2018.09.30 21:00~
『草野マサムネのロック大陸漫遊記』
TOKYO FM
https://www.tfm.co.jp/manyuki/
今回の導入は、安室奈美恵さん引退の話題から。
スピッツは90年代に歌番組でよく一緒になったけれど、「軽く挨拶するくらいで特別なかかわりはなかった」と。
Mステだったか、スピッツがタモリさんの横で話しているシーンのバックに安室ちゃんが映っていて、マサムネくんの話をおかしそうに笑いながら聴いていたのをよく覚えている。みんな若かったころです。
ところがところが、彼女が雑誌のインタビューで「気になるアーティスト」として、スピッツの名前をあげてくれた!!と。
めっちゃうれしかったマサムネくんはその雑誌をとっておいたそうです。ところが、この番組で紹介しようと思って探したけれど見あたらない!
「人生も後半を迎えて、本や雑誌の整理をしなくては・・・と思った秋の夜でした」ということだ。
安室奈美恵さんは、「スピッツ・・・いいですね~」と言ってたんですよね。
そのことを知った彼の反応を雑誌のコメントで読んだ記憶あり。
「(安室さんは)とくにファンではないけれど(あら)、なんとなくダンサブルなおしゃれな音楽を聴いていそうだと思っていたから、うれしい」みたいなこと言ってたと思います。
さて、今夜の特集は、
「ロックの歴史とともに存在する、ビックなイギリスのボーカリスト!!」、
ポール・ロジャースの特集。
草野「シャウトしてよし、優しく歌い上げてよし」
楽しみだ~。
オンエア曲
01 楓(スピッツ)
02 Fire and Water(Free)
03 Wishing Well(Free)
04 Can't Get Enough(Bad Company)
05 Painted Face(Bad Company)
06 We Are The Champion(Queen+Paul Rodgers)
07 Gurdian of the Universe(Free)
08 おもちゃの血(ローザ・ルクセンブルグ)
漫遊前の一曲は、スピッツで「楓」。
憧れのボーカリストの特集の前の曲ということで、なんか理由があるのかな、と思ったら、
「気温もだんだん下がってきまして、秋っぽい曲、ということだけで選んでみました」だとさ。
ラジオから流れてくる「楓」もなかなかいいですね。
アレンジをされた棚谷祐一さんが、最初にこの楽曲のデモテープを聴いたとき、あまりのすばらしさにおじけづいたと言ってたっけ(DETA BOOK)。アレンジャーは曲がよすぎると怖くなるんだそうです。
1曲目は、ポール・ロジャースが活動を始めたときの「伝説的バンド」Freeの「Fire and Water」(1970年、3rd『Fire and Water』)。
草野「これを聴きながら、『ロック大陸漫遊記』、最初は、こういう70年代の渋いロックばっかり流そうかな、と思っていたことを思い出しました」
ああ、そうなんだ~。企画を練っているうちに方向転換したのかな。当初は「マニア向け」?
たしかに渋い、大人な感じ。ハタチそこそこの子たちの出す音じゃない!(笑)
当時何も知らずに聴いていたけれど、そんなに若かったんだ。
さてさて、草野少年とポール・ロジャースとの出会い・・・。
中学生でイギリスのハードロックバンドにはまってしまった彼は、レッド・ツェッペリン、ディープ・パープル、ブラック・サバス、ユーライヤ・ヒープと聴いてきて、「まだまだ、なんかあんじゃないの?」と言いつつたどり着いたのがこのフリー。日本でも人気あったなあ。
フリーは1968年デビュー。「ルックスもよくて、曲は若さに似合わない渋い感じ」。ギターのポール・コゾフは子役としても活動していたとか。
ここでポール・ロジャースについて、駆け足でおさらい。
1949年、イングランドの港町生まれ。10代の頃はビートルズのファンだったって。ドンピシャの本場ビートルズ世代だ。
そして、ブルース色のつよいハードロックバンドを組んで人気者に。
オーティス・レディング、レイ・チャールズらのR&Bの影響を受けた「ちょっとしわがれた声、シャウトと甘い声も使い分けられる」。
草野「ロックを歌うために生まれてきた・・・そんなボーカルスタイル」
その後、バッド・カンパニー、ジミー・ペイジと結成したザ・ファームでも活躍。フレディ・マーキュリーを亡くしたクイーンにボーカルとして加わったり。68歳の現在も精力的に活動している。
その後のロックボーカリストに与えた影響も大きい。
草野「フォロワーも多いんじゃないかな。オレの思うところでは、ルー・グラム(フォリナー)やジョー・リン・ターナー(レインボー)なんかもポール・ロジャースの影響が強いんじゃないかな」
こういう発言が、この番組のおもしろさだな。改めて、また聴いてみたくなるではないですか。
次は後期のフリーの楽曲、「Wishing Well」(1973年、7th『Heartbreaker』)。
『Heartbreaker』は事実上のラストアルバム。この「Heartbreaker」はもう少しあとになって初めて聴いたんだけれど、しばらくアルバムをヘビロテ状態で、とくにこの曲は好きだったなあ(私が、です)。
ポール・ロジャースのゆとりのある色っぽい声がいい。
後期のフリーには日本人ベーシストの山内テツさんが参加!!
草野「小澤征爾さん、坂本龍一さんとかワールドワイドで活躍されている方は多いけれど、ロックミュージシャンとして、は、この方がさきがけだったのでは?」
次は、いよいよBad Companyの「Can't Get Enough」(1974年、1st『Bad Company』)
フリーが解散したあと、イアン・ギラン脱退後のディープ・パープルからの加入要請を断ってポール・ロジャースが結成したのが、バッド・カンパニー。
フリーの仲間だったサイモン・カーク(ドラム)、キング・クリムゾンのボズ・バレル(ベース)、モット・ザ・フープルのミック・ラルフス(ギター)というそうそうたるメンバーで、ファーストアルバムでいきなり全米第1位の快挙!
草野「その後もアメリカでは大人気バンドだったので、ディープ・パープルをけったのも、あながち間違いではなかったのではないでしょうか」
久々に聴くと、改めて、いい声だなと、私も思いますよ。
草野「枯れたシャウト気味の声が、うらやましいです」
「シャウトできない」って、よくインタビューで言ってましたよね。イギー・ポップが好き!とか。
吉井和哉さんとの対談でも、「吉井君もシャウトしないよね」とか。吉井さん「そうそう」って。そこらへん、こだわりあるんだなといつも思う。
メッセージのコーナー。
文化祭でバンド演奏をするというリスナーからの「バンドをやるうえで、スピッツが大切にしていることを教えてください」という問いかけに。
スピッツに限らずバンド全般に言えることとして、
1.チューニングをまめにやること。自分だけではなく、ギターとベースとキーボードが和音が不協和音にならずに鳴っているか。チューニングが狂っていると、それだけで(バンドとしての)レベルが5くらい下がる。
2.演奏中、下手でもいいから、自分の音だけではなく、ほかのパートの音をよく聴く。それだけでバンドが楽しくなるし、全員のモチベーションが上がってくる。
草野「頑張ってください!」
草野少年は実は幼少期に、すでにポール・ロジャースの声に出会っていた!という話題。
70年当時、彼の妻が日本人だったこともあってか、刑事ドラマ「夜明けの刑事」の挿入歌を彼が歌っていた!
草野くん、ZO-3でさわりを実演。ああ、その歌、記憶にある!
音源を探してもらったそうだけど、「あるにはあるけれどオンエアには至らなかった」という状況だそうです。これは大人の事情もあるのかな。
オンエアできるようになったら、この番組でかけてくれるそうです。
ポール・ロジャースさん、のちの来日公演でフルで弾き語りしてくれた、という情報もありますね。
ウィキペディアになにげなく?
挿入歌 Yoakeno Keiji 作詞・作曲・唄 ポール・ロジャース
と書いてあるのも、なんだかおかしいですよね。
草野くんが説明してくれたように、鈴木ヒロミツさんの歌うエンディングテーマ2曲の作詞作曲が彼の妻、マチ・ロジャースとなっています。
この方、清水マチさんのブログ、「文章がとてもすてきで、ときどきのぞいていました」そうです。今はcloseされているけれど。
またこの番組のサントラを担当されていた星勝さんは元モップスのメンバーで、のちにコンポーザー、プロデューサーとしても活躍されているそうです。「氷の世界」(井上陽水)の編曲はこの方なんですね。
これは、オープニングです(笑)。昭和の匂い、ぷんぷんします。
夜明けの刑事 オープニング・テーマ
そして、またまたBad Companyで「Painted Face」(1982年、6th『Rough Diamonds』)。
草野「ポップめな曲を」
ちょっと改めて、バッド・カンパニーを聴いてみたくなった。
あの頃心地よく聴いていたのは、この声のせいかもしれないと、今少しだけ納得。
次は、「We Are The Champion」(Queen+Paul Rodgers)。
1982年にバッド・カンパニーを脱退した彼は、その後、ソロアルバム(『Cut Loose』)を出したり、ジミー・ペイジとバンドThe Firmを組んでアルバム(『The Firm』『Mean Business』)をだしたりするが、
草野「オレも相当期待して聴いたんだけど、今一つパットせず。80年代のシャリシャリした音で、ポール・ロジャースさんの声には合ってなかったんじゃないかな。80年代のポール・ロジャースは今一つかな、という気がしていました」
この頃のことは全く知らないんだけれど(私の音楽暗黒時代です(笑))、マサムネくんが言うように、この二人が組んだと言えば当然話題になったでしょうにね(ハードロックというよりブルース色の色濃いバンド、という記述あり)
そして20世紀に入って、「なんとクイーンにボーカリストとして加入する!」というニュースがあったそうで。
フレディ・マーキュリーの死後、さまざまな試行錯誤のなかで、ポール・ロジャースの名前があがったとき、
草野「クイーンのボーカルはフレディ以外ありえないでしょ、という声の中、オレもそういうところがあってシカトしてたんですが、のちに音源を聴いて、その完成度の高さにびっくりした。フレディとは全然違うんだけど、これはこれでありかな、と」
たしかに、好きなバンドのボーカルがかわって、たとえ前のボーカルが亡くなっていたとしても、すんなり受け入れられるファンはなかなかいないだろうとは想像できる。ましてや、あのフレディ・マーキュリーですから。
草野「単純に、ポール・ロジャースというボーカリストがすごいんだな。来日公演もあったんだけど、行っとけばよかったなと」
ひどく後悔しているようだ。
以下は、ライブ映像とCDからの音源。フレディです!
Queen - We Are The Champions (Official Video)
やっぱり名曲だな。
ごくごく個人的な話。
クイーンの来日武道館ライブに行っているのですが、この時期(どっちが先か記憶が定かではないんだけど)、ポール・マッカートニーのWingsの来日ライブ中止(過去の薬物所持から入国許可がおりなかった)が重なり、今思い出しても70年代、あなどれない思い出ばかりだ。しばらくの間、私にはライブ盤音源『Wings Over America』と映画『ROCK SHOW』のビデオが宝物でした。
78年だったか、ボブ・ディラン命!という知り合いの男子に誘われての武道館ボブ・ディランのライブで、私の怒涛の70年代音楽体験が終わったんだけど、ボブ・ディランの魅力がイマイチわからなかった私には、ライブ後の飲みの席でのその男子の「ディラン礼賛」に辟易したという記憶が70年代ライブのラストだったという苦い体験もあり、です。
いやいや、ポール・ロジャースの「We Are The Champion」、いいではないですか!
そして、最後は、Freeで「Gurdian of the Universe」(Free)(1972年、6th『Free At Last』)。
「『伝説のチャンピオン』に続いて、ポール・ロジャースの声の美しさがハンパない、フリーの『Gurdian of the Universe』でした」
と、紹介はあっさりと終わったけれど、彼の思いにはいろいろあるのかな、と勝手に忖度してしまう。
この曲からの3曲の美しさは、ビートルズの事実上のラストアルバム『Abbey Road』の「Golden Slumbers~Carry That Weight~The End」の流れを思い出させる(『Abby Road』のラストメドレーのほうは、ポールの作りすぎをジョンは嫌がっていたという話もあるけど)。
ここに戻って番組を終わらせたということは・・・。
草野「いつか、フリーの特集もやってみたい。ポール・ロジャース以外の3人も、それぞれキャラが立っていて、いいバンドなんで」
最後にそう言っていたしね。
彼にとっては、Freeのポール・ロジャースなんだろう。
最後は、「ちょっぴりタイムマシーン」のコーナー。
今夜は、ローザ・ルクセンブルグの「おもちゃの血」(1986年、1st『ぷりぷり』)。
人によっては、「ボ・ガンボスのどんとさんがやってたバンド」ということで知っている人も?と。
上京したころにコンビニのCMにも使われていたそうで、「ヘンテコでかっこいいバンド」と思ったそうだ。
「ボ・ガンボスとは音楽性も違っていて、独特でおもしろい」と。たしかに・・・。
ドラムの三原重夫さんはドラムの調律師としても活動されているそうで、『ハヤブサ』の頃にお世話になったそうだ。
「おもちゃの血」だけど、「おもちゃのチャチャチャ」なのね。
Rosa Luxemburg-在中国的少年
NHKのコンテストで、矢野顕子や細野晴臣に絶賛されたそうだ。(by Wikipedia)
さてさて、来週は、「歌謡曲のロックギターで漫遊記」。あ、これもユニーク。
草野「昭和の歌謡曲で光るロックなギタープレイに焦点をあててお送りしたい。当時は聞き流していたフレーズも、ロックな耳で聴き直すとおっ!となる」
そこに焦点をあててくれるそうです。
そうそう、スピッツのサポートをしているクージーが近々ゲストにみえるようで、彼女へのメッセージも募集しているそうです。
これも楽しみだなあ。
・・・ということで、昨日から仕事中の音楽はFreeになっている、単純な私です。
テツヤくん推しのJulien Bakerが長いことBGMでしたが、昨日からはFree。
改めて、ポール・ロジャースの声を聴いて、若い頃(私が、です)より心に残る。
なんでだろう、と思いながら、思い出させてくれた「ロック大陸漫遊記」に感謝、です。
『草野マサムネのロック大陸漫遊記』
TOKYO FM
https://www.tfm.co.jp/manyuki/
今回の導入は、安室奈美恵さん引退の話題から。
スピッツは90年代に歌番組でよく一緒になったけれど、「軽く挨拶するくらいで特別なかかわりはなかった」と。
Mステだったか、スピッツがタモリさんの横で話しているシーンのバックに安室ちゃんが映っていて、マサムネくんの話をおかしそうに笑いながら聴いていたのをよく覚えている。みんな若かったころです。
ところがところが、彼女が雑誌のインタビューで「気になるアーティスト」として、スピッツの名前をあげてくれた!!と。
めっちゃうれしかったマサムネくんはその雑誌をとっておいたそうです。ところが、この番組で紹介しようと思って探したけれど見あたらない!
「人生も後半を迎えて、本や雑誌の整理をしなくては・・・と思った秋の夜でした」ということだ。
安室奈美恵さんは、「スピッツ・・・いいですね~」と言ってたんですよね。
そのことを知った彼の反応を雑誌のコメントで読んだ記憶あり。
「(安室さんは)とくにファンではないけれど(あら)、なんとなくダンサブルなおしゃれな音楽を聴いていそうだと思っていたから、うれしい」みたいなこと言ってたと思います。
さて、今夜の特集は、
「ロックの歴史とともに存在する、ビックなイギリスのボーカリスト!!」、
ポール・ロジャースの特集。
草野「シャウトしてよし、優しく歌い上げてよし」
楽しみだ~。
オンエア曲
01 楓(スピッツ)
02 Fire and Water(Free)
03 Wishing Well(Free)
04 Can't Get Enough(Bad Company)
05 Painted Face(Bad Company)
06 We Are The Champion(Queen+Paul Rodgers)
07 Gurdian of the Universe(Free)
08 おもちゃの血(ローザ・ルクセンブルグ)
漫遊前の一曲は、スピッツで「楓」。
憧れのボーカリストの特集の前の曲ということで、なんか理由があるのかな、と思ったら、
「気温もだんだん下がってきまして、秋っぽい曲、ということだけで選んでみました」だとさ。
ラジオから流れてくる「楓」もなかなかいいですね。
アレンジをされた棚谷祐一さんが、最初にこの楽曲のデモテープを聴いたとき、あまりのすばらしさにおじけづいたと言ってたっけ(DETA BOOK)。アレンジャーは曲がよすぎると怖くなるんだそうです。
1曲目は、ポール・ロジャースが活動を始めたときの「伝説的バンド」Freeの「Fire and Water」(1970年、3rd『Fire and Water』)。
草野「これを聴きながら、『ロック大陸漫遊記』、最初は、こういう70年代の渋いロックばっかり流そうかな、と思っていたことを思い出しました」
ああ、そうなんだ~。企画を練っているうちに方向転換したのかな。当初は「マニア向け」?
たしかに渋い、大人な感じ。ハタチそこそこの子たちの出す音じゃない!(笑)
当時何も知らずに聴いていたけれど、そんなに若かったんだ。
さてさて、草野少年とポール・ロジャースとの出会い・・・。
中学生でイギリスのハードロックバンドにはまってしまった彼は、レッド・ツェッペリン、ディープ・パープル、ブラック・サバス、ユーライヤ・ヒープと聴いてきて、「まだまだ、なんかあんじゃないの?」と言いつつたどり着いたのがこのフリー。日本でも人気あったなあ。
フリーは1968年デビュー。「ルックスもよくて、曲は若さに似合わない渋い感じ」。ギターのポール・コゾフは子役としても活動していたとか。
ここでポール・ロジャースについて、駆け足でおさらい。
1949年、イングランドの港町生まれ。10代の頃はビートルズのファンだったって。ドンピシャの本場ビートルズ世代だ。
そして、ブルース色のつよいハードロックバンドを組んで人気者に。
オーティス・レディング、レイ・チャールズらのR&Bの影響を受けた「ちょっとしわがれた声、シャウトと甘い声も使い分けられる」。
草野「ロックを歌うために生まれてきた・・・そんなボーカルスタイル」
その後、バッド・カンパニー、ジミー・ペイジと結成したザ・ファームでも活躍。フレディ・マーキュリーを亡くしたクイーンにボーカルとして加わったり。68歳の現在も精力的に活動している。
その後のロックボーカリストに与えた影響も大きい。
草野「フォロワーも多いんじゃないかな。オレの思うところでは、ルー・グラム(フォリナー)やジョー・リン・ターナー(レインボー)なんかもポール・ロジャースの影響が強いんじゃないかな」
こういう発言が、この番組のおもしろさだな。改めて、また聴いてみたくなるではないですか。
次は後期のフリーの楽曲、「Wishing Well」(1973年、7th『Heartbreaker』)。
『Heartbreaker』は事実上のラストアルバム。この「Heartbreaker」はもう少しあとになって初めて聴いたんだけれど、しばらくアルバムをヘビロテ状態で、とくにこの曲は好きだったなあ(私が、です)。
ポール・ロジャースのゆとりのある色っぽい声がいい。
後期のフリーには日本人ベーシストの山内テツさんが参加!!
草野「小澤征爾さん、坂本龍一さんとかワールドワイドで活躍されている方は多いけれど、ロックミュージシャンとして、は、この方がさきがけだったのでは?」
次は、いよいよBad Companyの「Can't Get Enough」(1974年、1st『Bad Company』)
フリーが解散したあと、イアン・ギラン脱退後のディープ・パープルからの加入要請を断ってポール・ロジャースが結成したのが、バッド・カンパニー。
フリーの仲間だったサイモン・カーク(ドラム)、キング・クリムゾンのボズ・バレル(ベース)、モット・ザ・フープルのミック・ラルフス(ギター)というそうそうたるメンバーで、ファーストアルバムでいきなり全米第1位の快挙!
草野「その後もアメリカでは大人気バンドだったので、ディープ・パープルをけったのも、あながち間違いではなかったのではないでしょうか」
久々に聴くと、改めて、いい声だなと、私も思いますよ。
草野「枯れたシャウト気味の声が、うらやましいです」
「シャウトできない」って、よくインタビューで言ってましたよね。イギー・ポップが好き!とか。
吉井和哉さんとの対談でも、「吉井君もシャウトしないよね」とか。吉井さん「そうそう」って。そこらへん、こだわりあるんだなといつも思う。
メッセージのコーナー。
文化祭でバンド演奏をするというリスナーからの「バンドをやるうえで、スピッツが大切にしていることを教えてください」という問いかけに。
スピッツに限らずバンド全般に言えることとして、
1.チューニングをまめにやること。自分だけではなく、ギターとベースとキーボードが和音が不協和音にならずに鳴っているか。チューニングが狂っていると、それだけで(バンドとしての)レベルが5くらい下がる。
2.演奏中、下手でもいいから、自分の音だけではなく、ほかのパートの音をよく聴く。それだけでバンドが楽しくなるし、全員のモチベーションが上がってくる。
草野「頑張ってください!」
草野少年は実は幼少期に、すでにポール・ロジャースの声に出会っていた!という話題。
70年当時、彼の妻が日本人だったこともあってか、刑事ドラマ「夜明けの刑事」の挿入歌を彼が歌っていた!
草野くん、ZO-3でさわりを実演。ああ、その歌、記憶にある!
音源を探してもらったそうだけど、「あるにはあるけれどオンエアには至らなかった」という状況だそうです。これは大人の事情もあるのかな。
オンエアできるようになったら、この番組でかけてくれるそうです。
ポール・ロジャースさん、のちの来日公演でフルで弾き語りしてくれた、という情報もありますね。
ウィキペディアになにげなく?
挿入歌 Yoakeno Keiji 作詞・作曲・唄 ポール・ロジャース
と書いてあるのも、なんだかおかしいですよね。
草野くんが説明してくれたように、鈴木ヒロミツさんの歌うエンディングテーマ2曲の作詞作曲が彼の妻、マチ・ロジャースとなっています。
この方、清水マチさんのブログ、「文章がとてもすてきで、ときどきのぞいていました」そうです。今はcloseされているけれど。
またこの番組のサントラを担当されていた星勝さんは元モップスのメンバーで、のちにコンポーザー、プロデューサーとしても活躍されているそうです。「氷の世界」(井上陽水)の編曲はこの方なんですね。
これは、オープニングです(笑)。昭和の匂い、ぷんぷんします。
夜明けの刑事 オープニング・テーマ
そして、またまたBad Companyで「Painted Face」(1982年、6th『Rough Diamonds』)。
草野「ポップめな曲を」
ちょっと改めて、バッド・カンパニーを聴いてみたくなった。
あの頃心地よく聴いていたのは、この声のせいかもしれないと、今少しだけ納得。
次は、「We Are The Champion」(Queen+Paul Rodgers)。
1982年にバッド・カンパニーを脱退した彼は、その後、ソロアルバム(『Cut Loose』)を出したり、ジミー・ペイジとバンドThe Firmを組んでアルバム(『The Firm』『Mean Business』)をだしたりするが、
草野「オレも相当期待して聴いたんだけど、今一つパットせず。80年代のシャリシャリした音で、ポール・ロジャースさんの声には合ってなかったんじゃないかな。80年代のポール・ロジャースは今一つかな、という気がしていました」
この頃のことは全く知らないんだけれど(私の音楽暗黒時代です(笑))、マサムネくんが言うように、この二人が組んだと言えば当然話題になったでしょうにね(ハードロックというよりブルース色の色濃いバンド、という記述あり)
そして20世紀に入って、「なんとクイーンにボーカリストとして加入する!」というニュースがあったそうで。
フレディ・マーキュリーの死後、さまざまな試行錯誤のなかで、ポール・ロジャースの名前があがったとき、
草野「クイーンのボーカルはフレディ以外ありえないでしょ、という声の中、オレもそういうところがあってシカトしてたんですが、のちに音源を聴いて、その完成度の高さにびっくりした。フレディとは全然違うんだけど、これはこれでありかな、と」
たしかに、好きなバンドのボーカルがかわって、たとえ前のボーカルが亡くなっていたとしても、すんなり受け入れられるファンはなかなかいないだろうとは想像できる。ましてや、あのフレディ・マーキュリーですから。
草野「単純に、ポール・ロジャースというボーカリストがすごいんだな。来日公演もあったんだけど、行っとけばよかったなと」
ひどく後悔しているようだ。
以下は、ライブ映像とCDからの音源。フレディです!
Queen - We Are The Champions (Official Video)
やっぱり名曲だな。
ごくごく個人的な話。
クイーンの来日武道館ライブに行っているのですが、この時期(どっちが先か記憶が定かではないんだけど)、ポール・マッカートニーのWingsの来日ライブ中止(過去の薬物所持から入国許可がおりなかった)が重なり、今思い出しても70年代、あなどれない思い出ばかりだ。しばらくの間、私にはライブ盤音源『Wings Over America』と映画『ROCK SHOW』のビデオが宝物でした。
78年だったか、ボブ・ディラン命!という知り合いの男子に誘われての武道館ボブ・ディランのライブで、私の怒涛の70年代音楽体験が終わったんだけど、ボブ・ディランの魅力がイマイチわからなかった私には、ライブ後の飲みの席でのその男子の「ディラン礼賛」に辟易したという記憶が70年代ライブのラストだったという苦い体験もあり、です。
いやいや、ポール・ロジャースの「We Are The Champion」、いいではないですか!
そして、最後は、Freeで「Gurdian of the Universe」(Free)(1972年、6th『Free At Last』)。
「『伝説のチャンピオン』に続いて、ポール・ロジャースの声の美しさがハンパない、フリーの『Gurdian of the Universe』でした」
と、紹介はあっさりと終わったけれど、彼の思いにはいろいろあるのかな、と勝手に忖度してしまう。
この曲からの3曲の美しさは、ビートルズの事実上のラストアルバム『Abbey Road』の「Golden Slumbers~Carry That Weight~The End」の流れを思い出させる(『Abby Road』のラストメドレーのほうは、ポールの作りすぎをジョンは嫌がっていたという話もあるけど)。
ここに戻って番組を終わらせたということは・・・。
草野「いつか、フリーの特集もやってみたい。ポール・ロジャース以外の3人も、それぞれキャラが立っていて、いいバンドなんで」
最後にそう言っていたしね。
彼にとっては、Freeのポール・ロジャースなんだろう。
最後は、「ちょっぴりタイムマシーン」のコーナー。
今夜は、ローザ・ルクセンブルグの「おもちゃの血」(1986年、1st『ぷりぷり』)。
人によっては、「ボ・ガンボスのどんとさんがやってたバンド」ということで知っている人も?と。
上京したころにコンビニのCMにも使われていたそうで、「ヘンテコでかっこいいバンド」と思ったそうだ。
「ボ・ガンボスとは音楽性も違っていて、独特でおもしろい」と。たしかに・・・。
ドラムの三原重夫さんはドラムの調律師としても活動されているそうで、『ハヤブサ』の頃にお世話になったそうだ。
「おもちゃの血」だけど、「おもちゃのチャチャチャ」なのね。
Rosa Luxemburg-在中国的少年
NHKのコンテストで、矢野顕子や細野晴臣に絶賛されたそうだ。(by Wikipedia)
さてさて、来週は、「歌謡曲のロックギターで漫遊記」。あ、これもユニーク。
草野「昭和の歌謡曲で光るロックなギタープレイに焦点をあててお送りしたい。当時は聞き流していたフレーズも、ロックな耳で聴き直すとおっ!となる」
そこに焦点をあててくれるそうです。
そうそう、スピッツのサポートをしているクージーが近々ゲストにみえるようで、彼女へのメッセージも募集しているそうです。
これも楽しみだなあ。
・・・ということで、昨日から仕事中の音楽はFreeになっている、単純な私です。
テツヤくん推しのJulien Bakerが長いことBGMでしたが、昨日からはFree。
改めて、ポール・ロジャースの声を聴いて、若い頃(私が、です)より心に残る。
なんでだろう、と思いながら、思い出させてくれた「ロック大陸漫遊記」に感謝、です。