキーフが描いた自然の官能」とチラシに付されてますが、全くそのとおりと思います。
私がオキーフのファンとなったのは、横浜美術館のオキーフ展。会期終了間近の訪問で、買おうした図録が売り切れ。確か一巡したあとではまだ売っていたはずなのに、もう一巡している間に完売となってしまったよう。


以上、ホッパー、オキーフと、好きな画家を再確認した結果になってしまいました。
それでは寂しいので、始めて聞く名前の画家で印象に残った作品をあげると。


ロックウェル・ケントの「若い男の埋葬」。
寒空の下、海辺を進む人々の列。そのなかに裸体姿が3人。
あおむけで運ばれている男性は亡くなった方なのでしょう。それ以外にも、若い女性と子供が。
何?そういう風習?遺族であることを示そうとする表現上の工夫?


ジョン・スローン「冬の6時」。
高架の駅。電車が停車中。
画面手前には高架の下の道を歩く人、人、人。
加えて、高架の駅のホームにもあふれんばかりの人。転落の危険あり。


滞在時間は1時間に満たず、十分に見たわけではないので、余裕があればリトライしたいと思います。



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