東京でカラヴァッジョ 日記

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【画像】2024年11月の「インド細密画」は「英雄クリシュナと牛飼いの女ラーダー」(東京国立博物館東洋館常設展示)

2024年11月13日 | 東博総合文化展
 2023年の府中市美術館の展覧会により、「インド細密画」に少し関心を持った私。
 
 2024年1月から、東博の東洋館の地下1階、一番奥の13展示室に常設展示される「インド細密画」鑑賞を始める。
 概ね1ヶ月単位で展示替えが行われるようであり、今回は11度目の鑑賞。
 
 今回鑑賞(2024年10月29日〜11月24日)
・テーマ:英雄クリシュナと牛飼いの女ラーダー
・展示数:9点
 
 以下、画像を掲載する。
 
 
《ラーダーのもとへ訪れるクリシュナ(ラシクプリヤー)》
マールワー派、17世紀中頃
 16世紀末から17世紀初めに北インドで活躍した詩人ケーシャブダースの恋愛詩『ラシクプリヤー』を絵画化したものです。
 ヒンドゥー教の神クリシュナが夜中、恋人のラーダーのもとを訪れます。
 
 
《ラーダーのもとへ訪れるクリシュナ(ラシクプリヤー)》
員数1枚
マールワー派、17世紀中頃
 クリシュナが恋人のラーダーのもとを訪れると、ラーダーはクリシュナに家の中に入るようにすすめます。
 
 
《別離を悲しむラーダー(ラシクプリヤー)》
マールワー派、17世紀中頃
 クリシュナが恋人ラーダーのもとを去ると、ラーダーはその悲しみにうちひしがれてしまいます。
 
 
《ラーダーのメッセージを受け取るクリシュナ(ラシクプリヤー)》
マールワー派、17世紀中頃
 2本の木の間で、クリシュナが白い壇の上に坐り、その前に恋人のラーダーが立っています。
 
 
《ラーダーの髪を編むクリシュナ》
カンパニー派、19世紀後半
 青い肌のクリシュナが宮殿の中で恋人ラーダーの髪を編んでいます。
 建物の柱や外の風景、構図などに西洋画の影響がうかがわれます。
 こうした表現をカンパニー派とよんでいます。 画面右下に画家が署名しています。
 
 
《ラーダーを訪ねるクリシュナ》
コーター派、18世紀末
 ヒンドゥー教の神クリシュナがその恋人ラーダーのもとに向かおうとしています。
 ラーダーは池の畔で物思いにふけりながらクリシュナを待っています。
 この絵に描かれた植物は、コーター派の絵画によく見られる表現です。
 
 
《庭で向かい合って坐るクリシュナとラーダー》
コーター派、19世紀中頃
 白い建物のテラスで、ヒンドウー教の神クリシュナとその恋人ラーダーが向かい合っている場面を描いています。
 生い茂った木々、白い建物の意匠、侍女たちの衣装や持ち物を見ると、金彩が随所に使われています。
 
 
《クリシュナとラーダー》
ジャイプル派、19世紀
 ヒンドゥー教の神クリシュナが恋人ラーダーの肩を抱きかかえながら立っている姿を描いています。
 クリシュナは数多くの娘たちを愛しましたが、最愛の女性がラーダーでした。
 この絵ではクリシュナのみならずラーダーまでも頭に光背を表しています。
 
 
《バルコニーの上で見つめ合うクリシュナとラーダー》
カーングラー派、19世紀初
 17世紀のインドの宮廷詩人であったビハーリー=ラールは、ヒンドゥー教の神クリシュナとその恋人ラーダーをめぐる官能的な恋愛を詠んだ詩を『サッタサイー(七百吟)』としてまとめました。
 この作品はその一節によっています。
 
 
 
 クリシュナ。
 その名は「黒」を意味することから、名のとおり黒い肌で描かれているものもあれば、神ヴィシュヌの化神とされることから、青い肌で描かれているものもある。
 
 
 引き続き、展示替えの都度皆勤を目指すのではなく自然体で、展示が一巡するまでを目途に鑑賞するつもり。


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