ヘンリー・ダーガー展
アメリカン・イノセンス。純真なる妄想が導く『非現実の王国で』
2011年4月23日~5月15日
ラフォーレミュージアム原宿
ヘンリー・ダーガー。1892年生,1973年没。米・シカゴ生まれ。
生涯ひとり。16歳から73歳まで病院の清掃人として生計を立てていた。周りからは変わり者扱いされていたらしい。
『非現実の王国で』の執筆は、19歳で始められ、1930年代末には一応の終わりを見たという。
その後も自叙伝ほか何作かの執筆が続けられた。
一方、『非現実の王国で』の挿絵作成は、執筆終了後も延々と続けられていたようだ。
これらは生前には誰にも知られることはなかった。
そのような人がいたことは聞いた記憶がある。
2007年に原美術館でヘンリー・ダーガー展が開催されているから、たぶんその頃だろう。
そのような人(名前は覚えていなかった)の展覧会が開催されていると知って、原宿に行ってきた。
初めて行く展覧会場と思っていたが、着いてみると、すぐに一度来たことがあると気付いた。
ただ、前は何を見に行ったのかはさっぱり思いだせない。
会場には、最初に彼の生涯を説明するコーナーがある。そこを抜けると、多数の彼の作品が展示されている。
64点とのこと。
チラシにはまだ全うなものが載っているが、残虐なものも多い。
18時半を過ぎた時間の訪問だったのに、結構観客は多い。
あとで知ったが、その日、日曜美術館のアートシーンで紹介されたとのこと。そのためかもしれない。
没後40年近く。こうして日本でも展覧会が開かれる。
う~ん。彼の作品を巡って、人は何を探ろうとしているのだろうか。