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国宝《納涼図屏風》を見る - 2020年8月上旬の東京国立博物館総合文化展(その2)

2020年08月06日 | 東博総合文化展
   本館2階7室「屏風と襖絵 - 安土桃山〜江戸」にて、2020/7/21から8/10まで展示。
 
国宝《納涼図屏風》
久隅守景筆
江戸時代・17世紀
149.1×165cm
 
   展覧会で見るのもいいが、やはり東博の常設展示で、暑い夏に見たい1点。
 
   暮れゆく時間帯、仕事を終えた農夫の家族が、夕顔棚の下にむしろを敷き、涼をとる。男、女、男の子の描き分け。男が纏う青い襦袢に透けて見える腹・臍。女の白い肌。粗末な小屋。おぼろな月。広い余白。
 
 
 
 
   1952年国宝指定。
   私のお気に入り日本美術(絵画)ベスト3に挙げる1点である。
 
   久隅守景は、江戸時代前期の絵師。江戸狩野派の絵師である狩野探幽に入門し、探幽の姪と結婚、狩野派一門内の逸材として活躍していた。しかし、同じく絵師となった息子・娘の不祥事のためか、狩野派と距離を置くようになる。晩年の一時期に金沢に滞在。その地にて、本作や《鷹狩図屏風》といった代表作を生み出し、その芸術はさらに大きな飛躍を遂げる。最晩年には京都に移り、余生を過ごしたとされる。
 
 
 
 
   本作の隣には、東博所蔵作のなかでも人気作品の一つも展示されている。
 
重文《風神雷神図屏風》
尾形光琳筆
江戸時代・18世紀
各166×183cm

 



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