カラヴァッジョ展
2016年3月1日~6月12日
国立西洋美術館
開館10分前に到着してしまう。
入場後、まず直行するのは、《バッカス》。
画面左下のデキャンタの中の赤ワインに映っているという、画家の自画像を確認するためである。
肉眼(眼鏡あり)で、男の顔が小さく描かれていることが確認できる。しかし、私の視力と絵までの距離では、どんな顔をしているのかまでは確認できない。
単眼鏡を登場させる。しかし、低性能の我が単眼鏡では、図版を見るのと同じく、男の顔らしきものすら見えない。
いろいろな角度から試したかったが、早くも後続の観客がいらっしゃったため、以降は控えめな行動。
2001年の東京都庭園美術館のカラヴァッジョ展では、まずカラヴァッジョ作品が8点ドンと並び、次にカラヴァッジェスキ作品がドンドンドンと続いた。
2016年のカラヴァッジョ展は、7つのテーマ+1つのミニセクションを設定し、それぞれのテーマごとに、カラヴァッジョ作品1~2点とカラヴァッジェスキ作品を配置している。
構成とカラヴァッジョ出品作品は、次のとおり。
V章とVI章を入れ替えれば、前半がローマで大ブレイクする前の作品(7点)、後半が大ブレイク後の作品(4点)となる。
I:風俗画:占い、酒場、音楽
《女占い師》1597年、カピトリーノ絵画館
II:風俗画:五感
《トカゲに噛まれる少年》1596-97年、ロベルト・ロンギ美術史財団
《ナルキッソス》1599年頃、バルベリーニ宮国立古典美術館
III:静物
《果物籠を持つ少年》1593-94年、ボルゲーゼ美術館
《バッカス》1597-98年頃、ウフィツィ美術館
IV:肖像
《マッフェオ・バルベリーニの肖像》1596年頃、個人蔵
V:光
《エマオの晩餐》1606年、ブレラ美術館
VI:斬首
《メドゥーサ》1597-98年頃、個人蔵
VII:聖母と聖人の新たな図像
《洗礼者聖ヨハネ》1602年、コルシーニ宮国立古典美術館
帰属《仔羊の世話をする洗礼者聖ヨハネ》記載なし、個人蔵
《法悦のマグダラのマリア》1606年、個人蔵
SS:エッケ・ホモ
《エッケ・ホモ》1605年頃、ストラーダ・ヌオーヴァ美術館ビアンコ宮
あわせて、カラヴァッジョ関連古文書が、ローマ国立古文書館から出品されている。
doc.1.ピエトロパオロ・ペッレグリーニの証言(1597年7月11日)
doc.2.刀剣の不法所持(1598年5月4日)
doc.3.バリオーネ裁判(1603年9月13日)
doc.4.食堂でのアーティチョーク事件(1604年4月24日)
doc.5.カラヴァッジョの借家(1604年5月8日)
doc.6.刀剣の不法所持(1605年5月28日)
撮影コーナー。あなたもバッカス。
つづく