軽井沢ル・ボン・ヴィボン

スピードを上げて

今日は年末年始の最大9連休の最終日
長めのお休みを取れた方々も
そろそろお仕事が始まるのではないでしょうか
また今年も皆様の、益々のご発展とご活躍をお祈り申し上げます。

さて、逆に私達はここからしばらく休日モードに入ります。
今日は時間ができたので
当業界では話題の「グランメゾン・パリ」を見てきました。
パリの3ッ星「Restaurant Kei」がモデルとなった
フランス料理の本場パリで日本人シェフがミシュランの3ッ星を取る物語

リアリティがあります。
フランス料理の奥深さ、繊細さ、技術、意義、歴史・・
皆様も是非ご覧になってみてください。
私達の世界の厳しさや面白さが詰まっている作品だと思います。

フランス料理に限った話ではありませんが
良い仕事というのは
突き詰めれば、本当に終わりのない世界で
料理の技術だけではなく、サービスや食材やスタッフのモチベーションまで
全てを高く高く、妥協なく持ち上げなくては実現できません。

私もまた、私のサイズの世界で常に闘っていますが
名を成した方々が言う「人生一生見習い」という言葉の重さを噛み締めています。

ある日、納得の行く素晴らしい一品ができたとしましょう。
すると次のステップは
①どれだけ確実に同じ物を皆様に届けるか
②質を落とすこと無くどれだけ早く作れるようになるか

①同じ品質で全員に届けるのはとても難しいです。
でも試行錯誤して突破口を見つけないとなりません。

②絶対にやらなくてはなりません
一秒でも早く作れるようになれば、それだけ次の一品に掛ける手間と時間が稼げます。
内容の進化の鍵は常にここにかかってきます。
丁寧にやるだけで良いのではなく、丁寧で早く。

①②を極めて初めて
料理にさらなる手間を投入する事ができます。

なので「一刻も早く」これは私が常に考えている事です。
動きの速さ10/10、動きの正確さ10/10
時に10を超えても良いけど、できた隙間にはさらに仕事を埋める覚悟で。

これの繰り返し。
私はワンオペだから?違います。チームでも同じ。
やらなければ全体の質は向上しません。

フルコースの料理を食べる時間はそれなりにかかるものですが
キッチンでは一秒でも早く提供できるように努力をしています。

「どんどん出していいからね」と仰るお客様もいらっしゃいますが
私は常に限界最高速です。
スピードは20代の頃と変わってないけど①と②を繰り返しているから
一皿にかかる仕事量が多くなりました。
それでも、もっとスピードを上げられるように努力は続けていきます。

2019年に放送されたグランメゾン東京の話ですが
茄子の料理を試作する話だったかな
主人公(尾花)が同僚に「命がけでやれよ!」とブチ切れるシーンがあります。
厨房ではよくあるシーンだよねと思って見ていたのですが
よく考えると私の先輩たちは皆優しい人ばかり
では、どこでそれを見ていたのかと考えたら、ふと思い出しました。
いつもアツくなっていたのは自分でした(もちろん暴力はなし)
若気の至り・・忘れてしまうものですよね。

キッチンを清潔に保つ事も大切です。


昨年一年間(2024年)は
当ブログでは「私と私のお店の再定義」をテーマに書いていました。
今年はさらにモチベーションを上げて
皆様に何か少しでも、私の中の熱いものをお伝えできたらと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。

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