記憶というものは不思議なものだ。
とても大切なことを平気で忘れてしまう反面、何気ないことがいつまでも頭に残っていることがある。
奈良の大仏といえば、小学校の同級生にやたら背の高いやつがいた。
修学旅行で奈良に行って大仏を見てから、そいつのあだ名は「大仏」になった。
大仏君はどちらかというと、ボーとした感じの子で、結構級友からからかわれていた。
いつの頃からか大仏君がヘマをやると皆が詠んだ俳句がある。
大仏よ 大きいだけで 能がない 詠み人知らず
何故そんなどうでもいいようなことを覚えているのだろう……
そんな大仏で有名な奈良の東大寺に、何十年ぶりかで訪れた。

参道でタクシーを降りたらいきなり鹿煎餅屋さんが目に入った。
東大寺で鹿に煎餅をくれてやるなんて風流だねぇ、と1束買ったのだが…
いきなり鹿たちに囲まれて、奪い取られるように食べられてしまった。
こいつら、客が買うのを待ち構えていやがる。
風流の欠片も無かったよ。

参道を行くと南大門が眼前に現れた。
鎌倉時代再建の国宝で、門の中には有名な木造金剛力士像が2体向かい合っている。
左が口を開いた「阿(あ)形像」で右が口を閉じた「吽(うん)形像」。
運慶、快慶作の教科書にも載っている有名な国宝を前にしばし感動に浸った。

南大門をさらに進むと中門があり、そこでチケットを買って金堂の前に出た。
金堂とはいわゆる大仏殿のこと。
現存するのは江戸時代の再建だが、世界最大の木造建築物で国宝である。
奈良の大仏様と言う愛称で知れ渡っているが本名は「東大寺盧舎那仏像」である。
久しぶりのご対面でその大きさに感動。
大きいだけでないぞ。
奈良のお寺は撮影禁止の国宝仏が多い中、この大仏様は写真撮影OK。
身体だけでなく、心も広くてでかい仏様なのだよ。
こんな有名な大仏様をあだ名にもらったアイツはなんて幸せなんだろうと考えてしまう。
とても大切なことを平気で忘れてしまう反面、何気ないことがいつまでも頭に残っていることがある。
奈良の大仏といえば、小学校の同級生にやたら背の高いやつがいた。
修学旅行で奈良に行って大仏を見てから、そいつのあだ名は「大仏」になった。
大仏君はどちらかというと、ボーとした感じの子で、結構級友からからかわれていた。
いつの頃からか大仏君がヘマをやると皆が詠んだ俳句がある。
大仏よ 大きいだけで 能がない 詠み人知らず
何故そんなどうでもいいようなことを覚えているのだろう……
そんな大仏で有名な奈良の東大寺に、何十年ぶりかで訪れた。

参道でタクシーを降りたらいきなり鹿煎餅屋さんが目に入った。
東大寺で鹿に煎餅をくれてやるなんて風流だねぇ、と1束買ったのだが…
いきなり鹿たちに囲まれて、奪い取られるように食べられてしまった。
こいつら、客が買うのを待ち構えていやがる。
風流の欠片も無かったよ。


参道を行くと南大門が眼前に現れた。
鎌倉時代再建の国宝で、門の中には有名な木造金剛力士像が2体向かい合っている。
左が口を開いた「阿(あ)形像」で右が口を閉じた「吽(うん)形像」。
運慶、快慶作の教科書にも載っている有名な国宝を前にしばし感動に浸った。

南大門をさらに進むと中門があり、そこでチケットを買って金堂の前に出た。
金堂とはいわゆる大仏殿のこと。
現存するのは江戸時代の再建だが、世界最大の木造建築物で国宝である。
奈良の大仏様と言う愛称で知れ渡っているが本名は「東大寺盧舎那仏像」である。
久しぶりのご対面でその大きさに感動。
大きいだけでないぞ。
奈良のお寺は撮影禁止の国宝仏が多い中、この大仏様は写真撮影OK。
身体だけでなく、心も広くてでかい仏様なのだよ。
こんな有名な大仏様をあだ名にもらったアイツはなんて幸せなんだろうと考えてしまう。