東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

【画像まとめ】生誕100年の芥川(間所)紗織 (2024年秋)

2024年11月26日 | 展覧会(日本美術)
 芥川(間所)紗織(1924-66)。
 1953年頃から41歳で亡くなるまで、前衛的な表現で活躍した女性アーティスト。
 
 今年(2024年)は、芥川(間所)の生誕100年。
 生誕100年の大回顧展は開催されないようであるが、全国の10美術館が、それぞれの所蔵作品により、常設展示(コレクション展)にて小企画を順次開催するプロジェクト「museum to museum 生誕100年記念 芥川(間所)紗織 軌跡を回顧する旅へ」を実施している。
 
・川崎市岡本太郎美術館(4/18〜7/7  済)
・栃木県立美術館(4/20〜6/16  済)
・豊橋市美術博物館(6/8〜7/21  済)
・刈谷市美術館(6/20〜7/21  済)
・名古屋市美術館(6/29〜9/8  済)
・高松市美術館(7/13〜9/29  済)
・横須賀美術館(7/13〜10/20 済)
・東京都現代美術館(8/3〜11/10 済)
  →12/14〜3/30も継続展示
・東京国立近代美術館(9/3〜12/22)
・国立国際美術館(11/2〜1/26)
 
 
 うち東京都現代美術館(2点)および東京国立近代美術館(6点)のコレクション展を見ることができた。
 また、本プロジェクトには参加していないが、板橋区立美術館所蔵の2点をそのコレクション展にて、世田谷美術館所蔵の超大作1点を東京国立近代美術館の企画展「ハニワと土偶の近代」にて見ることができた。
 
 以下、それらの画像を掲載する。
 
 
東京都現代美術館のコレクション展
 
東京国立近代美術館のコレクション展
 
世田谷美術館所蔵作品(東京国立近代美術館の企画展「ハニワと土偶の近代」)
 
 
 
「女」シリーズ
 
《女》1954年、板橋区立美術館
 
《女(I)》 1955年、東京国立近代美術館
 怒り。
 
《女(B)》 1955年、東京国立近代美術館
 笑いなのか、驚きなのか?
 
《女III》1955年、板橋区立美術館
 チラシより。
 
《女XI》1955年、東京都現代美術館
 驚きなのか?
 
 
 
「神話」シリーズ
 
《イザナギノミコトの国造り》1955年、東京都現代美術館
 イザナギとイザナミによる国生みを描く。「男神と女神の壮絶な闘いを通じて、現代にも通じる男性と女性の関係や、埋められない溝を描こうとしているといえるだろう」とのこと。
 
《神話 神々の誕生》 1956年、東京国立近代美術館
 
《神話より》 1956年、東京国立近代美術館
 大魚に呑まれたヤマトタケルが、背を切り割って外に出て、戦っている場面。
 
《古事記より》1957年、世田谷美術館
長さ13.5メートル。ろうけつ染めの超大作。
メキシコ壁画の影響を受けた神話主題。
物語は右から左へと進行する。
 イザナギが泣きながら、妻のイザナミに死をもたらせた火神を剣で切る。周りにはイザナギの涙で生まれた神々がとり囲む。斬られた火神の体からも次々と数多な神々が生まれている。イザナギはイザナミを追いかけるのだが、すっかり姿が変わり果てて体には蛆がたかっているイザナミの姿を見て逃げ帰る。画面の左端には、その時に投げ捨てた黒い鬘から成った山ぶどうの実や、黄泉比良坂にあった桃の実が描かれる。
 
 
 
「抽象画」
 
《黒と茶》 1962年、東京国立近代美術館
 
《スフィンクス》 1964年、東京国立近代美術館
 1959〜62年の約3年間のアメリカ(LA&NY)留学を経て、油彩画に転じてからの作品。
 
 
 
参照:
『烈しいもの。燃えるもの。強烈なもの。芥川紗織 生涯と作品』(2024年5月刊、東京新聞)


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。