BunkamuraのHPによると、4月28日に入場者が10万人を突破したそうです。
会期が約3分の2過ぎたところでの10万人というのは、過去のフェルメール来日展覧会と比べてどうなのでしょうか?
そこで、今回の展覧会と比較的似ている出品構成の展覧会、つまり、
「目玉はフェルメール作品1点。あとは同時代のオランダ等の絵画が主」
という展覧会の東京展での入場者を確認してみました。
◇レンブラント、フェルメールとその時代(国立西洋美術館、2000年)
「恋文」(アムステルダム国立美術館)
→28万人
◇栄光のオランダ・フランドル美術展(東京都美術館、2004年)
「絵画芸術」(ウィーン美術史美術館)
→30万人
◇フェルメール《牛乳を注ぐ女》とオランダ風俗画展(国立新美術館、2007年)
「牛乳を注ぐ女」(アムステルダム国立美術館)
→49万人
◇ドレスデン国立美術館展(国立西洋美術館、2005年)・・・出品構成はだいぶ違うけど
「窓辺で手紙を読む女」
→28万人
う~ん。これらに及ぶのはちょっと厳しいかなあ。
さて、本展は、シュテーデル美術館の改装に伴う世界巡回展です。
1The Golden Age of Dutch and Flemish Painting from the Staedel Museum
2010年10月8日~2011年1月23日
Guggenheim Museum Bilbao(スペイン)
→HPによると出品作品数は135点とのこと。日本の1.5倍!!
2フェルメール≪地理学者≫とオランダ・フランドル絵画展
2011年3月3日~5月22日 Bunkamura ザ・ミュージアム
2011年6月11日~8月28日 豊田市美術館
日本の後は、ニュージーランド・ウェリントンとオーストラリア・メルボルンに巡回するとのこと。
出品作品数がどうなるのか気になるところ。
シュテーデル美術館は、もう1本、世界巡回展を走らせています。
印象派を中心とする19~20世紀ヨーロッパ絵画展です。約100点の出品数。
1スイス・ローザンヌ
The Fondation de l'Hermitage
2010年2月5日~5月24日
2オーストラリア・メルボルン
National Gallery of Victoria
2010年6月19日~10月10日
3ニュージーランド・ウェリントン
MUSEUM OF NEW ZEALAND
2010年11月6日~2011年2月27日
4イタリア・ローマ
Palazzo delle Esposizioni
2011年4月1日~6月17日
ローマのあともどこか巡回するのでしょうか?やっぱりヨーロッパ内かなあ。
少なくとも日本は巡回先ではなさそうです。
再訪についてです。
17時半近くの到着だったので、観客も少なめ、フェルメールを独占できる瞬間もありました。
フェルメールを中心に、前回素通りした静物画も鑑賞(今回も風景画は素通り)。
入場してすぐのところで展示されている作品のいくつかで、キャプションが撤去されていました。
そのため、「嘲笑されるラトナ」で蛙が服を着ている理由、「ネズミのダンス」やルーベンス他作の「竪琴を弾くダヴィデ王」が今見る形になった経緯など、わからなくなってしまいました。
混雑対策として仕方がないことなのでしょうね。
印象に残ったのは、前回と特に変わらず。レンブラント2作品や「ネズミのダンス」、アドリアーン・ブラウエル作品など。室内画(ヘリット・ダウ「夕食の食卓を片づける女性」等)もよかったですね。
フェルメールは、モデルは男性より女性のほうが好みだなあ。