2016.1.5
エレファントカシマシ
新春ライブ 2016
at 東京国際フォーラム
毎年恒例のエレカシ新春ライブ。私も、毎年初ライブはここ数年エレカシかもしれない。
いつも武道館だったから、「東京フォーラムでエレカシってどうなの?」と当初は思ったけれど、どうってことはない。どこにいたって、エレカシはエレカシってことだ。
ライブの途中で宮本さんが、
「もともとホールでのライブは嫌いじゃなかった」
「俺たちにホールは似合うぜ」
というようなことを言っていたけれど、音の響きのいいここのホールでストリングスとがっぷり四つに組んだライブは聴きごたえ、見ごたえ十分だった。
●セットリスト●
第1部
01 脱コミュニケーション
02 今はここが真ん中さ!
03 悲しみの果て
04 デーデ
05 彼女は買い物の帰り道
06 あなたへ
07 TEKUMAKUMAYAKON
08 なからん
09 昨日よ
10 シナリオどおり
11 永遠の旅人
12 愛すべ今日
13 曙光
14 Under the sky
15 雨の日も風の日も
16 3210
17 RAINBOW
第2部
18 I am happy
19 ドビッシャー男
20 めんどくせい
21 偶成
22 リッスントゥザミュージック
23 Destiny
24 桜の花、舞い上がる道を
25 笑顔の未来
26 新しい季節へキミと
27 ズレてる方がいい
28 ガストロンジャー
29 ファイティングマン
Encore
30 俺たちの明日
31 友達がいるのさ
32 風に吹かれて
33 花男
第1部は、始まりから豪華で、ロックバンドのライブというより、ストリングスを交えた壮大な音の嵐の中でのメンバー登場。
その雰囲気からの「脱コミュニケーション」はなかなかの味わい。ストリングスとバンドの音が見事に融合する世界で、照明の光さえ映える。
1部、2部を通じて、アルバム『RAINBOW』からの曲たちを全曲披露。
CDで聴くときより、もっとポップでいろいろな表情を見せ、「RAINBOW」や第2部の「Destiny」はうまく言えないけれど、今風な音のつながり、音の流れを感じてかっこいい。
第2部は、バンドと若き有能なサポーターの力で一気にベタなロック色を見せてくれる。
「I am happy」から「ドビッシャー男」への過激な言葉と宮本さんのステージを縦横無尽というか、まったく予期させない動きが圧巻。
足長いし、ギターを抱えればそれだけで絵になるし、なんだろう、この人の最初から最後まで突っ走れる全開のパワーは! そして、あれだけの声量で歌うというか叫ぶというか・・・それでも全く衰えない声の艶、深み。こんなボーカリスト、いるのかな・・・ってここにいるんだけど。
「リッスントゥザミュージック」はバイオリンとチェロをしたがえて、「俺たちの代表曲」って言ったかな。
「偶成」は「部屋に引きこもって・・・、引きこもってという言葉が適切かはわかりませんが、部屋ん中で悩んで、ま、みんな20代はそんなもんだと思いますが」、そういうときに書いた、と。1990年のアルバム『生活』に収録。ぎりぎりの気持ちを歌った痛々しいほどの言葉。ここで聴けて、本当に心が震えた。
「桜の花、舞い上がる道を」~ラストの「ファイティングマン」までの流れはおなじみの曲たちで歓声も高いけれど、その中にあって新曲の「ズレてる方がいい」が全然違和感なく流れの中で際立つのがうれしい。バンドの音が現役だっていう証拠。
そして、アンコール。
「俺たちの明日」では、「さあ、がんばろうぜ!」のところ、客席の電気もついて明るくなる。
「好きな人もいるけど、嫌いな人もいる曲」のような曲紹介で「友達がいるのさ」(笑)。
そして、「風に吹かれて」で少ししっとりさせて、大ラスは「花男」。
宮本パフォーマンス、ラストにしてまだまだ全開というすさまじさ。
空に限りなく近い、武道館の天井付近のような席で、奈落の底にステージがあったけれど、そういうことを忘れさせてくれるエレカシのライブだった。
照明もキレと変化があってよかったし、宮本を前面に出し、バックでじっくり地味に支えるいつものメンバーの大人感にも感動。このバンドはやっぱり宮本が走り、走り・・・、そういう集団なんだ。
若きサポーターとバンドの音も最強だけれど、フロントマン宮本の歌唱、パフォーマンスすべてが見事で、新年早々、ボキャ不足を嘆くことになってしまったレポです。
エレカシファンのみなさん、悪しからず・・・。
ライブ後、友人と会って少し話したんだけれど、久しぶりだったせいか、関係ない話に終始してしまい、ライブの感動を分かち合えなかったことを反省。
友よ、失礼しました。
恥ずかしながら、去年のレポ。
毎年同じ興奮度で、ワタシには進歩がない。
http://blog.goo.ne.jp/kakera1221/e/644953ea62fe8425f7a9bf6e550136f7
★スピッツの話題。
いろいろありまして、映像ではなく音源で盛り上がっている。
ほんとうに音も演奏も、ボーカルの歌唱も際立ってすてきなライブ音源。
スピッツ ボーカルのハイトーンは、消えるような繊細な美しさではなく、おおもとに太い管があって、そこから押し出される力強さ、深さが魅力だと思っている(キーンと抜けるようなキレイな高音はちょっと苦手)。
そういう強さと柔らかさに磨きがかかった感じだなあ。
「ラズベリー」や「ハニーハニー」のイントロのドラムスがいいなあ。
http://www.oricon.co.jp/news/2064936/full/