國學院大學 春の特別列品
絵でみる日本のものがたり
2017年4月14日~5月21日
國學院大學博物館
國學院大學図書館が所蔵する貴重資料の展示を行います。
「俵藤太物語」「竹取物語」「酒呑童子」の3つの物語が描かれた絵巻物や屏風を展示し、物語絵の世界をお楽しみいただきます。
1 俵藤太物語は「長さ」
《俵藤太物語》上巻
3軸のうち1軸
江戸時代中期(18C)
公開場面の長さで魅せる。
5場面もの公開。
1)恐れることなく横たわる大蛇を踏みつけて、橋を通っていく秀郷。
2)老翁に案内され、大むかでの住む水辺に向かう秀郷。
3)大むかでに向かって矢を射る秀郷。
4)退治後、老翁に感謝を伝えられる秀郷。
右隅には、2本の矢がささり、腹を見せて水面に浮かぶ情けない姿の大むかで。
5)大むかでの退治のお礼に龍宮へ招かれる秀郷。
まだ、上巻の続き、中下巻へと話は続く。
2 酒呑童子は、首を斬り飛ばされる
《酒呑童子絵巻》1軸
江戸時代前期(17C)
《大江山絵詞》四巻
5軸のうち1軸
寛文・延宝頃(1661-81)
《大江山絵巻》1軸
明和2年(1765年)
3絵巻とも1場面、酩酊した酒呑童子の首を斬り飛ばす場面限定の公開。
3 竹取物語は、姫からの難題「龍の頸の玉」を目指す
《竹取物語》中巻[武田祐吉博士旧蔵本]
3軸のうち1軸
寛文・延宝頃(1661-81)
《竹取物語》中巻[ハイド氏旧蔵本]
3軸のうち1軸
寛文・延宝頃(1661-81)
《竹取物語》中巻[小型絵本]
3軸のうち1軸
元禄期(1688-1704)
3絵巻とも1場面、姫からの難題をクリアすべく、大伴大納言、大海で雷神に遭遇し難破しかかる場面限定の公開。
限られたスペースで、作品保護にも配慮しながらも、来訪者が楽しめるよう、工夫した見せ方だなと思う。