フェリーチェ・ベアトの東洋-J・ポール・ゲティ美術館コレクション-
2012年3月6日~5月6日
東京都写真美術館
J・ポール・ゲティ美術館所蔵作品の国際巡回展。
フェリーチェ・ベアト(1832-1909)は、ヴェネツィアで生まれ、フィレンツェで没した、イタリア系英国人らしい。
大英帝国の威光のもと、写真を武器に一財産を築こうと、東洋を転々としたというところでしょうか。
本展で、展示されている写真の舞台は次のとおり。
イスタンブール(クリミア戦争)
インド(セポイの乱)
中国(第二次アヘン戦争)
日本(1863-84年)
朝鮮(辛未洋擾(1871年)-アメリカ海軍の朝鮮遠征への従軍カメラマン)
ビルマ(1887-1905頃)
上記以外には、写真は残っていないそうですが、1884-85年に英国のスーダン遠征への従軍カメラマンもしているらしい。
東洋を撮影した写真としては初期に属し、いずれも貴重な記録となっているとのこと。
「愛宕山から見た江戸のパノラマ」(5枚からなるパノラマ写真)は、東京都写真美術館所蔵のものが展示されていましたが、これは有名ですね。
あと、一番最後に展示のビルマでの「ザガイン寺の49躯の釈迦像」は印象的。
総じてですが、当時の時代(技術しかり、視点しかり)なのでしょうか、どうもしっくりこない感じがしました。