東京でカラヴァッジョ 日記

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再訪・フェルメール≪地理学者≫とオランダ・フランドル絵画展(2)

2011年05月06日 | フェルメール

BunkamuraのHPによると、4月28日に入場者が10万人を突破したそうです。
会期が約3分の2過ぎたところでの10万人というのは、過去のフェルメール来日展覧会と比べてどうなのでしょうか?


そこで、今回の展覧会と比較的似ている出品構成の展覧会、つまり、
「目玉はフェルメール作品1点。あとは同時代のオランダ等の絵画が主」
という展覧会の東京展での入場者を確認してみました。


◇レンブラント、フェルメールとその時代(国立西洋美術館、2000年)
 「恋文」(アムステルダム国立美術館)
 →28万人


◇栄光のオランダ・フランドル美術展(東京都美術館、2004年)
 「絵画芸術」(ウィーン美術史美術館)
 →30万人


◇フェルメール《牛乳を注ぐ女》とオランダ風俗画展(国立新美術館、2007年)
 「牛乳を注ぐ女」(アムステルダム国立美術館)
 →49万人


◇ドレスデン国立美術館展(国立西洋美術館、2005年)・・・出品構成はだいぶ違うけど
 「窓辺で手紙を読む女」
 →28万人


う~ん。これらに及ぶのはちょっと厳しいかなあ。

 

さて、本展は、シュテーデル美術館の改装に伴う世界巡回展です。


1The Golden Age of Dutch and Flemish Painting from the Staedel Museum
 2010年10月8日~2011年1月23日
 Guggenheim Museum Bilbao(スペイン)
 →HPによると出品作品数は135点とのこと。日本の1.5倍!!


2フェルメール≪地理学者≫とオランダ・フランドル絵画展 
 2011年3月3日~5月22日  Bunkamura ザ・ミュージアム
 2011年6月11日~8月28日 豊田市美術館


日本の後は、ニュージーランド・ウェリントンとオーストラリア・メルボルンに巡回するとのこと。
出品作品数がどうなるのか気になるところ。


シュテーデル美術館は、もう1本、世界巡回展を走らせています。
印象派を中心とする19~20世紀ヨーロッパ絵画展です。約100点の出品数。


1スイス・ローザンヌ
  The Fondation de l'Hermitage
  2010年2月5日~5月24日


2オーストラリア・メルボルン
 National Gallery of Victoria
  2010年6月19日~10月10日


3ニュージーランド・ウェリントン
 MUSEUM OF NEW ZEALAND
 2010年11月6日~2011年2月27日


4イタリア・ローマ
 Palazzo delle Esposizioni
 2011年4月1日~6月17日


ローマのあともどこか巡回するのでしょうか?やっぱりヨーロッパ内かなあ。
少なくとも日本は巡回先ではなさそうです。

 

再訪についてです。
17時半近くの到着だったので、観客も少なめ、フェルメールを独占できる瞬間もありました。
フェルメールを中心に、前回素通りした静物画も鑑賞(今回も風景画は素通り)。
入場してすぐのところで展示されている作品のいくつかで、キャプションが撤去されていました。
そのため、「嘲笑されるラトナ」で蛙が服を着ている理由、「ネズミのダンス」やルーベンス他作の「竪琴を弾くダヴィデ王」が今見る形になった経緯など、わからなくなってしまいました。
混雑対策として仕方がないことなのでしょうね。
印象に残ったのは、前回と特に変わらず。レンブラント2作品や「ネズミのダンス」、アドリアーン・ブラウエル作品など。室内画(ヘリット・ダウ「夕食の食卓を片づける女性」等)もよかったですね。
フェルメールは、モデルは男性より女性のほうが好みだなあ。



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